2024年新作アニメ映画『トランスフォーマーワン(原題:Transformers One)』 宇宙にて予告編公開!? | VG+ (バゴプラ)

2024年新作アニメ映画『トランスフォーマーワン(原題:Transformers One)』 宇宙にて予告編公開!?

Transformers X Screen Shot

2024年9月13日(金)、劇場にトランスフォーマーが帰ってくる。

2023年の夏に『トランスフォーマー/ビースト覚醒』が公開され、劇場を沸かせた「トランスフォーマー」シリーズ。その長編アニメーション映画が2024年9月13日(金)に米公開されることが発表されている。そのタイトルこそ『トランスフォーマー ワン(原題:Transformers One)』だ。


プロデューサーはこれまでの「トランスフォーマー」シリーズもプロデューサーを務めたロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、監督は『トイストーリー4』(2019)の監督を務めたジョシュ・クーリー監督になると発表された。そして主演のクリス・へムズワースとブライアン・タイラー・ヘンリーの口から日本時間の午後22:00より宇宙にて予告編が公開されることも発表された。


新作アニメーション映画『トランスフォーマー ワン』では、若き日のオプティマス・プライムとメガトロンの友情とその決裂、両軍の政治的思想、トランスフォーマーたちの起源に迫る内容になるとされ、彼らを演じるキャストも発表されている。

これは『トランスフォーマー/ビースト覚醒』でも重要な役割を果たしたビースト戦士も登場するNetflix制作『トランスフォーマー:ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー』(2020-2021)でも語られた重要なテーマでだ。本記事ではコミックスなどで語られているオプティマス・プライムとメガトロンたちの過去と思想、そして彼らを演じる豪華なキャスト陣などを簡単に解説していきたいと思う。

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オプティマス・プライムとメガトロンの若き日を描く新作アニメーション映画『トランスフォーマー ワン(原題:Transformers One)』

「トランスフォーマー」シリーズの初期アニメーションシリーズ「G1シリーズ」を元に、人間たちとバンブルビーの青春と成長を描いたトラヴィス・ナイト監督作品『バンブルビー』(2018)。そこから『トランスフォーマ―/ビースト覚醒』が続編として制作され、これまでの実写版「トランスフォーマー」のリブートが決定している。

一部報道では、2024年公開の新作アニメーション映画「トランスフォーマー ワン」ではIDW社のコミック設定など、コミック版「トランスフォーマ―」シリーズの設定を拾い、それをもとにオプティマス・プライムとメガトロンの若き日の姿を描くと報じられている。IDW社のコミック設定ではダークかつシリアスな展開や重厚な政治劇が描かれているため、そこを新作アニメーション映画で拾うのかどうか、期待していきたいところだ。

本記事ではIDW社のコミックの設定を中心に、オプティマス・プライムとメガトロンのオリジンの中のどの設定が新作アニメーション映画に登場するのか。そこに注目して考察していきたい。

若き日の英雄を演じる豪華キャスト

現在発表されている情報はプロデューサーがロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、監督がジョシュ・クーリーになるだけではない。『トランスフォーマー ワン』で若き日のオプティマス・プライム(オライオン・パックス)役の声優を、MCUのソー・オーディンソンを演じているクリス・ヘムズワースが務めることが発表されている。

これまでオプティマス・プライムはピーター・カレンが演じてきた。ピーター・カレンはオプティマス・プライムや「くまのプーさん」のイーヨーなどの功績から、チルドレンズ&ファミリー・エミー賞において全米テレビ芸術科学アカデミーから生涯功労賞を授与された。

そのため、ピーター・カレンからクリス・ヘムズワースへの声優の変更は映画「トランスフォーマー」シリーズの興行収入の低下に対する制作陣の対策だと考えられている。しかし、そのようなピーター・カレンからクリス・ヘムズワースへの声優変更は、ピーター・カレンの長年の功績の軽視とする声もあるとScreen Rantが報じた。一方、米シネマコンでクリス・ヘムズワースがピーター・カレンの演技を尊重して役作りをした語ったとの情報も流れているので、判断するのは時期尚早とも言える。

