ネタバレ考察『シー・ハルク』最終話で残った9つの疑問 デアデビル、アボミネーションの今後は? シーズン2はある? | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『シー・ハルク』最終話で残った9つの疑問 デアデビル、アボミネーションの今後は? シーズン2はある?

© 2022 Marvel

『シー・ハルク』最終話で残された謎

2022年8月に配信を開始したドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』は、同年10月に全9話が配信され、完結を迎えた。最終話の第9話では、これまでのMCU作品ではあり得なかった衝撃的なラストが用意されており、SNSを中心にファンの間でも話題を呼んだ。

一方で、全9話の中で提示された要素の内、解決しなかった要素も多い。それもまた広大に広がるMCU作品ではお馴染みとなってしまったが、2023年までドラマシリーズがお預けとなった今、回収されなかった謎をここで整理しておきたい。今回は、ドラマ『シー・ハルク』最終話で残された謎をまとめていく。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『シー・ハルク』の内容と結末に関するネタバレを含みます。

『シー・ハルク』最終話で残った9つの謎

1. ワカンダの槍の設定は生きてる?

『シー・ハルク』第8話では、のちに正体がハルクキングであることが分かるトッド・フェルプスがワカンダの槍を100万ドルで競り落としたことを明かしている。ワカンダの槍はダイヤモンド以上の硬度を持つヴィブラニウムで造られたもので、トッドはこのヴィブラニウムを用いてシー・ハルクの肌を貫通できる採血用の注射針を作ったものと考えられる。

最終話を観る限り、この展開は結局「なんか見たことあるような展開」という既視感の演出だったようだ。一方で、インテリジェンシアはシー・ハルクの血液採取に成功しており、ヴィブラニウムならシー・ハルクの肌を貫通することができるということが証明された。つまり、ブラックパンサーの爪やドーラ・ミラージュの武器、キャプテン・アメリカの盾もシー・ハルクの弱点ということになる。

また、ワカンダの槍がどこから流出したのかという点も気になる。11月11日(金)公開の映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』では、王ティ・チャラが亡くなった後のワカンダの姿が描かれる。王が亡くなった混乱の中で、ワカンダの資源を狙う人々が再び現れているのだろうか。

そして、トッドはワカンダ政府から返還を迫られていることも明かしていた。トッドはこの件も含めて裁判で裁かれることになるのだろう。だが、気になるのはヴィブラニウムを手に入れたことをきっかけに達成されるトッドのハルク化という展開は、ジェニファーのK.E.V.I.N.への交渉で「なかったこと」になっている。ワカンダの槍の流出自体もなかったことになったのだろうか。まだその設定が生きているのなら、一般人がヴィブラニウムを手に入れてしまう状態にあるワカンダのセキュリティは大丈夫なのだろうか。

2. タイタニアは何だったの?

『シー・ハルク』第1話から登場し、ジェニファーの宿敵として複数話で物語に絡んだタイタニア。だが、そのオリジンやパワーのルーツが描かれることはなかった。タイタニアの怪力能力は、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021) における再現された超人血清を摂取した人々のようだった。

一方でタイタニアは何者かに追われている様子もなく、インフルエンサーとして人生を謳歌しているように見える。それほどにまでスーパーパワーを得ることが一般的となったのだろうか。また、タイタニアは法で裁けない(裁ききれない)インフルエンサーとしての側面も持っていた。その姿は逮捕→保釈を繰り返したり、問題発言をしながらもビジネスを成功させたりする現実世界のセレブのようでもある。

新たなヴィラン像を提示したとも言えるタイタニアだが、最終話では逮捕されることもなく、ジェニファーと和解することもなかった。デアデビルファンとしての一面を見せたのが最後の姿になったが、今後もシー・ハルクが絡むシリーズでも登場することになるのだろうか。

3. スカーの母は? サカールで何が?

『シー・ハルク』最終話での最大の謎は、ハルクことブルース・バナーが紹介した息子のスカーである。ブルースは、映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015) から映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017) の間を惑星サカールで過ごしていたが、まだブルースとハルクの人格が分離している時期だった。惑星サカールで2年以上の時間をハルクの人格で過ごしたブルースは、子どもがいたことを知らなかったのだろう。第1話で迎えに来た惑星サカールからの使いに連れられて息子のスカーをピックアップしに行っている。

スカーの年齢は8〜10歳ということになるが、原作コミックでも成長が早いという設定があるため、『シー・ハルク』第9話で見せたティーネイジャーのような姿でも無理はない。なぜ8〜10年経過した今、サカールからスカーを引き取るよう要請を受けたのか、どのような経緯でブルースに子どもが出来たのかという点は今後明らかになるだろう。

スカーの設定に関する考察は、こちらの記事に詳しい。

4. マットとジェニファーは公式カップル?

