ネタバレ解説『バッド・バッチ』シーズン3第2話 クローンたちの居場所、後世を育てるハンター あらすじ&考察 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ解説『バッド・バッチ』シーズン3第2話 クローンたちの居場所、後世を育てるハンター あらすじ&考察

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『バッド・バッチ』シーズン3第2話はどうなった?

2021年より配信されているアニメ『スター・ウォーズ/バッド・バッチ』がついにファイナル・シーズンを迎える。フィナーレを飾るシーズン3は2024年2月21日(水) より、初回3話が一斉配信される形で配信をスタートしている。

今回は、『バッド・バッチ』シーズン3第2話をネタバレありで解説していこう。以下の内容はネタバレを含むため、必ずディズニープラスで本編を視聴してから読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、アニメ『スター・ウォーズ/バッド・バッチ』シーズン3第2話の内容に関するネタバレを含みます。

シーズン3第2話「未知の道」あらすじ&ネタバレ解説

デュランド犯罪ファミリー登場

『バッド・バッチ』シーズン3第2話は、囚われたオメガの様子が描かれた第1話から打って変わって、ハンターらの動きが描かれていく。第2話の冒頭に登場するのはデュランド犯罪ファミリーだ。片角が折れているローランド・デュランドシーズン1第13話に登場した人物。ローランドが仕えるイサ・デュランドは、同話で名前だけ登場した犯罪王だ。

『バッド・バッチ』シーズン1第13話では、ローランドがイサの命令でシドの店を占領しようとして、バッド・バッチが策略によってパイク・シンジゲートとローランドの取引を失敗させた。ローランドはその際にパイクに角を落とされており、シーズン3第2話ではハンターとレッカーがそのパイクをイサに献上するのと引き換えに、帝国の情報を掴もうとしていた。

初登場となったイサ・デュランドは、裏切り者とされた“キャプテン”を躊躇なく始末するなど、厳しい態度を見せている。シドがローランドに手を下そうとしたパイクに「イサ・デュランドと戦争になるぞ」と警告しただけのことはある。一方のハンターとレッカーのアーマーも傷だらけとなっており、パイクメンバーの捕獲のために相当な危険を冒していたことが示されている。

イサにハンターらと謁見するよう説得したのはローランドであり、ハンターはローランドに切られた角を返してやる。見返りに帝国のラボに関する座標の情報を受け取ると、ローランドからは「仲間が見つかるよう祈ってる」という言葉を受ける。

ローランドは以前、オメガと共にパイクに捕えられた際に、オメガに母は極悪人ではないと弁明していた。ローランドのペットであるルビーがオメガに懐く場面もあり、その後、オメガはパイクがローランドに手を下そうとした場面で止めに入っていた。ローランドもオメガに悪感情はないのだろう。シーズン1の伏線が回収されると共に、やはりここでもオメガの優しさが巡り巡って活きることになった。

クローンの少年兵たち

座標を手に入れたハンターとレッカーだが、エコーとレックスが合流できるのは2日後になるという。エコーはシーズン2の途中からレックスと共にクローン・トルーパーたちを助ける活動に取り組んでいる。

二人を待つことはできないと、ハンターとレッカーは二人で座標の惑星へ。レッカーが「ジョタスみたいな悪臭」と言っているが、ジョタスとはゲーム『Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー』(2019) に登場した惑星ゼフォのクリーチャーだ。

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ハンターとレッカーがたどり着いたドクター・ヘムロックのラボはすでに爆撃で廃墟になっていた。前話のオメガがいたタンティスとは違う場所のようだ。二人がそこで出会ったのは、若きクローンたちだった。成長して兵士になる前に帝国の手を離れたクローンたちだ。ハンターは「レック」と呼んでいるが、これはハンターたちのように遺伝子操作を受けていない通常のクローンの通称である。

この少年たちはカミーノからここにあったラボに連れて来られて、血をとるなど実験をされていたという。レッカーが触るなと言われていた蔓に触れると、その蔓は一行を襲い始める。これは帝国が作った実験的な兵器で、帝国は制御できなくなりこの場所を放棄したようだ。

