2021年公開予定のSF映画まとめ——MCU、エヴァ、ゴジラ、ウルトラマン、マトリックス! | VG+ (バゴプラ)

2021年公開予定のSF映画まとめ——MCU、エヴァ、ゴジラ、ウルトラマン、マトリックス!

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2021年はどうなる!? SF・ファンタジー映画まとめ

2020年は映画界にとってタフな一年間だった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、次々とSF大作映画の公開延期が決まり、満を持して公開されたクリストファー・ノーラン最新作『TENET テネット』も米国内では大ヒットとならず。その後に控えていた大作映画たちは更なる公開延期を余儀なくされた。2020年は2009年以来となるMCU映画の公開がない年となった。一方で、ディズニーやワーナーは劇場公開と同時に自前の動画配信プラットフォームで最新作を公開する方針を表明。映画産業も新たなフェーズに差し掛かろうとしている。

では、カレンダーが大きく塗り替えられた2021年の映画界からは、どのようなSF映画が登場するのだろうか。2021年1月1日現在で2021年の公開が予定されているSF映画とファンタジー映画を見てみよう。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版: ||』1月23日公開

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作の最終作が遂に登場する。庵野秀明監督は、27年間続いてきた「エヴァンゲリオン」シリーズも、本作で完結となることを表明している。本作のには、宇多田ヒカルがテーマソング「One Last Kiss」を提供している。

『カオス・ウォーキング』3月5日 米公開

パトリック・ネスの小説『心のナイフ』(2008)を「スパイダーマン」のトム・ホランドと「スター・ウォーズ」のデイジー・リドリーによるダブル主演で映画化。2019年3月の公開から2020年公開に延期され、2021年1月公開に再延期された後、3月5日公開に再々延期。2020年11月には予告編も公開されているので、今回は間違いなく公開されると信じたいが……。監督は「ボーン」シリーズのダグ・リーマン監督。

『ラーヤと龍の王国』3月5日公開

『アナと雪の女王2』(2019) 以来となるディズニーの長編アニメ最新作。アジアを舞台とした作品で、「スター・ウォーズ」続三部作でローズ・ティコ役を演じたベトナム系アメリカ人俳優のケリー・マリー・トランが主人公ラーヤの声を演じる。監督は、ポール・ブリッグスとディーン・ウェリンズが共同監督を務める。

『キングスマン: ファースト・エージェント』3月12日公開

元は20世紀フォックスの作品で、ディズニーの同社買収により、2019年11月公開予定が2020年9月公開に延期され、パンデミックにぶつかってしまった不運な作品。結果、2021年2月26日に日米同時公開の予定に変更された。監督は、前二作や『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』(2011) を手がけたマシュー・ヴォーン監督。

『モービウス』3月19日 米公開

『ヴェノム』(2018) に続くSPUMC (ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター) 第二弾は『モービウス』。『スーサイド・スクワッド』(2016) でジョーカーを演じたジャレッド・レトが主演を務める。2020年7月の公開を予定していたが、パンデミックにより2021年3月に公開が延期となった。監督はトム・ハーディ主演の『チャイルド44 森に消えた子供たち』(2015) で知られるダニエル・エスピノーサ監督。

『モンスターハンター』3月26日公開

中国やアメリカでは2020年12月に公開された実写版『モンスターハンター』が、日本で3月に公開される。『モンスターハンター』を巡っては、アジア系に対する差別的なセリフが問題になりポール・W・S・アンダーソン監督が謝罪、全世界で同シーンをカットしたバージョンが公開される予定だ。

『レミニセンス』4月16日 米公開

『レミニセンス (原題: Reminiscence)』は、リサ・ジョイの映画監督デビュー作品。リサ・ジョイの夫はクリストファ・ノーランの弟ジョナサン・ノーラン監督で、リサとジョナサンはドラマ『ウエスト・ワールド』(2016-) を二人で手掛けている。ヒュー・ジャックマンとレベッカ・ファーガソンが出演する2021年期待の新作SF映画。

