第2話ネタバレ解説!『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』ジョン・ウォーカーの過去、ラストで流れた音楽は? あらすじ&考察 | VG+ (バゴプラ)

第2話ネタバレ解説!『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』ジョン・ウォーカーの過去、ラストで流れた音楽は? あらすじ&考察

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『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第2話配信

2021年3月19日(金)より配信を開始した『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第1話から重厚なドラマを展開し、『エンドゲーム』後の世界の複雑さを描き出した。第1話では、舞台が2024年4月であることが発覚。『ワンダヴィジョン』『スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム』も合わせたタイムラインについてはこちらの記事に詳しい。

相変わらず衝撃のラストで視聴者を驚かせてくれるMCUドラマだが、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第2話ではどのような展開が待っているのだろうか。今回は第2話をネタバレありであらすじと共に解説していく。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第2話の内容に関するネタバレを含みます。

『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第2話のあらすじ&ネタバレ解説

ジョン・ウォーカーの素顔

『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第2話のタイトルは「星条旗を背負う者」。前回までのあらすじでは、盾を寄贈したファルコン、過去のトラウマからくる悪夢に悩まされるバッキー、台頭する悪の組織・フラッグ・スマッシャーズ、そして政府が選んだ新たなキャプテン・アメリカの姿が映し出される。

第2話の冒頭に登場するのは、ワイアット・ラッセル演じるジョン・ウォーカー。軍服を着ている。場所はアメフト部のロッカーで、ジョン・ウォーカーの背番号は10番だ。おそらく花形であるクォーターバックの選手だったのだろう。

ジョン・ウォーカーはキャプテン・アメリカとしてのスピーチの直前で、「キャプテンの経験はあるがこれは別物」「期待は裏切れない」と緊張感を露わにしている。ジョン・ウォーカーもまた単純な悪者というわけではなく、苦悩の末に新キャプテンのコスチュームを見に纏うことを決めたようだ。

そこに同僚が現れ、ジョン・ウォーカーは「早く仕事がしたい」と、かつてのスティーブ・ロジャースと同じく、マスコットとしての仕事に戸惑っている様子を見せる。マーベルのオープニングタイトルと共に流れ出す曲は、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』でスティーブ・ロジャースがツアーをする時に歌われていた「Star Spangled Man」という曲のアレンジバージョンだ。第二次世界大戦当時と違うのは、白人女性だけが歌って踊っていたパフォーマンスが、黒人のマーチバンドとダンサーによって構成されているところだろう。

ここで、予告編で見られた“スタジアムに登場するキャプテン・アメリカ”の正体がこのジョン・ウォーカー版のキャプテン・アメリカだったということが判明する。そして、ジョン・ウォーカーは実在する米ABCの情報番組『グッド・モーニング・アメリカ』(1975-) でインタビューを受ける。ジョン・ウォーカーはやはり新キャップとしてツアーを行っており、ジョージア州の母校カスターズ・グローブ高校に凱旋を果たしたようだ。カスターズ・グローブとは、原作コミックでもU.S.エージェントことジョン・ウォーカーの故郷として設定されている町の名前だ。

ここでジョン・ウォーカーの経歴が紹介される。対テロ活動や人質救助に尽力し、アメリカで初めて名誉勲章を三度受賞したという。どうやら高い身体能力と“勇気”が武器で、超人的な能力はないようだ。それでも、キャプテン・アメリカの盾を自在に操る器用さを見せている。

ここで字幕には反映されていないが、ジョン・ウォーカーは「ウェストポイントを卒業して2年後」にスティーブ・ロジャースがアベンジャーズに復帰したと語っている。“ウェストポイント”とは、アメリカの陸軍士官学校の通称で、1802年創立の名門軍学校として知られる。高校アメフトでクォーターバックを務めていたことからも、ジョン・ウォーカーは軍人としてエリート街道を進んできたことが分かる。

ようやく合流するサム&バッキー

この中継を放心状態で見ていたのはバッキー。スティーブ・ロジャースについて「面識はなくても希望の星だ」「兄弟のように感じる」と語るジョン・ウォーカーのことを苦渋の表情で見つめている。バッキーは、フラッグ・スマッシャーズ関連の任務でミュンヘンに飛び立とうとするサムをつかまえると、サムが政府に盾を引き渡したことを責める。意外にもこれが本作で初めて二人が出会う場面である。

銀行でもそうだったが、サムは現実主義者。「今さら政府に盾を返してくれと?」と、今自分が抱えている任務を優先する態度を取る。それでも「盾を引き渡す権利はない」と食い下がるバッキーに、サムは「お前が俺の権利を語るな」と突き放す。この言葉の背景には、黒人が権利を要求して戦った公民権運動の歴史が存在している。

