『ジョーカー』のホアキン・フェニックスが、『ダークナイト』のヒース・レジャーを参考にしなかった理由

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映画『ジョーカー』がいよいよ公開

「バットマン」シリーズでおなじみのバットマンの宿敵・ジョーカーを主役に据えた映画『ジョーカー』がいよいよ公開される。9月28日 (金) には、フジテレビ系列で「バットマン生誕80周年&最新作『ジョーカー』公開記念」と題して、「土曜プレミアム」にて不朽の名作『ダークナイト』(2008) が放送される。『ダークナイト』公開から11年の時を経て、今再び世界のジョーカー熱が高まっている。

アカデミー賞を受賞したヒース・レジャー版ジョーカー

『ダークナイト』でジョーカー役を演じたヒース・レジャーは、28歳の若さで作品の完成を待たずに逝去。徹底的な役作りで狂気に満ちた演技を見せたヒース・レジャーは、ジョーカー役でアカデミー助演男優賞を受賞した。その後、映画史に残る名キャラクターとなったヒース・レジャー版ジョーカーの後を受け、『GOTHAM/ゴッサム』(2014-2019) でキャメロン・モナハン、『スーサイド・スクワッド』でジャレッド・レトがジョーカー役を演じた。

大きな注目が集まるホアキン・フェニックス版ジョーカー

そして2019年、初めてジョーカーが主役に据えられた映画『ジョーカー』でジョーカー役を演じるホアキン・フェニックスには、大きな期待がかかっている。一方で、伝説となったヒース・レジャー版ジョーカーの存在はあまりにも大きく、旧来のファンからは少なからず心配の声もあがっていた。それでも、『ジョーカー』は劇場公開前から非常に高い評価を受け、第76回ヴェネチア国際映画祭では金獅子賞を受賞。役作りのために24キロの減量を行なったというホアキン・フェニックスは、ヒース・レジャー後の“正統なジョーカー”としてのプレッシャーをはねのけ、一つの結果を出しつつある。

それぞれのジョーカーは、過去のジョーカーを参考にしたのか

ヒース・レジャーは、ジョーカーの役作りに当たって、『時計じかけのオレンジ』の主人公アレックスや『怪鳥人間バットマン』(1966-1968) でシーザー・ロメロが演じたジョーカーを参考にしたという。ホアキン・フェニックスは、ジョーカーの役作りに当たって、ヒース・レジャー版のジョーカーを参考にしたのだろうか。その答えは「ノー」だという。

“定義不可能”なキャラクター

ホアキン・フェニックスは、『ジョーカー』の監督を務めたトッド・フィリップスと共に出席したヴェネチア国際映画祭の記者会見で、以下のように述べている。

この映画とこのキャラクター (ジョーカー) を創り出すことの魅力は、私たちが独自のアプローチを行うことにありました。ですので、過去に繰り返されたことを参考にはしませんでした。ある意味では、自分たちの創造物だと考えているんです。

過去にホアキン・フェニックスは、ジョーカーというキャクターの持つ魅力を「定義し難いこと」とも述べている。既に誰かが演じたものを真似て、型にはまったジョーカー像を作り出すのを避けることは、ジョーカーという“定義不可能”なキャラクターへの最大の敬意の表し方でもあると言えるだろう。

ヒース・レジャーがジャック・ニコルソン版を参考にしなかった理由

なお、『ダークナイト』でジョーカーを演じた当時28歳だったヒース・レジャーは、ティム・バートン監督版『バットマン』(1989) で大ベテランのジャック・ニコルソンが演じたジョーカーを参考にしなかったと話している。その理由については、当時のインタビューで「ジャック・ニコルソンがテイム・バートンの世界で作り上げたものは、触れることすら犯罪的だ」と、ジャック・ニコルソンへの敬意を挙げている。

ヒース・レジャーは、口調についてはシーザー・ロメロ版のジョーカーを参考にしつつも、「クリストファー・ノーラン監督が創り出した世界観の中で、自由な解釈を持ち込むことができた」とも話しており、ホアキン・フェニックス同様、監督との二人三脚で独自のジョーカー像を創り上げていったことが窺える。

ジャレッド・レトも「新たなスタート」

また、『スーサイド・スクワッド』でジョーカーを演じたジャレッド・レトもまた、ヒース・レジャーとジャック・ニコルソンへのリスペクトを表明した上で、全く新しいジョーカー像を創り出したと説明している。「人が (ジョーカーを) 比べるのは構わないが、自分は比べない」とした上で、「参考にしたのは俳優たちの「勇敢さ」だけで、緑色の髪の毛と白い肌以外は新たなスタートだった」と述べている。

それぞれの俳優が、様々な想いを込めてジョーカーを演じていたことが分かる。ジョーカーというキャラクターが“定義不可能”だからこそ、常に新たな挑戦が必要になるのだ。果たしてホアキン・フェニックスは、どのようなジョーカー像を提示してくれるのか。

心優しい一人の人間がジョーカーに“なっていく”様が描かれる映画『ジョーカー』は、2019年10月4日 (金) より全国で公開。

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