同胞たちを見捨てない

ハンターたちはリーダー格の少年モックスのもとへ案内されると、帝国に捨てられた少年たちから、クローン・トルーパーたちからも「命令だから」と見捨てられたと明かされる。「命令に従うだけ」、そんな従順さが被害者を生むこともある。

ハンターは少年たちに居場所を提供することを約束する一方で、クローン少年兵の一人ディークと共にオメガの手がかりを掴むために廃墟となったラボへ向かうことに。ディークは、ハンターらとの絆があるオメガのことを「羨ましい」と話すのだった。

動力として飛行機からドロイドのドンキーを持ってきた一行は、クリーチャーの襲撃に遭いながらもラボの制御盤へと近づいていく。シーズン3第2話はスリラー/ホラーテイストの展開が続く。シーズン2で好評だったのだろうか。

モックスはスタックから飛行機を奪って逃げることを提案されるが、ディークを見捨てれば自分たちを見捨てたクローン・トルーパーと同じになると反対。命懸けで仲間を探しているハンターとレッカーに感銘を受けているようだ。その後ろ姿で若いクローンたちに影響を与えるバッド・バッチの姿が描かれている。

ラボでゲットしたデータによると、ヘムロックは基地ごと他所へ移動したという。それでも、オメガがいる宙域は特定することができていた。焦りを募らせるハンターに「オメガがいるなら向かうだけ」とポジティブな言葉をかけてくれるレッカーの存在がありがたい。

モックスらは「島」へ送ることに。シーズン2第13話に登場したパブーのことだろう。平和な島国であるパブーに、ハンターらは一時は永住することを決めていた。「居場所はない」と言うモックスらに「兵士ではない何かになれ」と助言し、自分たちはオメガ救出の任務に戻るのだった。シーズン3第2話のラストカットはトゥーカ人形のルーラだ。オメガとハンターたちは人形で繋がっている。

『バッド・バッチ』シーズン3第2話ネタバレ考察&感想

「居場所はない」と「ここが居場所

オメガがタンティスで頑張っている間、ハンターとレッカーも必死にオメガの所在を掴もうと頑張っていたようだ。シーズン1で触れられていたデュランド犯罪ファミリーの登場などは、フィナーレとなるシーズン3らしい演出だ。

一方で、今回クローンの少年兵を助けてパブーに連れて行ったことで、未来のシリーズでも大人になったクローン少年兵が登場する可能性も出てきた。また、モックスらが「居場所がない」と感じている状況と、シーズン3第1話でクロスヘアーが独房で「ここが居場所」と言った状況は対になっているとも言える。

歳をとり、仕えてきた帝国に裏切られたクローン・トルーパーには、帝国の独房が終着地点のように感じられても無理はない。だが、モックスたちには未来がある。兵士として生きてきた自分たちに「居場所はない」と感じたことがある、そしてそれ乗り越えて仲間たちと居場所を見つけたハンターの「ゆっくり考えろ」という助言は沁みる。

そうなるとやっぱり、ハンターたちがやるべきはオメガとクロスハンターを救出し、自分たちの居場所を取り戻すことだ。バッド・バッチのファイナル・シーズンでの戦いは始まったばかりだ。

アニメ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』シーズン3は2024年2月21日(水) よりディズニープラスで配信開始。

『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』(Disney+)

『バッド・バッチ』シーズン3第3話の解説はこちらから。

シーズン3第1話の解説はこちらから。

『バッド・バッチ』シーズン2最終話の解説はこちらから。

シーズン1で明かされたクローン兵廃止の理由はこちらから。

 

ドラマ『スター・ウォーズ:アコライト』は2024年夏配信開始を予定している。詳しくはこちらから。

映画『マンダロリアン&グローグー』についての情報はこちらの記事で。

2024年公開予定の「スター・ウォーズ」作品についてはこちらから。

 

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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