他の声優には、オプティマス・プライムの恋人にして共に政治活動に励む盟友のエリータ・ワンには同じくMCUのブラックウィドー/ナターシャ・ロマノフを演じたスカーレット・ヨハンソンが務めることも発表された。近年のIDW社の「トランスフォーマー」では性別が曖昧なことが多いため、恋人といった設定もどのようになるのかにも期待したい。

ディセプティコンを発足させ、後にメガトロンになるD-16役には「スパイダーバース」シリーズでマイルズ・モラレスの父親、ジェファーソン・デイビスを演じたブライアン・タイラー・ヘンリーがキャスティングされた。そして、IDW社のコミックシリーズで独裁者として描かれるセンチネル・プライム役には『マッドメン』(2007-2015)でドン・ドレイパーを演じたジョン・ハムが起用されている。

また、若き日のオプティマス・プライムたちを導く惑星サイバトロンの歴史家兼長老のアルファ・トライオン役は「マトリックス」シリーズでモーフィアスを演じたローレンス・フィッシュバーンが演じる。『トランスフォーマー』(2007)でキーアイテムになっているオールスパークが登場した理由は、マトリクスをキーアイテムにしようと考えていたが観客の中で映画の「マトリックス」シリーズと混同されてしまうので変更したと言われているため、大変興味深いキャスティングになっている。

バンブルビーには『スーパーマリオブラザーズ・ザ・ムービー』(2023)でキノピオを演じたキーガン=マイケル・キーなど、脇を固めるキャストも大変豪華なものとなっている。この豪華なキャストたちによって、どのようにトランスフォーマーの歴史が描かれるのだろうか。近年のIDW社から刊行されたコミックから読み解いていこう。

議会の腐敗と二人の若者

『圧政による平和』

近年、発行されているIDW社の「トラスフォーマー」のコミックスでの若き日のメガトロンとオプティマス・プライムの設定は、実写映画だけではなく数多くのアニメシリーズにも影響を与えている。特にメガトロンがかつてメガトロナスと名乗っていた頃に書いた著書『圧政による平和』は、近年のメガトロンという人物造形に深みを与えている。

若き日のメガトロンは、神話上の存在である「13人のプライム」の一人から名前をもらったメガトロナスという鉱山労働者だった。そこで彼は過酷な労働の日々を過ごし、多くの同胞であるはずの労働者用の重機などに変形するトランスフォーマーたちが使い捨てられ、腐敗した議会がその甘い汁を吸うという「変形するものによって階級が決められる社会」である機能主義社会の闇を見ることになる。

そこで彼が執筆したのが「腐敗した議会を撤廃し、二度と不穏分子が出ないように監視の目を光らせる平等社会」という『圧政による平和』だった。この思想は労働者階級の中で広まっていき、この派閥が後のディセプティコンとなる。メガトロナスは紆余曲折を経て鉱山労働者から中流階級の市民のガス抜きのためにつくられた労働者階級のトランスフォーマーが戦うコロシアムのチャンピオンとなり、熱狂的な信奉者を生み出していった。

最たる例が情報参謀サウンドウェーブディセプティコン司法局(DJD)指揮官ターンである。サウンドウェーブは上院議員のラットバットの部下であり、本来は政治的に力を増すディセプティコンのスパイとして送り込まれたがメガトロンの演説に心酔し、ラットバットを裏切った。ターンは『圧政による平和』を聖典とし、それに反するものを処刑し続け、和睦に応じたメガトロンを「メガトロンではなくなった」と呼ぶほど心酔している。

