ジャレッド・クリチェフスキー「ゴジラの体色は界王拳から影響を受けた」
「ゴジラ」シリーズ70周年記念作品であり、「モンスター・ヴァース」10周年記念作品でもある『ゴジラxコング 新たなる帝国』が2024年4月26日(金)に公開される。そこで描かれるゴジラはピンク色に背びれが輝くのが特徴的だ。そのデザインについて、怪獣たちのリードデザイナーを務めたジャレッド・クリチェフスキーがファンからの質問に回答した。
そこでは「ゴジラのピンク色のデザインは『ドラゴンボール超』(2015-2018)で登場した悟空ブラックのスーパーサイヤ人ロゼがモデルですか?」という質問がなされた。ジャレッド・クリチェフスキーは悟空ブラックのスーパーサイヤ人ロゼと出会ったのはデザイン後と語りつつも、予告編でゴジラの背びれが青色からピンク色に変化しているのには界王拳の影響があることを米IGNが報じた。
界王拳と言えば、『ドラゴンボールZ』(1989-1996)で孫悟空が界王様から教わった奥義の1つで、自身の戦闘力を倍増させることが出来る技だ。孫悟空曰く、「上手くいけば火力・スピード・パワー・防御力が全部何倍にもなる」とのことだが、その反面、体への負荷が大きい奥義だ。そのため、乱用できない奥の手として使われてきた。
香港映画の影響も
『ゴジラxコング 新たなる帝国』の監督を務めたアダム・ウィンガードは、1960年代から1970年代末に香港映画黄金時代を築いたショウ・ブラザーズへの敬意も『ゴジラxコング 新たなる帝国』にあると語っていたことを米Comicbook.comが報じている。ゴジラの体色の変化に関して、アダム・ウィンガード監督は以下のように述べた。
ゴジラは新たな脅威に立ち向かうためにレベルアップしなければなりません。私たちは、ゴジラが過去にしてきたこと、つまり物事を吸収したり、自分を新しくしたり、体を大きくしたりする方法を、少し予見することができます。
「ドラゴンボール」シリーズは香港映画の影響を強く受けており、『ゴジラxコング 新たなる帝国』は日本だけではなくアジア全体のポップカルチャーの影響を受けた作品だと言えそうだ。
サイケデリックな昭和後期
『ゴジラ-1.0』(2023)の山崎貴監督は『ゴジラxコング 新たなる帝国』を「昭和後期のサイケデリックなゴジラ」と評し、そのサイケデリックな要素も「ゴジラの重要な要素でもあった」とも評している。このピンク色の背びれも昭和後期の「ゴジラ」シリーズの要素を取り入れた結果だと言えそうだ。
また、アダム・ウィンガード監督はピンク色に関して、「正直に言うと、ピンクは私の一番好きな色です」とも語っている。他にもアダム・ウィンガード監督は昭和後期の「ゴジラ」シリーズについて「サイケデリックでカラフルな雰囲気が好きです」と語ったとも米Total Filmが報じている。
昭和後期の「ゴジラ」シリーズでは、ゴジラが人間の味方になる、怪獣同士が協力してより強大な怪獣に立ち向かうなどの作風が印象的だ。『ゴジラxコング 新たなる帝国』でゴジラがどのようなパワーアップを果たすのか。体色の変化にも注目が集まる。
『ゴジラxコング 新たなる帝国』は2024年4月26日(金)より全国公開。
Source
IGN/Comicbook.com/Total Film
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