『ユートピア 〜悪のウイルス〜』シーズン2は?
Amazonプライムビデオにて2020年10月30日(金)より配信を開始したSFドラマ『ユートピア 〜悪のウイルス〜』。2013年から2014年にかけてイギリスで放送され、カルト的な人気を得た同名ドラマのリメイク作品で、パンデミックを扱ったタイムリーな内容から話題を呼んでいる。
一方で、作中では“陰謀論”を扱っていることから、アメリカ社会の現在の情勢を重ね合わせた批判も起きている。米大統領選でも話題になった陰謀論者のQアノンが関わったこの件の詳細は、こちら記事に詳しい。
様々な議論を巻き起こし、注目を集めているドラマ『ユートピア 〜悪のウイルス〜』だが、気になるのはシーズン2の製作についてだ。新型コロナウイルス感染症が拡大したことでシーズン2製作がキャンセルに追い込まれたドラマも存在するが、『ユートピア 〜悪のウイルス〜』はどうなのだろうか。
ギリアン・フリンが語る
小説『KIZU―傷―』(2006)、『ゴーン・ガール』(2012) などの筆者としても知られる『ユートピア 〜悪のウイルス〜』のショーランナー、ギリアン・フリンは、英RadioTimesに以下のように話している。
(シーズン1のエンディングは) 非常に意図的なクリフハンガー (次作に期待を持たせて終えること) のようなものでした。私たちは既にシーズン2に取り組み始めています。みんなにはこう言ってるんです「世界は開かれてる。好きなようにやろう」って。
また、米Varietyには、以下のように語っている。
今まで私が手掛けてきた全てのプロジェクトとは異なり、(『ユートピア 〜悪のウイルス〜』は) シーズン2があるかもしれない作品です。ですから、シーズン2でよりうまく着地できるようにした要素もあります。
シーズン2を製作する前提で『ユートピア 〜悪のウイルス〜』の製作に取り掛かっていたことが分かる。確かに、AmazonのSFドラマシリーズといえば、『高い城の男』(2015-)に『ザ・ボーイズ』(2019-)と、人気のラインナップが揃う。2020年に公開された『アップロード 〜デジタルなあの世へようこそ〜』も、シーズン2の製作が決定している。
注目したいのは、ギリアン・フリンが米IndieWireのインタビューで語った以下の言葉だ。
個人的には、どんどん前に進んでいくドラマが好きです。(シーズン2で) 今のパンデミックの状況と向き合うかどうかはさておき、私はこのドラマが新たな目的を立てて、次に進んでいってほしいと思っています。
シーズン2があるとすれば、パンデミックではなく、異なるテーマを設定したい考えを示している。Amazonはまだ『ユートピア 〜悪のウイルス〜』シーズン2の製作を認めていない。だが、パンデミックと陰謀論の融合によって受けた批判を返上できるとすれば、もう一度、ギリアン・フリンにシーズン2を委ねてみてもいいのかもしれない。
『ユートピア 〜悪のウイルス〜』シーズン1は、Amazonプライムビデオで独占配信中。
Source
RadioTimes / Variety / IndieWire