善のコングと悪のスカーキング
「ゴジラ」シリーズ70周年という記念すべき2024年の4月26日に全国公開されるモンスター・ヴァース最新作『ゴジラxコング:新たなる帝国』。全米公開日も当初の2024年4月12日(金)から2週間前倒しの2024年3月29日(金)に変更されることを米IGNが報じるなど、『ゴジラxコング:新たなる帝国』は注目度の高い作品となっている。そこで登場する敵怪獣(タイタン)スカーキングについて、監督であるアダム・ウィンガードが「モンスター・ヴァース史上最大の脅威になる」と語っていることを米Total Filmが報じた。
アダム・ウィンガード監督曰く、モンスター・ヴァースにおいてコングは人類の持つ善なる部分を表現しているが、スカーキングは正反対で人類の持つ最悪の部分を表現しているという。そして、以下のように続けた。
この新作(『ゴジラxコング:新たなる帝国』)で興味深いのは、このシリーズ(モンスター・ヴァース)がこれまで見たことのないような方向に進んでいることです。つまり、スカーキングはある意味で、人間の脅威を怪獣(タイタン)そのものに重ね合わせたような存在なのです。
これまで、モンスター・ヴァースに登場した怪獣で世界規模の破壊をもたらしたのはモンスター・ゼロことギドラと、そのDNAを用いて誕生したメカゴジラなどが挙げられる。ギドラはモンスター・ヴァースにおけるドラゴン伝承の由来となった宇宙怪獣で異常なまでの再生能力や天候操作、他の怪獣(タイタン)に自分を怪獣の王だと誤認させる能力を有していた。
そのギドラの頭蓋骨を利用し、DNAコンピューターで操作されるメカゴジラは全身武器庫と言えるほどの装備を有し、40%の出力でもコングの両親を殺害した強敵の怪獣(タイタン)スカル・クローラーをいともたやすく殺害している。そのようなギドラとメカゴジラを超える「モンスター・ヴァース史上最大の脅威」となるスカーキングとは何者なのだろうか。
人間の最悪の部分、つまりは負の側面を象徴する存在としてスカーキングが登場するということは、スカーキングは卑劣な行動でゴジラやコングを追い詰めるのかもしれない。怪獣の王であり、地球のホメオスタシスとして宇宙怪獣迎撃など外的の排除のためには犠牲も厭わないゴジラに対し、コングは人を守ろうとすることがある。
その代表例がカイリー・ホットル演じるジアの存在や、長年髑髏島でコング族に守られてきた先住民イーウィス族だ。更に予告映像でも明らかになっているように、『ゴジラxコング:新たなる帝国』にはコングの近縁種の子供のミニコングが登場する。そのため、『ゴジラxコング:新たなる帝国』でのコングには弱みが多く、そこをスカーキングに利用される可能性がある。
アダム・ウィンガード監督はゴジラとコングのチームアップを前作『ゴジラVSコング』(2021)より熱望しており、以前のインタビューでは「『ゴジラVSコング』が公開され、観客が見始めてすぐに、私はもうこのゴジラとコングを切り離して考えることはできないと思いました。ゴジラとコングを1本の映画に登場させるのはエキサイティングすぎます。そして今、『ゴジラxコング:新たなる帝国』ではその関係を継続させるものでなければなりません」と回答している。
そして、今回の米Total Filmが報じたインタビューでは「スカーキングは、これらの映画(モンスター・ヴァース)で見た最大の脅威だと言えます。1体の怪獣(タイタン)では強大きすぎるため、倒すにはフルチームが必要です!」と、ゴジラとコング、そして人類のチームアップを強調している。
予告編でも「コング1人では止められない」、「コングはもう1人じゃない」と言われるなど、怪獣(タイタン)同士と人類のチームアップが強調された『ゴジラxコング:新たなる帝国』。そこまで言わしめるスカーキングの強さとは何なのだろうか。今後の『ゴジラxコング:新たなる帝国』の情報解禁に注目していきたい。
Source
Total Film/IGN
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