佐伯真洋「母になる」が英訳で登場
第4回日経星新一賞の最終候補作に選ばれた佐伯真洋 (さえき まひろ) の短編小説「母になる」が英訳され、幻想文学の季刊誌『Welkin』に掲載される。『Welkin』は、9月にスタートしたウェブマガジンのWelking Magazineが発行する電子書籍。Toshiya Kameiが英訳を手がけ、「Becoming a mother」の英題で同誌に掲載されることになる。
佐伯真洋は1991年生まれの作家。“はじめて書いたSF小説”と語る「母になる」が、2016年に開催された第4回日経星新一賞の最終候補に選ばれると、同年から3年連続で同賞の最終候補に選出。2020年の第11回創元SF短編賞でも「青い瞳がきこえるうちは」が最終候補に選ばれた。
バゴプラが同年夏に主催した第1回かぐやSFコンテストでは、「いつかあの夏へ」が応募作品416編の中から11編の最終候補に選出されると、筆者名を伏せた状態で実施された読者投票で最多票を獲得。かぐやSFコンテストにおける初代・読者賞に選ばれた。そして今回、Toshiya Kameiの翻訳により、佐伯真洋は英語誌でのデビューが決定。着実に活躍の場を広げている。
『Welkin』に掲載される佐伯真洋「母になる」の日本語版は、以下のリンク先で読むことができる。
なお、Welkin Magazineのウェブマガジンには、Toshiya Kameiが英訳した久生十蘭「水草」(1947) の英語版「Water Grass」が掲載されている。
日本の若手SF作家による世界への挑戦が続いている。「Becoming a mother」が収録される『Welkin』も発売を楽しみに待とう。