『シー・ハルク』最終回のもう一つのサプライズは、デアデビルことマット・マードックの再登場だ。ジェニファーの意向で再登場を果たしたマットは、最後にはジェニファーの家族との食事にも登場している。

マットは、Netflixで配信されたABC製作のドラマシリーズでも恋多き男性であり、今回も第8話での登場時点では、ジェニファーもマットの“One of them”になりそうな空気も漂っていた。しかし、K.E.V.I.N.に抗議したジェニファーがマットの再登場を取り付けたことで、二人はより親密な関係になったように思える。

ジェニファーと家族ぐるみの付き合いになったマットは、ヘルズキッチンを守るという使命を横に置き、1週間もの間LAのジェニファーのもとで過ごしたようだ。この展開は、2024年春に配信を予定しているMCUドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン(原題)』の内容にも影響を与えるだろう。同作でもマットとジェニファーのロマンス要素が描かれるのかどうか、注目したい。

5. ソコヴィア協定はいつ、なぜ廃止された?

『シー・ハルク』第8話でマット・マードックによってサラッと明かされた衝撃の事実。それはソコヴィア協定が廃止されたということだ。ソコヴィア協定は、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』などでアベンジャーズのヒーロー活動によって市民に多数の被害が出たことで作られた国際協定。スーパーヒーロー達を国連の管理下に置く目的で制定された。

ソコヴィア協定は署名を推進するトニー・スターク派と、署名を拒否したスティーブ・ロジャース派の間でアベンジャーズを二分するものになってしまった。その後、仲違いしていたアベンジャーズはサノスの襲来時に初動が遅れており、5年に及ぶ人口半減の一つの原因になったと言ってよい。

2023年11月を舞台にしたドラマ『ワンダヴィジョン』(2021) の時点ではソコヴィア協定は有効であり、2024年4月を舞台にしたドラマ『ファルコん&ウィンター・ソルジャー』(2021) でも有効と受け取れる描写があった。ソコヴィア協定が廃止されたタイミングとその影響についての考察はこちらの記事に詳しい。今後いずれかの作品でその経緯が明らかになることを楽しみに待とう。

6. 仕立て屋のルークは再登場する?

『シー・ハルク』で初登場を果たしたスーパーヒーローのコスチュームを専門に手がける仕立て屋のルーク。本作ではシー・ハルクとデアデビルのコスチュームを手がけており、MCU世界のヒーローにとっては頼りになる存在になりそうだ。

ニューヨークを拠点に置くマットも西海岸までコスチュームを取りに来るほど、良いものを作るルーク。今後も特に西海岸のヒーロー、たとえばサンフランシスコを拠点にするシャン・チーの新スーツを手掛ける可能性もありそうだ。マットが引き続きルークにコスチューム制作を依頼するのであれば、『デアデビル:ボーン・アゲイン』でルークが手がけた深紅のスーツが見られるかもしれない。

あるいは、西海岸の若手ヒーローを集めたウエストコースト・アベンジャーズがMCUでも誕生すれば、お得意様になるかもしれない。

7. 『シー・ハルク』のタイムラインは?

ドラマ『シー・ハルク』の時系列は、ドラマ『ムーンナイト』(2022) と同じく明確に示されることはなかった。一方、『シー・ハルク』はアボミネーションことエミル・ブロンスキーの脱獄が取り上げられていることから、映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021) よりも後の話であることが分かる。『シャン・チー』の舞台は2024年4月だ。また、第2話ではジェニファーが読んでいるウェブメディアに「なぜ洋上に巨人の像が現れたのか」という映画『エターナルズ』(2021) での事件を思わせる見出しがあり、2024年6月を舞台にした『エターナルズ』よりも後である可能性も高い。

そして、MCU作品を時系列に並べたDisney+の表記では、『シー・ハルク』は『ムーンナイト』の後『ミズ・マーベル』(2022) の前に位置付けられている。『ミズ・マーベル』が2025年6月を舞台にしていることはほぼ確定しており、『ムーンナイト』の舞台は時系列順で『ホークアイ』(2021) の後に置かれていることと登場人物の服装から2025年春が舞台と予測できる。