『ブラック・ウィドウ』4月29日 公開

MCU第24作目、フェーズ4の第一弾にあたる『ブラック・ウィドウ』は、本来2020年5月1日の公開を予定していた。二度の延期を経て、日本では4月29日の公開を予定している。5月7日の全米公開に先駆けての公開となる。『さよなら、アドルフ』(2012) のケイト・ショートランド監督が、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフの過去を描く。

『ゴジラVSコング』5月21日 米公開

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019) に続く、モンスターバースシリーズの最新作。遂にゴジラとキングコングが激突する。当初は2020年3月公開を予定していたが11月公開に変更され、パンデミックの影響で2021年5月の公開に変更された。監督は『Death Note/デスノート』(2017) のアダム・ウィンガード監督。

『フリー・ガイ』5月21日公開

「デッドプール」シリーズのライアン・レイノルズが主演を務めるSF映画『フリー・ガイ』は、2020年7月の公開から12月公開に延期され、その後2021年5月公開に再延期された。日本でも5月21日の公開を予定している。監督は「ピンクパンサー」シリーズや「ナイト ミュージアム」シリーズで知られるショーン・レヴィ監督。

『インフィニット』5月28日 米公開


『インフィニット (原題: Infinit)』は2009年に刊行されたD. Eric MaikranznのSF小説『The Reincarnationist Papers』を実写化した作品。マーク・ウォールバーグが主演を務める。当初は2020年8月の公開予定だったが、パンデミックの影響で2021年5月28日に延期された。監督は『トレーニング デイ』(2001) や「イコライザー」シリーズ、『マグニフィセント・セブン』(2016) など、デンゼル・ワシントンとのタッグで知られるアントワーン・フークア監督。

『ゴーストバスターズ/アフターライフ』6月11日 米公開

「ゴーストバスターズ」シリーズ最新作は2020年7月公開予定だったが、2021年6月米公開に延期。『ゴーストバスターズ』(1984)、『ゴーストバスターズ2』(1989) で監督を務めたアイヴァン・ライトマン監督の息子であるジェイソン・ライトマンが監督を務める。

『シャン・チー・アンド・レジェンド・オブ・テンリングス』7月9日公開


『ブラック・ウィドウ』に続くMCU第25作目にしてMCU初のアジア系ヒーロー映画『シャン・チー・アンド・レジェンド・オブ・テンリングス』は、7月9日の日米同時公開を予定している。本来は2月米公開を予定していたが、5月への延期が決まり、7月に再延期される事になった。監督は日系アメリカ人の母を持つデスティン・ダニエル・クレットン監督。2019年には映画『黒い司法 0%からの奇跡』の監督・脚本を務めた。

『トゥモロー・ウォー』7月23日公開


パラマウント配給のミリタリーSFアクション映画は、2020年のクリスマスに公開される予定だったが、パンデミックの影響で2021年7月に公開が延期された。主演はクリス・プラットで、監督は『レゴバットマン ザ・ムービー』(2017) のクリス・マッケイ。エイリアンに追い詰められた人類が、過去の世界から軍人たちを呼び戻して戦う物語。

『ザ・スーサイド・スクワッド』8月6日 米公開

現在、DCEU (DCエクステンデッド・ユニバース) から2021年公開を予定しているのは、ジェームズ・ガン監督の『ザ・スーサイド・スクワッド』のみ。2016年に公開された『スーサイド・スクワッド』の続編ではないが、ハーレイ・クイン役をマーゴット・ロビー、リック・フラッグ大佐をヨエル・キナマンが演じるなど、2016年版の配役を引き継いでいる。

『シン・ウルトラマン』初夏公開予定

日本の実写SF映画にも期待しよう。監督・樋口真嗣、脚本・庵野秀明という『シン・ゴジラ』(2016) の製作陣が挑む「空想特撮映画」最新作。庵野秀明は『シン・エヴァンゲリオン劇場版: ||』の製作終了後に『シン・ウルトラマン』に合流。『2019年11月には撮影が完了したことが発表されている。斎藤工、長澤まさみ、西島秀俊ら、豪華キャストも発表された。