「市民は食糧と娯楽さえあれば政治に無関心になる」という詩人ユウェナリスの残した『パンとサーカス』の中でメガトロナス改めメガトロンの存在は圧倒的なものになり、演説を聞く者の中には後のオートボットたちも多くいた。オートボットの荒くれ者集団レッカーズのリーダーのインパクターはメガトロンと懇意にしており、恐竜に変形するダイノボットとリーダーのグリムロックは演説を聞き、最後までディセプティコンとオートボットの間で揺れ動いていた。これがIDWにおけるメガトロン、ならびにディセプティコンの成り立ちだ。

「自由とは全知的生命体の権利である」

労働者階級の間でディセプティコンの思想が広まる中、中流階級などの中でも腐敗した議会政治の改革を試みていたトランスフォーマーたちも存在していた。その一人が後のオプティマス・プライムであるオライオン・パックスである。オライオン・パックスはIDW社コミック版設定では都市ロディオンの警察署署長であり、議員との癒着や労働者階級への拷問に近い尋問に反対し、改革を訴えていた。

オライオン・パックスは腐敗した議会に対して清廉な議員と共に訴えを起こすなど、メガトロンとは異なり、非暴力的な方法で機能主義社会を変えるべく努力をしていた人物として描かれることが多い。また、最初のアニメシリーズである『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』(1985-1986)では一般市民として描写されている。

思想こそ違うが、差別を無くすために活動していたメガトロナスとオライオン・パックスが出会うことは必然であり、二人は腐敗した議会や議員を正す中で親交を深め、親友とも言うべき中になっていった。メガトロナス改めメガトロンとオライオン・パックスは腐敗した議会を倒すことに成功するも、『圧政による平和』を掲げるメガトロンに対して「自由とは全知的生命体の権利である」を掲げるオライオン・パックスは敵対していった。こうしてIDWにおける義勇軍的な側面のオートボットが形作られていったのである。

オライオン・パックスはメガトロンと対立する中でオートボット総司令官の称号である「プライム」の名を襲名し、オプティマス・プライムに改名。そして歴代のプライムたちの英知の結晶である「マトリクス」を受け継ぐことになる。作品によってはマトリクスを受け継げなかったことが、メガトロンがオプティマス・プライムと袂を分かつきっかけとなっているものもある。

戦争の闇と夢が破れるとき

IDW社のコミック設定など、近年の作品の多くではメガトロンとオプティマス・プライムという二人の政治に夢を抱いた若者が戦争の中で疲弊し、戦争の闇を垣間見ることになることが多い。IDW社のコミック設定ではメガトロンは戦争の中で禁忌とされた非人道的な技術に手を出し、トランスフォーマーたちが合体して一人になる合体兵士すべてを食らい尽くす昆虫型トランスフォーマーであるインセクティコンなどを生み出すことになる。

メガトロンは戦争に勝利した後に禁忌の技術によって生まれた戦争の負の遺産は、すべてメガトロン自身の手で始末をつけると語っていた。オプティマス・プライムもまた清廉潔白ではいられず、腐敗した議会と癒着していたトランスフォーマーや過激派のトランスフォーマーをオートボットの一員として呼び戻すことになっている。

こうして戦争は泥沼化していき、オプティマス・プライムとメガトロンの両者が率いる現在のオートボットとディセプティコンが形作られていたのがIDW社のコミック設定だ。2024年の新作アニメーション映画がコミック設定を拾うと一部で報じられているが、これが事実だとすればこのような重厚な政治劇が描かれるのかもしれない。

トランスフォーマーの起源

クインテッサ星人

また、2024年公開の新作アニメーション映画では、トランスフォーマーたちの起源にも迫ると一部で報じられている。しかし、その起源は諸説存在しており、作品によって設定も様々だ。アニメ2作目の『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』(1986-1987)ではクインテッサ星人によって創造されたとされている。

クインテッサ星人は5つの顔を持った金属質のタコのような宇宙人で、かつて労働力としてトランスフォーマーを創造したサイバトロン星の住人とされている。このときの軍事用ロボットがディセプティコン、民間用ロボットがオートボットの祖先とされている。また、このクインテッサ星人をモデルにした「創造主」というキャラクターが『トランスフォーマー/最後の騎士王』(2017)に登場しているが、こちらはリブートに伴い、設定は細かくは不明のままとなった。