サムは、レッドウィングに探らせた謎の超人の拠点に向かう。サムは人類の脅威となる「機械人間・異星人・魔法使い」を“ビッグ3”と呼んでおり、今回の敵もこれのいずれかだという。『ワンダヴィジョン』の後番組にもかかわらず「魔法使いはいない」と言い張るバッキーに、サムはドクター・ストレンジの名前を挙げて応戦するなど、相性の悪さを見せつける。

それでも、バッキーはサムの作戦に同行。自分をスティーブと同じように「バック」と呼ぶサムに、バッキーは「(スティーブは) 旧知の中だったし、作戦もあった」と突き放すが、サムは作戦を明かさずに上空からの降下を初めてしまう。バッキーは意地を張り、なんと左手一本で着地。凸凹コンビっぷりを見せながらも、二人は敵の拠点への潜入を開始する。

トラック上の戦い

敵はどうやら荷物の搬出を行っているようだ。トラックには人質も乗せられている。一瞬で潜入に成功したバッキーは人質と面会するが、彼女は人質ではなく、敵の一味。超人的な力でバッキーを拘束、レッドウィングを破壊してしまう。応援に到着したサムも苦戦する中、そこに現れたのはキャプテンの盾を操るジョン・ウォーカーと、そのサイドキックのホスキンズだ。

サムとバッキーは複雑な表情を浮かべながらも二人と共闘。それでもサムとバッキーはトラックから振り落とされ、バッキーは敵がスティーブと同じ血清を打った超人兵士 (スーパーソルジャー) であることを察する。残ったジョン・ウォーカーとホスキンズも、敵の力の前に圧倒され、フラッグ・スマッシャーズを逃してしまう。

相変わらず憎まれ口を叩き合う仲の悪いサムとバッキーだが、ジョン・ウォーカーとホスキンズには揃って冷たい態度を取る。「盾を持ったらキャプテン・アメリカのつもりか」と、バッキーは歯に衣を着せない物言いをするが、サムも同意しているのかこれを止めようとはしていない。バッキーは『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』のワンシーンから、「手榴弾の上に覆い被さったことは?」と意地悪な質問を投げかけるが、ジョン・ウォーカーは「4度」と抜かりない返答を行う。

結局ジープに乗せてもらったサムとバッキーは、なぜアメリカ政府がフラッグ・スマッシャーズの所在を知っていたのか尋ねる。だが、二人はフラッグ・スマッシャーズを追いかけたのではなく、政府の所有物であるレッドウィングを追跡して駆けつけたのだという。

曰く、二人はデシメーションから人々が戻ってきた後の世界を安定させる世界再定住評議会 (GRC) のメンバー。サム&バッキーと組みたがるが、ジョン・ウォーカーの相棒が「バトルスター (Battlestar)」だと聞いて、バッキーは車を降りてしまう。バトルスターは、原作コミックでもジョン・ウォーカーの相棒として登場するキャラクターで、本名はレマー・ホスキンスだ。

ジョン・ウォーカーは「スティーブに取ってかわろうなんて思ってない。次代キャプテン・アメリを力の限り担う」とサムに告げるが、「力を貸してほしい」と本音を漏らすジョンに、サムは「最後のセリフはいつもそうだよな」と返し、荷台を降りてしまう。

キーパーソンになるカーリとイザイア

フラッグ・スマッシャーズの面々は荷物を運び終え、支援者と合流する。彼女らは「抵抗する自由の闘士」として担がれる一方で、携帯には匿名の誹謗中傷が届いている。インターポールからも手配されており、手配書の名前は「カーリ・モーゲンソウ」となっている。リーダー格のモーリは、「復帰したバカどもに権力を戻すな」「残されてた者より復帰者が優遇されてる」と、改めてフラッグ・スマッシャーズの主張を掲げる。

難民が優遇されていると主張する排外主義にも似た言説だが、フラッグ・スマッシャーズは国境のない世界を目指す無政府主義者の集まりだ。どちらかというと“既得権益”を排除しようとする新自由主義的な態度のようにも見える。果たして、フラッグ・スマッシャーズはどのような思想の表象として描かれていくのだろうか。

一方、バッキーはサムに「盾を取り返そう」と持ちかける。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016) で“国賊”となった経緯から、サムはこの提案を拒否。だが、バッキーはある人物を紹介したいと、とある貧困地区にサムを連れていく。ここでバッキーはサムを「朝鮮戦争で小競り合いをした」というイザイアという人物に引き合わせる。

