『シークレット・インベジョン』配信開始
MCUドラマ最新作『シークレット・インベージョン』が2023年6月21日(水) より配信開始。サミュエル・L・ジャクソン演じるニック・フューリーを主人公に据えた本作は、擬態の達人であるスクラル人による地球侵略を描く。
MCU第1作目の『アイアンマン』(2008) から登場したニック・フューリーは、15年の時を経て初めて主役を務めることに。映画『キャプテン・マーベル』(2018) でスクラル人と出会ってから30年、フューリー自身の物語に決着がつけられることになる。一方で、ドラマ『シークレット・インベージョン』にはコビー・スマルダーズ演じるマリア・ヒルも登場する。マリア・ヒルは『アベンジャーズ』(2012) でS.H.I.E.L.D.副長官として登場してから11年が経つベテランキャラクターだ。
そのマリア・ヒルには、第1話ではまさかの展開が待っていた。ファンにとっては驚きの展開だったが、俳優のコビー・スマルダーズが米メディアでその展開について語っている。私たちはあれをどう受け止めればよいのだろうか。
なお、以下の内容は『シークレット・インベージョン』第1話の結末に関するネタバレを含むので、必ずディズニープラスで本編を鑑賞してから読んでいただきたい。
以下の内容は、ドラマ『シークレット・インベージョン』第1話の結末に関するネタバレを含みます。
マリア・ヒルは死んだ?
ドラマ『シークレット・インベージョン』第1話のラストでは、スクラルによる侵略軍のリーダーであるグラヴィクがニック・フューリーに擬態し、マリア・ヒルを狙撃するという展開が待っていた。本物のニック・フューリーが駆けつけるがすでに遅く、血を流したまま広場に倒れているマリア・ヒルを上空から映して第1話は幕を閉じた。
マリア・ヒルの死というまさかの結末に驚いた方も多かっただろう。一方で、『シークレット・インベージョン』ではスクラルが誰にでも擬態できることから、このマリア・ヒルさえも本物かどうか疑わしい部分もある。また、腹部を撃たれただけで死ぬのか、10年来のキャラクターをドラマの第1話で死なせてしまうことがあるのか、という点にも疑問が残る。
様々な声が飛び交う中、マリア・ヒルを演じたコビー・スマルダーズは米Varietyのインタビューに登場。『シークレット・インベージョン』第1話の展開について語っている。まず、「第1話のラストについてどれくらい知らされていましたか?」という質問にはこう答えている。
ルイス・デスポジート(マーベルの共同社長)から最初に電話を受けた時から知っていましたよ。たぶん、彼が電話をかける担当で——彼がいつも私に電話をかけてくるんです。「『スパイダーマン』に出ない?」って感じで。こんな素晴らしいニュースを伝えられるなんて、この星で最高の仕事だと思いますよ。そのニュースが「マリア・ヒルが撃たれて……死んだかもしれない。場合によっては」というものであったとしてもね。誰がこの世界を理解できます? マルチバースもある世界ですから。
この物語がこういう展開になることはもう何年も前から分かっていました。素晴らしい旅路でしたよ。何もネタバラシしてしまわなくてよかった。ちょっと信じられないですよ。(配信後に)声を大にして話すことさえ、何か悪いことをしているような気がします。
第1話の展開については、『シークレット・インベージョン』のオファーを受けた時から聞かされていたというコビー・スマルダーズ。だが、「死んだかもしれない」と曖昧な表現を使っている点は気になるし、マルチバースの話を持ち出してお茶を濁している感じもする。
続けて、「彼女は本当に死んだと思いますか?」という問いかけにはこう答えている。
終わりのように感じるかってことですか? でも、マーベルが生きているのは広大で、複雑で、マルチバースな世界です。あらゆることは可能だと思います。ここからは私がアクセスできるレベルを超えているので分かりません。彼女の死は、ドラマに登場する他のキャラクターたちをより脆い方向へと導くものになります。緊張を高め、フューリーが非常に感情的な状態になるように仕向けているんです。うまくいけばそうなるでしょう。
やはりなんだか曖昧な回答だ。キャラクターの今後について聞かれた際にマルチバースの可能性を持ち出すのは、近年ではマーベル俳優の常套句になりつつある。それでも、第1話のラストでマリア・ヒルが凶弾に倒れた展開は、ニック・フューリーらの精神状態に大きな影響を与えることを予告している。
なお、当該インタビューでは、コビー・スマルダーズはマリア・ヒルのバックグラウンドについては、「両親や兄弟はいるけど自分自身の家族といえる存在はいない」「キャリアと仕事に全てを捧げてきた」「ニック・フューリーに対して献身的だった背景には父親との関係があると思ってる」と、自身の見解を話している。
まだ描きたいマリアの側面があるように思える一方で、「たくさんの作品に参加できて幸運だった」と語るなど、“最終回ムード”も漂う。マリア・ヒルが生きている可能性も含め、まだまだ様々な可能性が残されているドラマ『シークレット・インベージョン』。次はどんな展開を迎えるのか、第2話も期待して待とう。
ドラマ『シークレット・インベージョン』は2023年6月21日(水)より、ディズニープラスで独占配信。
Source
Variety
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