『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』削除シーン公開
2018年に公開され、大ヒットを記録した映画『ヴェノム』の続編『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』が、2021年12月3日(土) より日本で公開された。宇宙からやってきたシンビオートに寄生され、“ヴェノム”との共生を選んだ主人公のエディ・ブロックは、今回も厄介な事件に巻き込まれる。
終盤には衝撃的な展開も待っていた『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』だが、本編ではカットされた未公開のエンディングシーンが米ソニー公式より公開されている。エディとヴェノムの関係性を示すものになっており、ファンは必見の映像になっている。
以下の内容は、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の結末部分に関するネタバレを含むため、必ず本編を鑑賞してから読んでいただきたい。
以下の内容は、映画『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の内容に関するネタバレを含みます。
ビーチのシーンにあった「告白」
公開された未公開シーンは、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のミッドクレジット手前のラストシーンの続きだ。
警察の手を逃れるために異国に逃げたエディとヴェノムは、ふたりでビーチに座って対話していた。本編ではヴェノムはエディに「ここに連れてきてくれてありがとう」と言い、エディは「“風になびく髪”はないけどね」と返答する。劇中にヴェノムが「自由になりたい。髪を風になびかせて、足のつま先の間に砂を感じて」と言いながら大暴れしたことをエディは覚えていたのだ。
「愛している相手であれば欠点も受け入れられる」と言うヴェノムに対し、エディは「俺を愛してるってこと?」と聞くが、ヴェノムはこれをスルーして「これからどこに行く?」とエディに聞き返す。未公開映像ではこのシーンの続きが描かれているが、動画の冒頭はまだ映画本編に収録されている内容である。
「どこに行く?」と聞くヴェノムに、エディは「リーサル・プロテクターを必要とする場所であればどこへでも」と答え、「マントと覆面がいるな」「いや、しなくていいでしょ」という微笑ましい会話が交わされる。本編はここで一旦終了。ここからが未公開シーンだ。
エディは、話を逸らしたヴェノムに対し、話を元に戻して「君を愛してはいない。好きだけどね。めちゃくちゃ、本当に好きだけどね。でも愛っていうのは、ほら……違うじゃん」と言い出す。エディのヴェノムへの気持ちは「Love」ではなく「Like」だと主張しているのだ。ヴェノムは「もちろん! エディ、その気持ちと戦わなきゃな、ハハハ」と笑うが、そこからは「なぁエディ、お前は俺を愛してる」「いや愛してない」「愛してる」「愛してない」の言い合いに。
最後にはヴェノムが「それは恋に落ちている男の顔だ」と言い切るが、エディは「誰と?」とごまかすのだった。確かに、ヴェノムに対するエディの感情が「好き (like)」か「愛してる (love)」かを言い合うこのシーンは、二人の関係を考えれば若干蛇足というか野暮ではある。二人の関係をわざわざ言葉で定義する必要もないからだ。だが、ミッドクレジットシーンの滞在先のベッドの上で交わされる「誰にでも過去はある」という二人の会話が、このシーンを経て交わされていたのだとすれば、あの会話にもまた違った深みが出る気がする。
本作ではエディに食事を作ってあげるヴェノムや、喧嘩別れからの仲直りなど、様々な二人の姿が描かれた。主演のトム・ハーディもアンディ・サーキス監督も『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』を「ラブストーリー」と話しており、そこに「love」があることに間違いはない。『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』は人間とシンビオートの間の愛を描いた物語なのだ。
映画『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』は全国の劇場で公開中。
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