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ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のヴィランは?
Disney+オリジナルのMCUドラマとして配信を開始した『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』は、第2話を終えたところで波乱の展開を見せている。とりわけ気になるのは、『ワンダヴィジョン』でも注目された「誰がヴィランなのか」という問題である。“ヴィラン”とは、“悪役”を意味する言葉で、マーベルではウルトロンやサノスなど、そうそうたる顔ぶれのヴィランがアベンジャーズの悪役たちがアベンジャーズの前に立ちはだかってきた。
今回は、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のヴィラン候補を考察していこう。第2話終了時点までのネタバレを含むので、まだ観ていない方は注意していただきたい。
『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のヴィラン候補
ジョン・ウォーカー
政府が定めた新たなキャプテン・アメリカに就任したジョン・ウォーカーは、サムとバッキーの前に立ちはだかることになるのだろうか。第2話の時点では、ジョン・ウォーカーもそれなりに苦悩しながらキャプテン・アメリカの盾を引き継いでいるように見える。サムとバッキーのスティーブに対する思いとは全く別のベクトルでキャプテンに就任したジョン・ウォーカーは、どうしても嫌われてしまう可哀想な役回りにも見える。
ここまでサムとバッキーに対峙してはいないが、原作コミックでは、ジョン・ウォーカーは“U.S.エージェント”と呼ばれる政府が用意したヒーローとしてキャプテン・アメリカに成り替わる。原作同様、“バトルスター”を名乗るレマー・ホスキンスをサイドキックに持ち、サムとバッキーの前に立ちはだかる可能性は十分にあるだろう。
カーリ・モーゲンソウ
国境無き世界を目指すフラッグ・スマッシャーズのカーリ・モーゲンソウは、超人兵士のパワーを持って既にサム&バッキーと交戦した。カーリは原作ではカールという名前の男性ヴィランで、1985年に「キャプテン・アメリカ」シリーズで初登場を果たしている。だが、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』は人間味のあるキャラクターで、どうもストレートなヴィランであるようには思えない。
一方で、フラッグ・スマッシャーズはアナキストの集団であり、愛国者たるファルコンたちとは相反する思想の持ち主だ。第2話終了時点では目下最有力のヴィラン候補だが、果たして——。
パワー・ブローカー
第2話で名前が挙がったのは“パワー・ブローカー”なる人物。その姿は登場しなかった (と思われる) が、フラッグ・スマッシャーズを追っているようだ。超人兵士の集団であるフラッグ・スマッシャーズが恐れており、一人のメンバーが犠牲になってでも残りのメンバーを逃がそうとしていた。よほどの力を持っているようだ。
原作コミックでは、パワー・ブローカーは巨大なロボットスーツを身にまとい、パワー・ブローカー・インクという名の犯罪集団を率いている。『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011) のメインヴィランであったレッドスカルの下で働いていたこともある。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』ではパワー・ブローカーがメインヴィランとして登場し、サムとバッキーがカーリ・モーゲンソウと共闘する展開もあり得るだろう。
ヘルムート・ジモ/バロン・ジモ
そして、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のメインヴィラン大本命だと思われていたヘルムート・ジモが、第2話ラストでは意外な形で登場。サムとバッキーが情報提供の糸口として“頼る”という展開を見せている。
もちろん、ジモは厳重に監禁されているのだから、誰かが接触しなければ物語に登場することはできない。サムとバッキーがジモに接触することがきっかけになり、ジモがヴィランとして躍動する展開もあるのだろうか。そして、ウィンター・ソルジャーの洗脳は既に解けたとされてはいるが、ジモは唯一バッキーを操る呪文を知っている人物でもある。
ジモのここまでの経歴と今後の考察は、こちらの記事に詳しい。
バトロック
『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第1話で真っ先に登場し、早々に退場したのがバトロックだ。『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014) では、S.H.I.E.L.D.の船を襲撃した小悪党。今回は犯罪組織LAFと行動を共にしていた。もちろんメインヴィランの器ではないのだが、前回も今回もしぶとく生き延びているあたり、今後もしつこく登場することになりそうだ。また、ポスト指パッチンの混乱に乗じて荒稼ぎしようとする犯罪者集団LAFは、組織として再び登場する可能性もある。
GRC/サディアス・ロス
ジョン・ウォーカーとバトルスターが所属していると思われる組織、GRC=世界再定住評議会もまた、厄介な組織になる可能性がある。指パッチン後、消えていた人々が戻ってきた世界を安定させることが目的ということだが、政府側には気になる人物の存在がある。それは、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016) でソコヴィア協定の締結を推進した米国務長官サディアス・ロスの存在だ。
映画『インクレディブル・ハルク』(2008) では、サディアス・ロスはスーパーソルジャー計画を再開させて、頓挫した。自らが率いる超人兵士のチームを欲していた。ジョン・ウォーカーは、本当にただの“優秀な兵士”なのだろうか。超人兵士が再登場したことに、アメリカ政府は関わっていないのだろうか。なお、『インクレディブル・ハルク』では、この計画が頓挫した後、アイアンマンことトニー・スタークが持ちかけたアベンジャーズの結成について話を持ちかけている。
『シビル・ウォー』ではアベンジャーズを強権的に管理しようとしてスティーブ・ロジャースと対立したサディアス・ロスが、サムとバッキーの敵役として再登場する可能性もあるだろう。そして、このロスが率いる“アベンジャーズではない独自のチーム”がGRC直属の兵士集団であり、そこに所属しているのがジョン・ウォーカー/U.S.エージェントとバトルスターなのかもしれない。ビッグ3が去り、手薄になったアベンジャーズに成り替わるチームが編成されているとしたら……事態は複雑さを増していきそうだ。
という風に、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』は単純な勧善懲悪ではない物語を展開しているが故に、“ヴィラン”となり得る候補が数多く存在している。混沌とした社会を見事に映す出す演出だと言えるだろう。
最終話を迎えた時点で予想されるMCUのヴィランチーム結成についての考察はこちらの記事で。
ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』はDisney+で独占配信中。
『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第1話のあらすじ&ネタバレ解説はこちらの記事から。
第2話のあらすじ&ネタバレ解説はこちらの記事から。
第3話のあらすじ&ネタバレ解説はこちらの記事で。
キャストと吹き替え声優のまとめはこちら。
無料公開された『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のエンディング曲はこちらで聴ける。