ドラマ『ムーンナイト』アーサー・ハロウは「正気のヴィラン」演じたイーサン・ホークのこだわりとは | VG+ (バゴプラ)

ドラマ『ムーンナイト』アーサー・ハロウは「正気のヴィラン」演じたイーサン・ホークのこだわりとは

© 2022 Marvel

ドラマ『ムーンナイト』あの人に注目

2022年3月30日(水)より配信を開始したドラマ『ムーンナイト』は、MCUフェーズ4で初めて映画に登場していない新キャラを主人公に据えた作品。「スター・ウォーズ」続三部作のポー役などで知られるオスカー・アイザックが主演を務め、異色のダークヒーローをMCUに紹介する。

だが、『ムーンナイト』の魅力はそれだけではない。本作のヴィランとして登場するアーサー・ハロウを演じるのは、映画『ガタカ』(1997) での主演や映画『トレーニング デイ』でのアカデミー賞助演男優賞ノミネートで知られるイーサン・ホークだ。共同脚本を手掛けた映画『ビフォア・サンセット』(2004) と『ビフォア・ミッドナイト』(2013) ではアカデミー賞脚色賞にノミネートされるなど、製作の面でもハリウッドに名を刻んでいる。

ドラマ『ホークアイ』は、その名優イーサン・ホークが遂にスーパーヒーロー映画に出演したとして注目を集めている。では、イーサン・ホークはどのような想いでアーサー・ハロウを演じたのだろうか。

「普通のヴィランとは違う役回り」

イーサン・ホークは、米Rotten Tomatoes TVで主演のオスカー・アイザックが複数の人格を宿す主人公を見事に演じ分けたことに触れながら、以下のように語っている。

私の場合は、そうですね……普通、ヴィランは正気でない人物ですよね。精神治療の施設から逃げ出したようなね。しかし、(『ムーンナイト』では)精神面に問題を抱えるヒーローがいて、私は普通のヴィランとは違う役回りを演じなければいけませんでした。

この作品にバランスをもたらさなければいけなかったので、悪意はありながらも驚くほど正気の人物である必要があったんです。ドラマを安定させる存在ですらあるようなね。ジョーカーを登場させるわけにはいかないですよ。それはやり過ぎになってしまいますから。

私はサイエンス・フィクションと優れたストーリーテリングが大好きなんです。ですから、このダイナミックなストーリーを筋の通ったものにすることが私にとっての喜びでした。

『ムーンナイト』では、そもそも主人公が不安定な状況にあるため、むしろヴィランの方が安定した精神状態の人物である必要があったというのだ。確かに、明確な意図を持ってスティーヴンを導いていこうとするアーサー・ハロウの存在が『ムーンナイト』の物語に筋道をつけているとも言える。

正気のアーサー・ハロウ

脚本家としてアカデミー賞にノミネートされた経験があるイーサン・ホークらしい視点で『ホークアイ』を支えていることが分かる。更にイーサン・ホークは米Stream Warsのインタビューでは以下のように話している。

ヴィランを演じるにあたっての大きなポイントは、ヴィランを演じることはできないということです。私は正気の人間を演じました。正気のアーサー・ハロウです。彼は世界を世界を癒せると思っている。「兄弟姉妹よ、私と一緒に来てください。一緒なら成し遂げられます」ってね。皆さんがヴィランを思い浮かべる時、カールした口髭があって極悪非道であるか狂った人物を想い浮かべるでしょう。私にとって、そういう人物に面白味は感じません。

MCUでは最大のヴィランであったサノスは、自分の思想が正義であると考えて指パッチンを実行した。ヒーロー作品では、ヒーローがヴィランの理論を覆すことができるかという点も物語の肝になる。『ムーンナイト』のアーサー・ハロウは、そうした難題をヒーローと視聴者に突きつける存在でもある。

また、イーサン・ホークは、マーベル・スタジオが俳優にサポートを惜しまず、自由を与える体制を作り出していることに衝撃を受けたとも話している。イーサン・ホークのヴィラン論を作品に反映させることができたのも、こうしたMCUの体勢の賜物だろう。

実際に、2022年5月4日(水・祝)公開の映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』からMCUにアメリカ・チャベス役で参戦する15歳のソーチー・ゴメスは、ワンダ役のエリザベス・オルセンから、スタジオ側に意見は伝えるようにと助言を受けたという

映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021) では、同作でハリウッドデビューを果たした中国出身のメンガー・チャンの意見によってキャラクターの髪の色が変更された例もある

映画監督・脚本家としても実績を積んできたイーサン・ホークと共に作り上がれていくアーサー・ハロウというヴィラン。“正気のヴィラン”の下で自由に暴れるムーンナイトは、一体どんな活躍を見せてくれるのだろうか。

ドラマ『ムーンナイト』は2022年3月30日(水)よりDisney+で独占配信。

『ムーンナイト』(Disney+)

『ムーンナイト』の原作コミックは堺三保による日本語訳全2巻が発売中。

¥1,693 (2022/06/30 08:42:58時点 Amazon調べ-詳細)
¥2,049 (2022/06/30 02:11:51時点 Amazon調べ-詳細)

Source
Rotten Tomatoes TV / Stream Wars

イーサン・ホークは、『ムーンナイト』後のアーサー・ハロウについてコメントしている。MCUでヴィランが複数作にまたがって登場するのは大物に限られているが、果たして。詳細はこちらから。

アーサーの思想についての解説は、こちらの記事で。

『ムーンナイト』第3話のネタバレ解説はこちらから。

第2話のネタバレ解説はこちらから。

第1話のネタバレ解説はこちらから。

6月8日配信開始のドラマ『ミズ・マーベル』の予告解説はこちらの記事で。

VG+編集部

映画から漫画、ゲームに至るまで、最新SF情報と特集をお届け。 お問い合わせ

    関連記事

    1. ドラマ『スペース・フォース』米Netflix視聴ランキングで第1位に。批評家と視聴者の評価に落差

    2. ネタバレ『ムーンナイト』第4話ラストの展開を監督らが解説 元ネタや演出の意図、ラスト15分の裏側を明かす

    3. 【あらすじ】任務は“宇宙軍”創設! Netflix『スペース・フォース』はドラマ『アップロード』監督が手掛けるSFコメディ【2020年5月29日配信開始、トレーラー、みどころ】

    4. ドラマ『HALO』5月4日よりU-NEXTで配信 日本語吹替版に小山力也, 田中敦子, 小池亜希子, 内田真礼, 早見沙織ら キャストコメント&本予告解禁