1951年、米兵としてウィンター・ソルジャーと対峙したというイザイアは、驚異のパワーを見せ、スティーブ以外にも超人兵士が存在していたことを示す。米政府は英雄だったイザイアを30年間もの間、拘束し、社会的に抹殺していたのだ。黒人の超人兵士が存在していたこと、政府がその存在を隠していたことに困惑するサムだったが、そこに現れたのは白人警察官。黒人のサムだけに身分証を提示するよう迫る典型的な差別的態度を見せる。

だが意外にも、ここでバッキーに逮捕状が出ていたことが分かる。サムのミッションに同行し、裁判所命令のセラピーをサボっていたのだ。バッキーのセラピストであるレイナー博士は第1話でかつて優秀な兵士だったことを明かしていたが、ここで、ジョン・ウォーカーの知り合いだったことが明らかになる。ジョン・ウォーカーの口利きで、バッキーは釈放され、定期セラピーは免除に。サムとバッキーはレイナー博士と釈放の条件であるセッションを開始する。

分かり合えない二人

レイナー博士は二人が親密になっていることを確認するために、カップル向けの質問に取り組ませる。エクササイズに取り組みながらも、決して譲ろうとしないサムとバッキーにレイナー博士は呆れるが、ここでようやくバッキーが本音の質問を繰り出す。

「なぜ盾を手放した?」——スティーブがサムに託した盾を手放したことに対し、並々ならぬ思いを抱えていたのだ。だが、サムは「お前やスティーブには理解不能かもしれないが」と自身の決断を肯定する。バッキー、スティーブとサムが決定的に違う点は、サムが黒人であるという点だ。サムはこれまで「スティーブには理解できない」という強い表現を用いることはなかったが、この台詞の行間には人種問題が存在していることは明らかだ。

『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の脚本を手掛けたマルコム・スペルマンは、同作の製作にあたって「サムが黒人であるという事実にも向き合わなければならない」と語っている

二人は差し迫ったミッションを終えれば二度と顔を合わせないことを約束。バッキーは意味深にルール2の「暴力禁止」をレイナー博士と確認し、セッションを終える。外で待っていたのはジョン・ウォーカー。フラッグ・スマッシャーズのリーダーがカーリ・モーゲンソウであることを確認し、彼女らが復帰難民のキャンプを狙っていることを告げる。

バッキーの「無理してるんだろ」という言葉に、ジョン・ウォーカーは微妙な表情を浮かべる。サムも改めてタッグを組むことを拒否し、遂にジョン・ウォーカーは「邪魔はするな」と初めて敵対的な態度を見せる。

新たな鍵となる人物

フラッグ・スマッシャーズはスロバキアで積み荷を行なっていたが、そこには「パワー・ブローカーの手下」が迫っていた。“パワー・ブローカー”とは原作コミックにも登場する、レッドスカルと組んでいたこともあるヴィランの名前だ。小型飛行機に荷物を積んだフラッグ・スマッシャーズは、メンバーの一人が犠牲になることで離陸に成功。涙を流すカーリの姿を映し出すこの演出は、フラッグ・スマッシャーズが単純な悪役ではなく、追い詰められた、信念を持つ人々であることを示唆している。

そして、バッキーは唯一の糸口としてある人物に会うことを提案。「ヒドラを知り尽くしている」というその人物とは——サムは「ジモに会おう」と、その提案を飲むのだった。この瞬間流れてくる音楽はモーツァルトの「レクイエム 涙の日」。哀しみを背負ったまま施設に収監されているジモの姿を映し出し、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第2話は「星条旗を背負う者」は幕を閉じる。

星条旗を背負ってアメリカの顔となったジョン・ウォーカー、星条旗を背負って戦った末に社会的に抹殺されたイザイア、国家の旗を否定しようとするフラッグ・スマッシャーズ、そして自分たちの信念に従って動こうとするサムとバッキーが唯一の糸口として会おうとするバロン・ジモはかつてアメリカ中心で構成されたアベンジャーズによって全てを失った存在だ。タイトル通り、アメリカの旗に対して複雑な想いを背負った人々が登場した第2話。全6話の内の前半戦を終了し、物語は中盤へ。いよいよ登場するジモはどのような活躍を見せるのだろうか。

なお、これまでのMCUにおけるジモの行動と今後についての考察は、こちらの記事に詳しい。

ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』はDisney+で独占配信中。

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第1話のネタバレ解説はこちらの記事で。

第3話のネタバレ解説はこちらの記事で。

『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の出演俳優および吹き替えキャストのまとめはこちらから。

 

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。 お問い合わせはコチラから
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