ドラマ『ミズ・マーベル』6月8日配信開始! 「未来は彼女の手の中に」初予告&ポスター公開 | VG+ (バゴプラ)

ドラマ『ミズ・マーベル』6月8日配信開始! 「未来は彼女の手の中に」初予告&ポスター公開

© 2022 Marvel

第1話ネタバレ解説はこちらから。

『ミズ・マーベル』予告編公開!

Disney+のMCUドラマ『ミズ・マーベル』より、遂に公式予告映像が公開された。また、配信開始日は2022年6月8日(水) となることが発表された。日本での映画『ドクター・ストレンジ:マルチバース・オブ・マッドネス』の公開日である5月4日(祝・水) からわずか一ヶ月後に早くもMCU最新作に出会うことができる。

予告編は冒頭からThe Weekendの「Blinding Lights」(2020) のイントロが流れており、これまでのMCUシリーズとは一風変わったポップなムードが漂う。強いて言えばトム・ホランド版「スパイダーマン」シリーズに近い空気だろうか。

イマン・ヴェラーニ演じる主人公のカマラ・カーンは、学校の先生に呼び出されている様子。コミックから飛び出してきたようなアニメーションのエフェクトで教師のセリフが表示されている。その後もムスリムであるカマラという名前を「コマラ」と呼び間違えるムスリムへの無意識の差別が描かれたと思えば、その発言をした人物の頭に悪魔の角が生えたエフェクトが表示される。

なお、カマラのアベンジャーズTシャツにはキャプテン・マーベルが映っており、カマラがキャプテン・マーベルのファンであることが示されている。カマラに「変人だと思ってる」と話すブルーノ・カレッリを演じるのはマット・リンツ。ブルーノはカマラの親友だ。そして、カマラの憧れの存在であるカムランはリッシュ・シャーが演じている。教師から「窓の外を見て妄想にふけってる」と言われるカマラは、よくいるティーネイジャーのようにも見える。

カマラ・カーンは原作コミックでもマーベル初のムスリムの女性ヒーローとして話題になったが、この予告編でもモスクで礼拝を行う場面も描かれる。モヒカンスタイルのキャプテン・マーベルのコスチューム展示に目を輝かせるカマラだったが、「妄想の世界に入り浸りすぎてた」と話し、母ムネバは「現実を見て(That’s not to you.)」と言い放つ。

カマラ自身も「茶色い肌の女の子が世界を救うわけない」と諦めたような言葉を漏らす。英語では「ジャージーシティの茶色い肌の女の子が」と言っており、カマラはニューヨークからハドソン川を隔てたニュージャージー州の街で暮らしていることが分かる。

しかし、カマラがある腕輪をはめると状況は一変。The Weekendの「Blinding Lights」が再び流れ出し、両手からエネルギー波を放つなど、カマラはスーパーパワーが使えるようになっている。このエネルギー波を使って宙を歩くことも可能に。3月に配信されるドラマ『ムーンナイト』の主人公ムーンナイトが建物から建物へと飛び移るアクションを想起させるシーンも挿入されている。

しかし、スーパーパワーを手に入れたカマラ・カーンの前に立ち塞がる大人たちの存在が。ミズ・マーベルとなったカマラは巨大な拳で敵を攻撃している。コミック版では実際に手が大きくなるのだが、実写版ではエネルギー波を拳のように変形させるというアイデアに落ち着いたようだ。

「自分を分かってる?」という問いかけの後、「私はスーパーヒーロー(I’m a superhero)」と嬉しそうに言い、走り去るカマラ。「未来は彼女の手の中に」というテロップが眩しい。

最後のシーンと初公開されたポスターのカマラはニューヨークの街を眺めている。ニュージャージー州の街からハドソン川を隔てて大都会を見つめる姿は、スーパーヒーローに憧れるカマラの心情の比喩だと考えられる。

人種的にもマイノリティであるカマラ・カーンが、ヒーローへとなっていく物語は、高校を卒業したピーター・パーカーに代わって多くの若い世代の人々に希望を与えることになりそうだ。なお、米Marvel公式によると、カマラは熱心なゲーマーで同人誌(ファンフィクション)の書き手でもあるとされている。

『ミズ・マーベル』予告編考察

今回の予告編では、改めてカマラ・カーンがスーパーヒーローに憧れていることが描写され、その力を手に入れてはしゃぐ姿も描かれていた。高校でのシーンも含め、ピーター・パーカーの存在を思い出さずにはいられない。

だが、ピーター・パーカーと異なる点は、カマラは女性であり、ムスリムであり、今の社会においては抑圧を受けやすい立場にあるということだ。先生からは夢見ることを止めるように言われ、母親からも否定的な言葉を受ける。結果、カマラ自身も自分の可能性を制限するような思考になってしまっているようだ。そんなカマラがスーパーパワーを手に入れ、ヴィランっぽい大人の言葉を意に介さずはしゃぐ姿は、これまでの白人男性ヒーローとは異なる、マッチョで教条主義的ではない展開を期待させる。

気になるのは、ミズ・マーベルもまたアベンジャーズの一員になるのかということだ。スーパーパワーを手に入れた若いカマラは、ヴィランチームのメンバーを集めているヴァルことヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌの標的になりはしないだろうか。キャプテン・マーベルに憧れているカマラ・カーンだが、アベンジャーズは再結成されたとは言い難い状況だ。ミズ・マーベルは仲間を見つけることはできるのだろうか。

なお、『キャプテン・マーベル』(2018) の続編で2023年2月17日全米公開を予定している『ザ・マーベルズ(原題)』には、キャプテン・マーベルことキャロル・ダンヴァースと、原作コミックで2代目キャプテン・マーベルになるモニカ・ランボー、そしてミズ・マーベルことカマラ・カーンの登場が決定している。

ドラマ『ワンダヴィジョン』(2021) では、モニカはキャロルに対して複雑な思いを抱いていたようだが、今回の『ミズ・マーベル』予告編では、カマラはキャロルに対する強い憧れを持っていることは明らか。この三人の関係が今後、どのように描かれるのかにも注目だ。

2022年のMCU作品は、3月30日(水)からドラマ『ムーンナイト』が配信開始。同作の最終話配信日になると思われる5月4日(水・祝)に日本で映画『ドクター・ストレンジ:マルチバース・オブ・マッドネス』が劇場公開。その一ヶ月後の6月8日(水)にドラマ『ミズ・マーベル』の配信がスタートになる。その後も7月に映画『ソー:ラブ&サンダー(原題)』、11月に映画『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー(原題)』の公開を控えている。

ドラマ『ミズ・マーベル』は2022年6月8日(水)より、Disney+で独占配信。

Disney+

第1話ネタバレ解説はこちらから。

モニカ・ランボー役のテヨナ・パリスは、『ザ・マーベルズ』は大作になると語っている。詳しくはこちらから。

パク・ソジュンのMCU合流についてのコメントはこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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