『竜とそばかすの姫』夏公開予定


細田守監督最新作。『時をかける少女』(2006)、『サマーウォーズ』(2009)、『おおかみこどもの雨と雪』(2012)、『バケモノの子』(2015)、『未来のミライ』(2018) に続き、3年周期での新作公開になる。本作は細田守監督が得意とする巨大なネット世界を舞台した作品。

『鹿の王』2021年公開予定

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2015年に本屋大賞と第4回日本医療小説大賞を受賞した上橋菜穂子のファンタジー小説を、安藤雅司と宮地昌幸が映画化。安藤雅司は宮崎駿監督のもとで『もののけ姫』(1997)、『千と千尋の神隠し』(2001) の作画監督を手がけ、新海誠監督のもとで『君の名は。』(2016) の作画監督を手がけたことで知られる。本来は2020年9月の公開を予定していたが、パンデミックの影響で2021年公開に変更された。制作を手がけるのはProduction I.G。

『DUNE/デューン 砂の惑星』10月1日 米公開

ティモシー・シャメラを主演に迎えてリブートされる『DUNE/デューン 砂の惑星』は、2020年11月公開から12月公開へ延期され、『TENET テネット』公開後に2021年10月の米公開へと大幅に延期された。『DUNE/デューン 砂の惑星』は、ワーナー・ブラザースが2021年に劇場公開と同時にストリーミング配信を行う作品の一つである。監督はテッド・チャンの小説を映画化した『メッセージ』(2016)や、フィリップ・K・ディック原作の『ブレードランナー 2049』(2017) を手掛けたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。

『エターナルズ』10月29日公開

『シャン・チー』に続くMCU第26作目は『エターナルズ』。不死の宇宙種族であるエターナルズに焦点を当てた作品で、本来は2020年11月にMCU第25作目として公開される予定だった。『ブラック・ウィドウ』の公開延期が決まったことで、『エターナルズ』と『シャン・チー』は公開時期を入れ替え、『エターナルズ』は2021年11月5日米公開、日本では10月29日公開となった。監督は中国人監督のクロエ・ジャオ。

『スパイダーマン3 (タイトル未定)』12月17日 米公開

『シャン・チー』に続くMCU第27作目は「スパイダーマン」シリーズの最新作。同シリーズからは『スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム』(2019) 以来となる新作で、ソニー版『アメイジング・スパイダーマン2』(2014) でエレクトロ役を演じたジェイミー・フォクスと『スパイダーマン2』(2004) でドクター・オクトパス役を演じたアルフレッド・モリーナが同じ役で出演することが報じられており、様々な展開が予想される。また、ベネディクト・カンバーバッチ演じるドクター・ストレンジも登場する予定だ。監督は引き続きジョン・ワッツが務める。

2020年11月には主演のトム・ホランドが自身のInstagramで撮影現場の様子を投稿している。

『マトリックス4』12月22日 米公開

『マトリックス レボリューションズ』(2003) 以来18年ぶりの「マトリックス」最新作。シリーズを手掛けてきたラナ&リリー・ウォシャウスキー姉妹の内、ラナが監督を務める。リリーは脚本を務めるコメディドラマ『Work in Progress』(2019-) の製作のため『マトリックス4』には不参加だが、ラナに対する応援のコメントを発表している。本来は5月21日の公開を予定していたが、12月22日に延期に。ワーナーから公開されるため、こちらも劇場公開と同時にHBO Maxで配信される予定だ。

以上が、2021年1月1日時点で2021年に劇場公開を予定している主なSF・ファンタジー映画作品だ。2020年の映画公開がなかったMCUからは4作品の公開を予定しているが、無事に公開となるのだろうか。なお、動画配信プラットフォームのDisney+では、『ワンダヴィジョン』(1月15日配信予定)、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(3月19日配信予定)など、6作品ものMCUドラマ作品を2021年に配信する予定としている。劇場公開と配信のバランスにも注目だ。

2021年は延期ラッシュにならないことを願うばかりだが、安全第一で映画鑑賞を楽しんでいただきたい。マスクと手洗い、うがいを忘れずに!

VG+編集部

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