MCUドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』8月17日配信開始! 初の予告編を解説&考察 | VG+ (バゴプラ)

MCUドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』8月17日配信開始! 初の予告編を解説&考察

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『シー・ハルク』初の予告を解説&考察

ハルクの力を得た女性ジェファニー・ウォルターズを主人公に据えた新たなMCUドラマが、『シー・ハルク:ザ・アトーニー』のタイトルで2022年8月17日(水) よりDisney+で配信される。初の予告編とポスターが公開され、あらすじも明らかになっている。

『シー・ハルク:ザ・アトーニー』の主人公はハルクことブルース・バナーの従妹で弁護士として働くジェニファー・ウォルターズ。予告編の冒頭に映る街並みはロサンゼルスだろうか。ニューヨークを舞台とすることが多かった近年のMCUだが、ようやく西海岸を舞台にしたドラマを見ることができそうだ。

そして、ブルース・バナーが「ヒーローは苦難の連続だ」「君がやらなければ誰がやる?」と問いかける。ジェニファー・ウォルターズは友人と仕事に恵まれた都会の弁護士。本作の原題は『She-Hulk: Attorney at Law』で、「attorney at law」とは米英語で「弁護士」を意味する。

注目はジェニファーに説明される「超人法専門の部署を新設した」というセリフだ。スーパーヒーローたちを規制・管理する“超人法”が制定されたか制定が推進されていることを窺わせる。スパイダーマンらのやらかしがその原因だろうか……。

MCUにおける超人法についての考察はこちらの記事で。

なお、超人法=「Superhuman Law」は、2004年から2005年に刊行されたコミック「She-Hulk」のサブタイトルにもなっており、今回公開されたポスターもそのコミックをベースにしたデザインとなっている。

次のシーンでは、アボミネーションが。映画『インクレディブル・ハルク』(2008) に登場したエミル・ブロンスキーの姿が。エミル・ブロンスキーはハルクの血液サンプルを投入してアボミネーションになり、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021) にも登場したが、今回は元の人間の姿で登場している。

超人法専門の部署の顔になってほしいと要求されるジェニファーは、何らかの経緯を経てスーパーパワーを手に入れたようだ。ハルク「力を使いこなせ」と言われ訓練を受けるシーンも。「怒りと恐怖で変身する」というのは初期のハルクと同じ設定のようだ。

ジェニファーのセリフは字幕で「女性なら誰でもそう」とステレオタイプなジョークになっているが、英語では「どんな女性にも共通することでしょ (Those are like the baseline any women existing.)」と言っている。“女性は感情をコントロールできないというのは嘘”というお話は既に『キャプテン・マーベル』(2019) でやったはずだが、コメディシリーズとなる『シー・ハルク』でどのように扱われるのか、注目したい。

なお、このシーンのハルクは指パッチンで負傷した右腕が完治している。時系列としては『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) の前ということもあり得るのだろうか。それとも、ハルクの右腕が負傷したままだった『シャン・チー』よりもかなり後の時期に設定されているのだろうか。

ハルクはジェニファーに恐怖を与えてシー・ハルクに変身させる。その後のジェニファーはシー・ハルクの姿のままで仕事をすることも。怒りを制御できなかったハルクとは別の形でコントロールを失ってしまったようだ。「普通の弁護士でいたい」と話すジェニファーは世間から注目を浴びるが、アベンジャーズは「億万長者かナルシシストか天涯孤独な人がなる」としている。

法廷で敵と戦う姿やヴィランらしき人物の姿、そして、アボミネーションが変身した時の姿も。今回の予告は、ジェニファーがマッチングアプリを利用して男性たちとデートをするシーンで幕を閉じる。

『シー・ハルク:ザ・アトーニー』予告編考察

『シー・ハルク:ザ・アトーニー』は、社長だったアイアンマンや医者だったドクター・ストレンジ、軍人で英雄だったキャプテン・アメリカのように社会的な地位が高い人物が主人公に。「普通の弁護士でいたい」という思いがストーリーのベースに置かれるようだ。

一方で『ミズ・マーベル』に続く女性主人公のドラマ作品になるが、ヒーローになりたいティーネイジャーの新ヒーローを描く『ミズ・マーベル』に対し、『シー・ハルク:ザ・アトーニー』では、ヒーローになりたくない大人の女性を描くという点にも注目だ。

また、本作は『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021) 以降のMCUドラマで定番となった全6話構成ではなく、全9話で構成されるコメディシリーズになるということにも注目したい。これは『ワンダヴィジョン』(2021) と同じ話数であり、1話あたりの放送時間が短くなることも予想される。

今回の映像には登場しなかったが、マーベル公式はフェーズ4で大活躍のウォンが『シー・ハルク:ザ・アトーニー』にも登場することを告知している。『シャン・チー』同様、アボミネーションとの絡みの中での登場になるだろう。

『シー・ハルク』の主演はタチアナ・マスラニー。アボミネーション役は引き続きティム・ロス、ハルク役でマーク・ラファロが出演する。その他の出演者については、ジンジャー・ゴンザーガジョシュ・セガーラジャミーラ・ジャミルジョン・バスルネ・エリス・ゴールズベリーの出演が発表されている。

エピソード監督は、1〜4話と8〜9話をカット・コイロ、5〜7話をアヌ・バリアが担当する。脚本を手がけるのはアニメ『リック・アンド・モーティ』(2013-)などの脚本で知られるジェシカ・ガオ。女性中心のクリエイター陣となっている。

2022年8月17日(水)から配信を開始する『シー・ハルク:ザ・アトーニー』は、毎週1話ずつの配信であれば、10月12日(水)に最終話の第9話が配信される。映画『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』は11月11日(金)に公開を控えている。年内のMCUの予定は以下のとおり。

6月8日(水) 『ミズ・マーベル』配信開始
7月8日(金)『ソー:ラブ&サンダー』 劇場公開
7月13日(水)『ミズ・マーベル』最終回(見込み)
8月17日(水)『シー・ハルク:ザ・アトーニー』配信開始
10月12日(水)『シー・ハルク:ザ・アトーニー』最終回(見込み)
11月11日(金)『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』劇場公開
11月〜12月?『ガーディアンズ・オブ・ ギャラクシー/ホリデ ー・スペシャル』配信開始(見込み)
2022年内『アイ・アム・グルート』配信予定

ドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』は2022年8月17日(水) より、Disney+で独占配信。

Disney+

マーベルからはドラマ『エコー』の初画像とあらすじも公開された。詳しくはこちらから。

『ミズ・マーベル』最新予告の解説はこちらから。

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』のプロデューサーが語ったマルチバースのルールはこちらから。

ドラマ『ムーンナイト』で回収されなかった謎のまとめはこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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