N・K・ジェミシン『第五の季節』は6月12日刊行
N・K・ジェミシン『第五の季節』(小野田和子 訳)が2020年6月12日(金)に刊行される。Amazonでは予約受付を開始しており、価格は税込1,650円、624頁の大ボリュームだ。
5月18日には書影が公開された。装画を手がけたのはベッキー・チェンバーズ『銀河核へ』(2019, 創元SF文庫) などの装画を手がけたK,Kanehira。
『第五の季節』は2020年2月13日(木)に開催された「東京創元社 新刊ラインナップ説明会」にて、6月上旬に刊行されることが発表されていた。『第五の季節』は、SF最高賞の一つであるヒューゴー賞で長編小説部門で前人未到の3連覇を達成した「The Broken Earth」トリロジーの第一弾。創元SF文庫での刊行になる。
『第五の季節』あらすじは?
『第五の季節』のあらすじも発表されている。『第五の季節』の舞台となるのは、“第五の季節”と呼ばれる文明を破壊するほどの天変地異が数百年おきに発生する世界。この天変地異を抑える能力を持ちながら、故に人々に恐れられ、虐げられている能力者たちは“ロガ”と呼ばれている。
新たな“第五の季節”が始まるが、自らの能力を隠して暮らしていた主人公のエッスンは、その真実を知った夫に幼い息子を殺され、娘を連れ去られてしまう。世界に終末が迫る中、主人公は娘を取り戻すため、そして復讐を果たすために夫を追う。
N・K・ジェミシン本人は『第五の季節』という作品について、「災禍を生き延びようとする人々の物語」と語っている。
なお、『第五の季節』はドラマ化も進行している。
『三体』の大ヒットに続くか
『第五の季節』から始まる「The Broken Earth」トリロジーは、2016年から2018年までのヒューゴー賞長編小説部門を制覇しているが、2015年の受賞作は劉慈欣の『三体』だ。『三体』は、2019年7月に早川書房から日本語訳が刊行され、翻訳SFとしては異例のヒットを記録した。『第五の季節』も2020年最注目の作品の一つになることは間違いないだろう。
なお、アメリカでは、N・K・ジェミシンの次なる三部作「The Great Cities」トリロジーの刊行が3月より始まる。
N・K・ジェミシンについては、以下の記事に詳しい。
N・K・ジェミシン『第五の季節』(小野田和子 訳)は2020年6月12日(金)発売。