本編映像解禁!オートボットとマクシマルの出会い!『トランスフォーマー/ビースト覚醒』解説&考察 | VG+ (バゴプラ)

本編映像解禁!オートボットとマクシマルの出会い!『トランスフォーマー/ビースト覚醒』解説&考察

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『トランスフォーマー/ビースト覚醒』8月4日日本公開決定!

1994年のニューヨーク市ブルックリン区やペルーのジャングルを舞台に、オートボット、マクシマル、テラーコン、そしてユニクロンの戦いを描いた実写版「トランスフォーマー」シリーズ第7作『トランスフォーマー/ビースト覚醒』。その公開がアメリカでは2023年6月9日、日本では2023年8月4日(金)になることが決定している。本国アメリカでの公開を控え、本編映像47秒が解禁された。

当初、『トランスフォーマー/ビースト覚醒』はマイケル・ベイ監督が撮った『トランスフォーマー』(2007)~『トランスフォーマー/最後の騎士王』(2017)の5部作、通称“ベイバース”のリブート作になると発表されていた。トラヴィス・ナイト監督作『バンブルビー』(2019)を第一弾として、『トランスフォーマー/ビースト覚醒』による新シリーズの幕開けになるかと思われていた。

しかし、プロデューサーで「トランスフォーマー」シリーズや「G.I.ジョー」シリーズなどハズブロ社の玩具原作の映画を手掛けるロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラから『トランスフォーマー/ビースト覚醒』が第1作目『トランスフォーマー』へと繋がっていく可能性が示唆され、実写版「トランスフォーマー」シリーズは“ソフト”リブートになるとされている。

本記事では、そのような考察の余地を十二分に残した『トランスフォーマー/ビースト覚醒』の解禁された本編映像から現在わかっていることを考察、および解説していきたいと思う。なお、以下の内容は公式から発表されている範囲のキャラクターの設定に関する情報を含むので、情報を入れずに鑑賞したいと思われている方は注意していただきたい。

『バンブルビー』後のトランスフォーマーたち

オートボットの変化

『バンブルビー』の冒頭の惑星サイバトロンでのオートボットとディセプティコンの戦いでは、オートボットは劣勢に追い込まれており、そのせいで母星を離れてオートボットたちは散り散りに亡命を余儀なくされている。そのような極限の戦時下のせいか、オートボットでジョークや軽口を叩くのはバンブルビーのみであった。

今回解禁された『トランスフォーマー/ビースト覚醒』の本編映像ではアーシーがチーター(チータス)を「猫ちゃん、おいで!(Hey over here kitty, kitty)」と挑発し、ミラージュに至ってはオプティマス・プライマルに向かって「おい、ドンキーコング! 俺のダチに近づくな!(Yo Donkey Kong! Stay away from my friends!)」と任天堂の有名キャラクターの名前で呼んでいる。そのあとにチーターに押し倒されたミラージュは「知らねえ、やべえ奴! 知らねえ、やべえ奴!(Stranger danger! Stranger danger!)」と英語で韻まで踏んでいる。

おそらく、これらの地球の文化は『バンブルビー』の一件で地球に先に飛来し、ヘイリー・スタインフェルド演じるチャーリー・ワトソンの影響で地球のポップカルチャーに浸っていたバンブルビーが、ミラージュなど他の若いトランスフォーマーに広めたものだと思われる。また、戦時下から一時的にでも逃れたことでゲームや音楽に触れる機会が他のトランスフォーマーにもあったのかもしれない。

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オプティマス・プライムの変化

オートボットたちは『バンブルビー』での惑星サイバトロンの戦いのような緊張感から解放されたのか、軽口を叩くなど明るい顔も見せている。だが、ピーター・カレン演じる総司令官のオプティマス・プライムは予告編第2弾では人類をアジトに連れてきたミラージュに激しく怒り、今回解禁された本編映像では「二度目は無いぞ!(I won’t ask a second time!)」と叫んで銃口を向けるなどより一層厳しい態度をゴリラに変身するオプティマス・プライマルに対して見せている。