つまり、2025年春〜6月が『シー・ハルク』の舞台になるのだが、一点気になるポイントがある。それは、最終話でインテリジェンシアのメンバーが「レディ・ソー」と、本人が嫌がる呼び方でジェーン・フォスターのことを話題に挙げている点だ。映画『ソー:ラブ&サンダー』(2022) でソーになったジェーンの存在について触れられているということは、『ソー:ラブ&サンダー』の中で描かれた物語と同時期に『シー・ハルク』の物語も進んでいたと考えられる。

ジェーンは、ソーになってからニュー・アスガルドで一定期間活動を続けていたのだろう。同時期にヨーロッパではジェーンが、アメリカではジェニファーが活躍を見せていたというのは面白い事実だ。加えて、『ラブ&サンダー』の舞台は2024年から2026年の間、少なくとも2027年よりも前と、大まかな時期しか分かっていなかったが、『シー・ハルク』の時点でジェーンが活躍していたのならば、『ラブ&サンダー』も2025年が舞台である可能性が高いだろう。

フェーズ4からは近未来を描くことになったMCU。いずれ正確なタイムラインが示されることに期待しよう。

『ソー:ラブ&サンダー』までのMCUフェーズ4のタイムラインはこちらの記事にまとめている。

8. ウォンはなぜアボミネーションを匿う?

『シー・ハルク』最終話となる第9話のミッドクレジットシーンでは、ウォンが再び収監されたアボミネーションことエミル・ブロンスキーを迎えに来て幕を閉じた。ウォンは以前からエミルにカマー・タージに亡命しないかと誘っていたが、その誘いはまだ有効だったようだ。エミルは、映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022) でカマー・タージ入りしたアメリカ・チャベスに続く新加入になっている。

『シー・ハルク』は『マルチバース・オブ・マッドネス』よりも後が舞台になっており、ウォンにはワンダの襲来で陥落したカマー・タージの守りを強化する狙いがあるのかもしれない。一方で、このウォンの行動は当然アメリカの法律に反するものであり、エミルを脱獄させることには相応のリスクがある。カマー・タージのトップであるソーサラー・スプリームのウォンの行動は、カマー・タージがアメリカ政府を敵に回すことにもつながるだろう。

とすれば、ウォンはカマー・タージのことだけを考えているわけではないのかもしれない。映画『シャン・チー』のミッドクレジットシーンでは、ウォンはブルース、キャロル・ダンバースと共に会議を持っていた。ソコヴィア協定もアベンジャーズもなき時代にあって、ウォンは独自のチームを編成しているのではないだろうか。

スパイダーマンとミズ・マーベル、シー・ハルクを追いかけたダメージ・コントロール局の存在や、パワーブローカーことシャロン・カーターが政府の内部に入ったことを考えれば、フェーズ4以降のMCUにおいてはアメリカ政府が信用できないことは確かだ。リスクを取ってでもエミルを脱獄させたウォンの狙いが明かされることを楽しみに待とう。

9. 『シー・ハルク』シーズン2はある?

気になるのはドラマ『シー・ハルク』のシーズン2があるかどうか。最終話では、ジェニファーが制作陣のもとを訪ねたときにシーズン2について触れられる場面があった。ジェニファー自身も「シーズン2の構想がある」とK.E.V.I.N.に訴えていたが、K.E.V.I.N.は映画化をチラつかせるも、あっさり「嘘だ」と認めている。

現実にも『シー・ハルク』シーズン2の話は進んでおらず、『シー・ハルク』の続編が作られるのかどうかは不透明だ。シーズン1でやれることを全てやった感があることも事実。また、シー・ハルクなら制作陣を動かしてなんでもできてしまいそうだが、最終話ではジェニファーはK.E.V.I.N.に再びアクセスすることを禁じられている。

シー・ハルクがMCUに再登場を果たすとすれば、ドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』や新たな「ハルク」フランチャイズ作品が筆頭候補になるだろう。次にジェニファーを見られるのはいつになるのか、シー・ハルクらしく突然その答えが示されることに期待しよう。

ドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』は全9話がDisney+で独占配信。

『シー・ハルク:ザ・アトーニー』

シー・ハルクのコミック作品は、『シーハルク:シングル・グリーン・フィメール』のケン・U・クニタによる日本語訳が発売中。

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ケヴィンの登場について脚本家が語ったケヴィン・ファイギの影響についてはこちらの記事で。

『シー・ハルク』最終回第9話のネタバレ解説はこちらから。

 

ドラマ『ウェアウルフ・バイ・ナイト』のネタバレ解説はこちらから。

11月11日公開の映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』予告編の解説&考察はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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