『ドクター・ストレンジ MoM』から登場のあの人に注目
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』が2022年5月4日(水・祝)より日本の劇場で公開される。『ドクター・ストレンジ』の見どころは、『ワンダヴィジョン』(2021) 後のワンダと、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021) 後のドクター・ストレンジの姿であることは間違いない。
一方で、注目すべき新顔もいる。ソーチー・ゴメス演じるアメリカ・チャベスだ。原作コミックでは2011年に登場し、ヤング・アベンジャーズやウエストコースト・アベンジャーズといったチームに所属してきた。アメリカ・チャベスは次元を超えられる能力を持ち、マーベルでは初めてのラテン系のレズビアンのキャラクターでもある。
映画版ではどのように描かれるのか、その全容は明らかになっていないが、ユニバース間を移動できるティーネイジャーのキャラクターであることは確定している。演じるソーチー・ゴメスは、両親はメキシコ系で、撮影時点で15歳とMCUのメインキャラクターを演じる俳優としては歴代最年少クラス。そして、そのソーチー・ゴメスは新世代らしい注目の集め方をしている。
TikTokで人気に
アメリカ・チャベス役のソーチー・ゴメスが他のMCU俳優とは違うところは、TikTokerとして人気を集めているということだ。フォロワー100万人を誇るソーチー・ゴメスのTikTokアカウントでは、撮影や稽古の合間に撮影された「踊ってみた」動画やコミカルに編集されたショート動画が投稿されている。
2022年3月14日には、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の予告編で捉えられている衣装を着て、スタントと共にブラック・アイド・ピーズ「Pump It」(2005) に合わせてダンスを披露している(動画はこちらから)。
その他にもキレキレのダンスを披露している動画を定期的にアップしている他、映画版アメリカ・チャベスのLEGOブロックやアクションフィギュアの「開封動画」など、凝った編集の動画も見られる。
Z世代の必須ツールになったTikTok
MCU俳優ではTwitterやInstagramを駆使する俳優は多いが、TikTokを日常的に更新している俳優はいないように思われる。唯一、シャン・チーを演じるシム・リウはTikTokを活用しており150万人のフォロワーがいるが、TikTokerのようなソーシャルネットワークとしての使い方というよりも、プロモーションの色が強い。
マーベル公式もプロモーションの方法を完成させたかに思われるTwitterやYouTube、Instagramといった他のSNSに比べるとTikTokはうまく活用できていない印象がある。
“マーベル・スタジオ”には公式マークのついたTikTokアカウントがあるのだが、こちらは2017年から更新されておらず、フォロワーも100万人を切っている。同時に“マーベル”単体のTikTok公式アカウントも存在し、現在は、マーベルの情報は映画もコミックもこちらのアカウントに統合されている。
2006年生まれのZ世代であるソーチー・ゴメスにとっては、TikTokは当たり前に利用するSNSの一つなのだろう。MCUに現れた新星は、新しい形でスターダムを駆け上がっていくことになりそうだ。
なお、ソーチー・ゴメスは『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』でアメリカ・チャベスを演じるにあたって、ワンダ役のエリザベス・オルセンからある助言を受けたという。詳しくはこちらの記事で。
ソーチー・ゴメスとプロデューサーが語ったアメリカ・チャベスが重要である理由はこちらの記事で。
米国ではZ世代がTikTokで同世代に小説を紹介するBookTokerが活躍している。詳細はこちらから。
2022年6月8日(水) に配信を開始する『ミズ・マーベル』で主演を務めるイマン・ヴェラーニは2002年生まれで、配信開始時点で19歳だ。ソーチー・ゴメスと共に新時代を担っていくことになるのだろう。『ミズ・マーベル』予告編の解説はこちらから。
映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は2022年5月4日(祝・水) より日本で劇場公開。
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』公式サイト
プロフェッサーXの登場も示唆された特別映像の解説はこちらから。
『マルチバース・オブ・マッドネス』に登場する可能性があるイルミナティについての解説はこちらから。
サム・ライミ監督とキャストが魅力を語った新映像はこちらから。