「未知の領域に入る」『ドクター・ストレンジ MoM』サム・ライミ監督とキャストが魅力を語る映像&キャラポスターが米公開 | VG+ (バゴプラ)

「未知の領域に入る」『ドクター・ストレンジ MoM』サム・ライミ監督とキャストが魅力を語る映像&キャラポスターが米公開

© 2022 Marvel

『ドクター・ストレンジ MoM』新映像が米公開

2022年5月4日(水・祝)公開の映画『ドクター・ストレンジ:マルチバース・オブ・マッドネス』より、サム・ライミ監督らが作品の魅力を語る2分弱の新映像「Enter the Multiverse」が公開された。この映像は北米でのチケット発売を告知する英語版の映像になっている。監督と出演者によるコメントにも注目だが、新たな映像も映し出されている。

アガモットの目に注目

今回の序盤に映るアガモットの目は、中央が火花が散るように光っており、全体で見ても黄色い光を放っている。アガモットの目といえば、前作『ドクター・ストレンジ』(2016) で時間を操るタイム・ストーンが内包されており、緑色の光を放っていた。アガモットのめはサノスによって破壊され、タイム・ストーンも破壊されたはずだが、『マルチバース・オブ・マッドネス』ではアガモットの目が復活することが示唆されている。

『マルチバース・オブ・マッドネス』の以前の予告では、マルチバースの扉を開ける際にポーズをとりながらアガモットの目を動かしているドクター・ストレンジの姿が捉えられている。なお、ドクター・ストレンジは、映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021) でピーター・パーカーをミラー・ディメンションに連れて行き対峙した際にもアガモットの目を黄色く光らせているが、その詳細は描かれなかった。

今回の映像で初めてアップで映し出されたが、アガモットの目の中の幾つもの光は、他のマルチバースの存在を示すものだろうか。今回の映像でもアガモットの目が開いた後に扉が開く描写が続いている。この力の源は何なのだろうか。

「未知の領域に入る」

そして、ドクター・ストレンジを演じるベネディクト・カンバーバッチが登場。「奇妙な感じでワクワクしています。この映画で私たちが向かおうとしているところは、驚くべきマーベルの新局面です」とコメントしている。

その後に続くシーンはすでに公開されているもので、「マルチバースに詳しいか?」というドクター・ストレンジに、「ヴィズ(ヴィジョン)には自説があって、彼は危険だと信じてた」とワンダが回答している。

ワンダを演じるエリザベス・オルセンは「この物語では、私たちは他のユニバースへ跳んでいきます。しかし、マルチバースの扉を開くということは、巨大なパンドラの箱を創り出すということでもあります」と、複数のユニバース (universes) が舞台になると話している。

注目したいのは、エリザベス・オルセンが「パンドラの箱を開く (open)」ではなく、「パンドラの箱を創り出す (creates)」と表現していることだ。「パンドラの箱を開く」とは「触れてはいけないものに触れて、取り返しのつかないことになる」という意味の慣用句。今回の『マルチバース・オブ・マッドネス』が「巨大なパンドラの箱を創り出す」作品になるのなら、今後のMCU作品でも常にパンドラの箱を開けてしまう可能性が残されるということなのだろうか。

ウォンの「君は扉を開いてしまった。何が起きてもおかしくない」というセリフの後、ウォンを演じるベネディクト・ウォンが登場。「私たちは未知の領域に入ります。オーディエンスの皆さんは驚くでしょう。他の世界が開かれることで、多くの新しいキャラクター達が招き入れられますからね」というコメントの後に映し出されるのは、イルミナティと思われるグループの登場シーン。「X-MEN」シリーズからパトリック・スチュワート演じるプロフェッサーXと思われる人影が映っている。

このシーンの解説はこちらの記事、イルミナティについての解説はこちらの記事で。

サム・ライミ監督も登場

そして、トビー・マグワイア版「スパイダーマン」三部作の監督として知られ、今回MCUで初めて指揮をとるサム・ライミ監督が登場。MCU監督によるコメンタリーとしては珍しくスーツにネクタイをしめている。「この物語を描くことは並外れた挑戦でした」と話すサム・ライミ監督は「本作は巨大なものである必要がありました。なぜなら私たちのユニバースだけでなく、複数のユニバースを描く必要があったからです」とコメント。『マルチバース・オブ・マッドネス』が大作に仕上がっていることを示唆している。

そして、スカーレット・ウィッチことワンダとドクター・ストレンジを指して、「最も強い二人のスーパーをペアで描けたことは、素晴らしい機会でした」と振り返る。ベネディクト・カンバーバッチが「ある意味では暗いトーンもある作品になっています。サム・ライミはその道の達人です」と話す背景では、ゾンビ化したストレンジの姿が映し出されている。

サム・ライミ監督は「ファンの皆さんに「おぉ、なんてクールなんだ!」と思ってもらいたいんです。本当にそれが私たちのゴールなんです。皆さんが予想したものを超えて、望むものを提供することがね」とコメント。最後にベネディクト・カンバーバッチは「文字通り、別バージョンの彼自身と出会うことになります」と、ドクター・ストレンジが別ユニバースの複数の自分と出会うことを明言している。

また、『ドクター・ストレンジ:マルチバース・オブ・マッドネス』からは、ドクター・ストレンジ、ワンダ・マキシモフ、アメリカ・チャベス、ウォン、モルド、クリスティーン・パーマーのキャラクターポスターが公開されている。各ポスターは以下のMarvel公式のツイートのスレッドで見ることができる。

映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は2022年5月4日(水・祝) より劇場公開。

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』公式サイト

”第三の目”が登場する「Dream」の映像と解説&考察はこちらから。

ワンダが「アベンジャーズは他にもいる」と語る「Fate」の映像と解説&考察はこちらから。

アメリカ・チャベスを演じたソーチー・ゴメスがワンダ役のエリザベス・オルセンから受けた助言はこちらから。

アメリカ・チャベスは原作通りセクシュアルマイノリティの設定で登場すると報道されている。詳しくはこちらから。

プロフェッサーXと共に登場する見込みの秘密結社イルミナティについての解説と考察はこちらから。

特別映像の解説&考察はこちらの記事で。

『ドクター・ストレンジ MoM』の予告を含む、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ラストからポストクレジットの解説はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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