『ファウンデーション』ロケ地はマルタに
動画ストリーミングサービスのApple TV+で2021年9月24日(金)から配信されるSFドラマ『ファウンデーション』の詳細が、少しずつ明らかになってきた。『ファウンデーション』はSF御三家の一人として知られるアイザック・アシモフによる代表作の一つで、シリーズ発表から50年以上の月日を経て、ついに実写化される。
ドラマ版『ファウンデーション』は、プロデューサーで脚本を手がけるデヴィッド・S・ゴイヤーが同作を『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011-2019) のような大作シリーズに育てたいと意気込みを語っている。さながら“SF版GOT”といったところだ。原作小説自体が壮大な世界観の作品となっているため、ドラマ版でどれほど忠実に再現できるかという点にも注目が集まる。
原作の世界観を再現するにあたって、非常に重要な要素の一つとなるのがロケーションだろう。例えば、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が手がけるリブート版映画『DUNE/デューン 砂の惑星』では、“砂の惑星”を再現するためにハンガリー、ヨルダン、UAEなど、広大な砂漠がある複数の国で撮影を行った。
島国が“水の惑星”に
Apple TV+のドラマ『ファウンデーション』撮影の拠点となった場所はマルタ。地中海に位置する非常に小さな島国で、東京23区の半分ほどの大きさしかない。だが、『ファウンデーション』の舞台である惑星ターミナスもまた、広大な海が広がる場所だ。ターミナスは、銀河帝国から追放された人々が新たな拠点を置く銀河の辺境にある惑星で、資源は乏しく、約1万もの島が点在する水の惑星となっている。
前述のデヴィッド・S・ゴイヤーは、マルタをロケ地に選んだ理由について、地元メディアLovin Maltaに以下のように語っている。
マルタ (での撮影) は最初から計画に入っていました。イメージ写真にもある通り、私たちは水の惑星を作り出す必要がありました。マルタには水に囲まれており、こんな場所は世界でも滅多にあるものではありません。ずっとマルタには撮影に来たかったのですが、パンデミックの後に世界中のロケ地が6ヶ月閉鎖され、私たちはマルタでの撮影を増やすことを決めました。それで、『ファウンデーション』に登場する他の場所についてもマルタで撮影することにしたんです。
世界がコロナ禍にある現在、各国では入国後2週間の隔離期間が設けられている。だが、マルタはPCR検査の陰性証明があれば入国後2週間の待機は不要だ。マルタは以前から映画の撮影地として制作チームを誘致しており、パンデミック後も映画『ザ・バットマン』や『ジュラシック・ワールド: ドミニオン』などの撮影が行われている。
(『ジュラシック・ワールド』の撮影においては、マルタでクルーの中に感染者も出ている為、マルタが安全というわけではない。)
マルタの美しい風景がどのように『ファウンデーション』の世界観を作り出すのか、そしてついに実写化されるターミナス の風景はどのようなものになるのか。配信開始を楽しみに待とう。
ドラマ『ファウンデーション』のあらすじと予告編はこちらから。
配信開始直前に公開された新映像と場面写真はこちらから。
ドラマ『ファウンデーション』はApple TV+で2021年9月24日(金)配信開始。
アイザック・アシモフによる原作小説は、早川書房から岡部宏之による日本訳が発売中。
東京創元社からは鍛治靖子による新訳版が『銀河帝国の興亡』が2021年8月より刊行されている。
第1話のネタバレ解説はこちらから。