『ゴジラ-1.0』第96回アカデミー賞視覚効果賞ノミネート候補10作品に このままオスカー受賞なるか | VG+ (バゴプラ)

『ゴジラ-1.0』第96回アカデミー賞視覚効果賞ノミネート候補10作品に このままオスカー受賞なるか

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波乱の展開を見せる第96回アカデミー賞視覚効果賞

オスカーとも呼ばれ、映画産業全般に関連した業績に対して贈られるアカデミー賞。その第96回アカデミー賞視覚効果賞のファイナリスト10、通称「ショートリスト」に日本映画から山崎隆監督作『ゴジラ-1.0』(2023)が選出されたことを米Varietyが報じた。アカデミー賞視覚効果賞で日本映画がショートリスト入りするのは史上初である。

2024年1月12日にはモノクロバージョンである『ゴジラ-1.0/C』の上映も控えている『ゴジラ-1.0』。そのようにまだまだ新展開を見せる『ゴジラ-1.0』だが、『ゴジラ-1.0』が選ばれたショートリストにはどのような作品が入っているのだろうか。以下の10作品が第96回アカデミー賞視覚効果賞のショートリストに選ばれた作品だ。

『ザ・クリエイター/創造者』(20世紀スタジオ)

『ゴジラ-1.0』(東宝)

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(マーベルスタジオ)

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ)

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(パラマウント・ピクチャーズ)

『ナポレオン』(アップル・オリジナル・フィルム/ソニー・ピクチャーズ)

『哀れなるものたち』(サーチライト・ピクチャーズ)

『REBEL MOON: パート1 炎の子』(Netflix)

『雪山の絆』(Netflix)

『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(ソニー・ピクチャーズ)

『ゴジラ-1.0』は2023年12月4日には全米デイリーランキングで興収1位を記録。公開劇場数もオープニングの2308館を超える、2500館以上まで増えた。それにより2023年12月5日には『子猫物語』(1986)が持っていた記録を塗り替え、『ゴジラ-1.0』は34年ぶりに全米での歴代邦画実写作品興収の新たな第1位となっている。

更には他にも2023年12月19日はイギリス・アイルランドにおける邦画実写の歴代興収No.1となった『ゴジラ-1.0』。そして、2023年12月22日には『ゴジラ-1.0』公式X(旧Twitter)にて、全世界の興行収入が100億円を突破したことが発表され、2023年12月21日は日本国内でも観客動員数293万人、興行収入45.1億円を突破したことが発表された。

そのような快進撃の続く『ゴジラ-1.0』に対し、アメリカ映画の健全な発展を目的に、キャスト、スタッフを表彰し、その労と成果を讃えるための映画賞であるアカデミー賞のショートリストに選ばれるのは当然と言えば当然かもしれない。その一方で、『オッペンハイマー』(2024)がショートリストから落選するなど波乱の展開もあった。

『オッペンハイマー』と言えば、CGを極力使わずに壮大で緻密な演出を行うことで有名なクリストファー・ノーラン監督の作品だ。今回のショートリストはどのような基準で選ばれ、どのような作品がショートリストから落選してしまったのだろうか。

『オッペンハイマー』の他に落選してしまった作品には、『ブルービートル』(2023)『ザ・フラッシュ』(2023)『シャザム!〜神々の怒り〜』(2023)といったDC作品があげられる。また、ディズニーの『リトルマーメイド』の他、『トランスフォーマー/ビースト覚醒』や社会現象を起こした『バービー』、米中合作の『MEG ザ・モンスターズ2』『フェラーリ』などがあげられている。

特に『ザ・フラッシュ』は高速移動のCG表現に力を入れた、ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーの虎の子作品だったため、ショートリスト落選はワーナー・ブラザーズとしても想定外のこととなっただろう。

その一方で長編アニメーション作品から唯一、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(2023)が選出され、MCU作品である『アントマン&ワスプ:クアントマニア』や『マーベルズ』が落選するなど、文字通り波乱の展開となった。

ショートリストでの対抗馬も強力な展開となっている第96回アカデミー賞視覚効果賞。それでもショートリスト入りしたということは、『ゴジラ-1.0』がアカデミー賞視覚効果賞にノミネートする可能性が十分あるということだ。ショートリストの10作品の中からノミネート作品となる5作品が2024年1月23日に発表される。今後の展開に注目していきたい

Source
Variety

山崎貴監督が手がけた『ゴジラ-1.0』の小説版は、2023年11月8日(水)発売で予約受付中。

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『ゴジラ-1.0』オリジナル・サウンドトラックのLP盤は2023年12月15日(金)発売で予約受付中。

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映画『ゴジラ-1.0』のラスト解説についての記事はこちらから。

映画『ゴジラ-1.0』で描かれる政府への不信感に関する記事はこちらから。

映画『ゴジラ-1.0』で描かれる“生”への執着に関する記事はこちらから。

映画『ゴジラ-1.0』での対ゴジラ作戦に関する記事はこちらから。

映画『ザ・クリエイター/創造者』の続編に関する監督インタビューはこちらから。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』のラストからポストクレジットシーンまでの解説&考察はこちらの記事で。

『アクロス・ザ・スパイダーバース』ラストの解説はこちらの記事で。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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