プライマスと13人のプライム

もう一つの設定がマーベル・コミックスで「トランスフォーマー」シリーズのコミックが発売されていた頃に生み出された創造神プライマスという設定だ。これは最近のアニメシリーズなどでも用いられることが多い設定だ。創造神プライマスは光と秩序をつかさどる神で、サイバトロン星そのものであるとされることが多い。

天体を捕食する巨大な惑星型トランスフォーマーで、「トランスフォーマー」シリーズの最初のアニメーション映画『トランスフォーマー ザ・ムービー』(1986)に登場したユニクロンと対をなす存在として生まれたのが創造神プライマスとされる。創造神プライマスがユニクロンに対抗すべく生み出したのが後のトランスフォーマーの祖先である「13人のプライム」だ。

「13人のプライム」は作品によってメンバーが異なるが、重要なメンバーはリーダーである最初のマトリクスの保持者でもある光の戦士のプライマと、他のプライムに反抗して闇に堕ちたとされるザ・フォールンことメガトロナス・プライムの二名だろう。特にザ・フォールンは『トランスフォーマー/リベンジ』(2011)に最初のディセプティコンとして登場している。

他にも創造神プライマスはサイバトロン星の超コンピューターの「ベクター・シグマ」が実体とされることもあり、「ビーストウォーズ」シリーズでは「オラクル」というプログラムも登場している。

導きの手

IDW社のコミック版設定では、創造神プライマスが自らを含めた5つに体を分け、その化身が存在しているとなっている。それが「導きの手」であり、「13人のプライム」はこちらではサイバトロン星黎明期に存在した13氏族の族長という設定になっており、「導きの手」と合わせてトランスフォーマーたちにおける宗教のような存在として扱われている。

メンバーは変形を司り、変形を行う器官である変形コグとなったアダプタスをはじめとして、知識を司りブレインモジュールになったエピステマス、知恵を司りマトリクスになったソロマス、死を司り反逆の末に滅ぼされたモーティラスの4名となっている。また、これまでの設定と異なり宗教色が強く、過激派が存在していたり、はたまた存在そのものが不確かだったりと「導きの手」を取り巻く状況は現代の宗教問題を想起させるものになっている。

新たな「トランスフォーマー」ユニバースに注目

「ベイ・バース」とも称されたマイケル・ベイ監督を中心とした『トランスフォーマー』(2007)から『トランスフォーマー/最後の騎士王』の5作から、トラヴィス・ナイト監督『バンブルビー』を起点としてリブートがはじまった実写版「トランスフォーマー」シリーズ。リブート後の作品展開についてはまだ不明瞭な点も多く、考察の余地も多い。

ここまで近年のコミック展開の中心であるIDW社の設定を中心に簡単に解説してきた。そのような中でビースト戦士たちが登場する『トランスフォーマー/ビースト覚醒』が2023年8月4日に公開された。更には2026年に「G.I.ジョー」シリーズとのクロスオーバー映画の公開される旨を米シネマコンで発表したことを米Deadlineが報じている果たして、ここで2024年公開予定の新作アニメーション映画『トランスフォーマー ワン』は新しいユニバースをどのように切り拓くのだろうか。「トランスフォーマー」シリーズの今後の展開に注目していきたい。

Source
Screen Rant/Transformers X/Chris Hemsworth X/Deadline

『トランスフォーマー ワン』でバンブルビーを演じるキーガン・マイケル=キーの役作りはこちらから。

『トランスフォーマー ワン』がこれまでの映画と異なる8つのポイントはこちらから。

『トランスフォーマー/ビースト覚醒』のネタバレ解説はこちらから。

DCEU『ブルービートル』監督の「トランスフォーマー」シリーズの新作映画についてはこちらから。

『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』全キャラクター紹介に関する記事はこちら。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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