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『バンブルビー』で大事な部下であるクリフジャンパーを拷問の末に殺された挙句、その犯人であるディセプティコンのシャッターとドロップキックの技術目当てにバンブルビーを引き渡した人類との出会いがその原因だろうか。オプティマス・プライムは『バンブルビー』の舞台である1987年から『トランスフォーマー/ビースト覚醒』の1994年に至る7年間で人間がディセプティコン並みに残酷で、利己的な種族だと学んだのかもしれない。

そうだとすると、地球を安住の地であり第二の故郷として仲間たちを宇宙中に散った仲間たちを呼び集めた第1作『トランスフォーマー』のラストシーンのオプティマス・プライムと対になっている演出だと言える。

ノアの持っていた“あれ”は何?

アンソニー・ラモス演じる主人公のノアはオプティマス・プライマルに威嚇された際に手に付けた装備の銃口を向け返している。おそらく、この装備は『トランスフォーマー/ビースト覚醒』の予告編第2弾で登場したエクソスーツだと思われる。

最初の長編アニメ映画『トランスフォーマー ザ・ムービー』(1989)と『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』(1986-1987)で登場したエクソスーツは惑星サイバトロンの技術でつくられたもので、装着することで人間であっても小型のトランスフォーマー同様の力を得られるもので、変形することも可能な便利な代物だ。

マクシマルたちの目的は?

オプティマス・プライマルが語った“あれ”って何?

マクシマルのリーダーであるロン・パールマン演じるオプティマス・プライマルはノアに向かって「なぜ“鍵”を狙う!?(Why are you hunting for the key!?)」と叫んでいる。これらのことに加え、予告編第2弾では動物に変身するトランスフォーマーのマクシマルは数百年間も地球に潜伏していたとも語っていたため、マクシマルは“何者か”との長きに渡る戦いを繰り広げていたと考えられる。

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オプティマス・プライマルの語る”鍵”として考えられるのは、第1作『トランスフォーマー』で長年地球に隠されていたことが明かされた機械に生命を与えるオールスパークか、『トランスフォーマー/リベンジ』(2009)でエジプトに発見された邪悪なユニクロンを倒すことのできる英知の結晶のリーダーのマトリクスのいずれかの可能性が高い。オプティマス・プライマルは予告編第2弾でユニクロンの襲来を伝えているため、その対抗策になる“鍵”を守り続けていたと考察できる。

スティーヴン・ケイプル・Jr監督は、『トランスフォーマー/ビースト覚醒』にはテラーコンだけではなく、『トランスフォーマー/ビースト覚醒』の下敷きとなった『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』(1997-1998)でマクシマルと戦ったプレダコンという勢力の登場の可能性も示唆している。予告編第2弾では「ビーストウォーズ」シリーズでプレダコンのメンバーだったサソリに変身するスコルポノックがクローン兵として登場している。

他にもユニクロンの部下のユニクロン・スポーンであるテラーコンのリーダーであるスカージが変形するトラックのフロントには、オートボットやディセプティコンなどのこれまで倒してきたトランスフォーマーのエンブレムが飾られている。その中にマクシマルのエンブレムも入っていたため、オートボットとディセプティコンが戦っている間もテラーコンとマクシマルは戦い続けていたのかもしれない。今後の続報に期待したい。

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映画『トランスフォーマー/ビースト覚醒』は、2023年8月4日(金)日本公開。

『トランスフォーマー/ビースト覚醒』公式サイト

中島健人と仲里依紗による吹替声優決定に関する記事はこちらから。

オリエンタルラジオ藤森慎吾ら追加の吹替声優決定に関する記事はこちらから。

『トランスフォーマー /ビースト覚醒』予告映像の第2弾はこちらから。

スーパーボウルで公開された『トランスフォーマー /ビースト覚醒』予告映像に関する記事はこちらから。

『トランスフォーマー /ビースト覚醒』の下敷きとなった『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』のキャラクター紹介記事はこちらから。

『バンブルビー』振り返り記事はこちらから。

『トランスフォーマ― /ビースト覚醒』の続編となる2024年公開の長編アニメーション映画に関する考察記事はこちらから。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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