Netflix『ジュピターズ・レガシー』配信開始
Netflixのオリジナルドラマ『ジュピターズ・レガシー』が2021年5月7日(金)より配信を開始する。『ジュピターズ・レガシー』は、『シビル・ウォー』(2006-2007) や『キック・アス』(2008-2010) を手掛けたマーク・ミラーが手掛けたコミックの実写ドラマ版。1930年代から活躍してきたスーパーヒーロー達の世代間対立と世代交代を描く。全8話で構成され、『パシフィク・リム: アップライジング』(2018) のスティーヴン・S・デナイトが監督を務め、サン・ギュ・キムがショーランナーを務める。
Netflixはマーク・ミラーが設立したコミック出版社のミラーワールドを2017年に買収しており、『ジュピターズ・レガシー』はミラーワールドからの初の映像化作品になる。原作コミックは2013年から現在に至るまで刊行されており、スピンオフ作品の『ジュピターズ・サークル(原題)』も刊行されている。
現在公開されているドラマ『ジュピターズ・レガシー』の予告編はこちらだ。
予告編で流れている音楽は、サム・フェンダーの「Play God」(2017) で、フックでは「彼は神を演じる」と歌われている。
『ジュピターズ・レガシー』のあらすじ
ドラマ『ジュピターズ・レガシー』の中心に立つのは“スーパーヒーロー第1世代”とその子ども達。1930年代にある島でスーパーパワーを手に入れた6人は、スーパーヒーローチーム“TheUnion”を結成し、シェルドンは“ユートピアン”、グレースは“レディ・リバティー”、ウォルターは“ブレインウェーブ”、フィッツは“フレア”、ジョージは“スカイフォックス”、リチャードは“ブルー・ボルト”と名乗ってヒーロー活動を開始する。
TheUnionは90年にわたって活動を続けてきたが、老いたシェルドンは「90年かけて何をした?」と自分たちの功績に疑念を抱く。シェルドンの兄であるウォルターは自分たちの功績を自画自賛するが、シェルドンとグレースの息子であるブランドンと娘のクロエは、幼い頃にヒーロー活動で忙しかった父が家にいなかったこと、今になって「模範になれ」と迫られることに対して不満を抱いている。クロエは「たとえ父さんでも、この世の誰として模範になることはできない」と相対主義的で現代的な価値観で反抗する。
予告編には、TheUnionがスピーチを行う場面で民衆が激しく抗議する姿も。昔のやり方が通用しない世界を前に、シェルドンは葛藤を深めていく。同時にユートピアンのマントを継いで、ヒーロー“パラゴン”としてTheUnionの新たなリーダーになるブランドンも苦悩を深める。時代が変化していく中で、スーパーヒーロー達にも変化が求められる。どんな伝説にも、終わりがある——二世達は先代の“レガシー”をどのように受け継ぐのか、或いは受け継がないのか……
ドラマ『ジュピターズ・レガシー』のみどころ
時代や価値観の変化に直面するスーパーヒーローの姿は、Amazonドラマ『ザ・ボーイズ』(2019-) でも描かれ、世代交代や継承というテーマはMCUでも描かれたが、その両方を大作の映像作品で扱うのは『ジュピターズ・レガシー』が初めてということになるだろう。世代交代にあたって、先代を“否定すること”と“継承すること”は共に必要な作業であり、そのバランスの取り方に注目したい。
また、Disney+『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021-) でも“時代の変化と継承”という似たようなテーマが扱われているが、『ジュピターズ・レガシー』では“家族”という点がポイントになりそうだ。スーパーパワーとヒーローとしての使命が血のつながりによって相続されるという事実を肯定的に描くのか、否定的に描くのか、その結果が世界でどのように受け止められるのかを見ることで、現代社会の空気感を感じ取ることもできるだろう。
ドラマ『ジュピターズ・レガシー』の出演者は?
ユートピアンことシェルドンを演じるのは1972年生まれのジョシュ・デュアメル。映画「トランスフォーマー」シリーズでウィリアム・レノックスを演じている。『ジュピターズ・レガシー』では若き日のシェルドンと、特殊メイクで老齢になったシェルドンを演じている。レディ・リバティーことグレースを演じたのはレスリー・ビブ。『アイアンマン』(2008)『アイアンマン2』(2010) にはクリスティン役で出演している。
その他のTheUnionのメンバーは、ブレインウェーブことウォルター役をベン・ダニエルズ、フレアことフィッツ役をマイク・ウェイド、スカイフォックスことジョージ役をマット・ランター、ブルー・ボルトことリチャード役をデヴィッド・ジュリアン・ハーシュが演じる。
二世メンバーは、パラゴンことブランドンをアンドリュー・ホートンが演じる。クロエ役を演じるエレナ・カンプーリスは1997年生まれ。
『ジュピターズ・レガシー』でクロエを演じたエレナ・カンプーリスが語った撮影の裏側については、こちらの記事に詳しい。
ジョージの息子であるハッチを演じるのはイアン・クインラン。フィッツの娘で“フレアII”を名乗るペトラはテニカ・デイヴィスが演じる。
また、ルビー・レッド役を『ハイスクール・ニンジャ』(2011-2013) でアマンダ・マッケイ役を演じていたグレイシー・ドジーニーが演じる。
気になるシーズン2への更新については報道が錯綜しているが、原作者のマーク・ミラーが注目の発言をしている。詳しくはこちらの記事で。
ドラマ『ジュピターズ・レガシー』は2021年5月7日(金)よりNetflixで独占配信。
『ジュピターズ・レガシー』全話のあらすじとネタバレ解説はこちらから。
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