MCUドラマ『ムーンナイト』初公開の映像を解説 オスカー・アイザック主演のダークヒーロー | VG+ (バゴプラ)

MCUドラマ『ムーンナイト』初公開の映像を解説 オスカー・アイザック主演のダークヒーロー

© Marvel

ドラマ『ムーンナイト』映像が公開

Disney+で配信されるオスカー・アイザック主演のMCUドラマ『ムーンナイト』より、初の本編映像が公開された。2021年11月12日(金)、Disney+ Dayに合わせ、Disney+内で会員向けに公開された「マーベル・スタジオ 2021 ディズニープラス・デイ スペシャル」の映像で公開されている。

『ムーンナイト』は2021年7月にオスカー・アイザックが主人公のムーンナイトことマーク・スペクターを演じることが発表されていた。遂にマーベルの新たなダークヒーローがベールを脱ぐ。

マーベル・スタジオ 2021 ディズニープラス・デイ スペシャル

ドラマ『ムーンナイト』の本編映像が公開されたのはこれが初めて。『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021) でレト・アトレイデス役を演じたばかりのオスカー・アイザックが、マーク・スペクターとしての新鮮な姿を見せている。映像で「現実と夢の世界の違いが分からなくなった」と話すマーク。映し出される場面は博物館の中のシーンが多いように思われる。

中でもマークが気を取られるのはエジプトのものと思われるオブジェだ。原作コミックでは、主人公のマーク・スペクターは古代エジプトの神と契約を交わしてスーパーパワーを得る。マーベル公式は「自身の中に複数の人格を宿すムーンナイトは、エジプトを舞台にして登場します」とアナウンスしているが、この場面はエジプトなのだろうか。それとも、マークは何かを求めてエジプトへ向かうことになるのだろうか。

一方で、マークが動いても鏡の中のマークがそこに留まり続けていたり、電灯が明滅するなど、不思議な描写が続く。「頭の中で声がする」という低い声の次に映し出されたのは、ライトが明滅する部屋で何かを殴りつける白い影。「お前を食い尽くす」という言葉とともに、ムーンナイトが建物から建物へ飛び移る超人的なジャンプを見せる。MCUでも数少ない白いコスチュームに身をまとうダークヒーローだ。

ドラマ『ムーンナイト』の主人公であるマーク・スペクターは、解離性同一性障がいを持っているという設定。今回の映像では、自分の力をコントロールできない、自分に何が起きているのかも分からないというハルクやウィンター・ソルジャーを思わせる危うさを感じさせている。

『ムーンナイト』の映像は一度終了するが、「マーベル・スタジオ 2021 ディズニープラス・デイ スペシャル」の最後にも少しだけオスカー・アイザックの姿を確認できる。路上で複数の相手を倒したが、身に覚えがないという表情を見せている。ムーンナイトの存在は、MCU世界で人類の見方になるのか、それとも脅威になるのだろうか。

ヴァルがリクルートを進めるヴィランチームへの合流もあり得るかもしれない。

2021年のMCUドラマは『ワンダヴィジョン』『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』『ロキ』『ホークアイ』と、映画でお馴染みのキャラクターを深掘りする作品が続いていた。しかし、2022年からはこの『ムーンナイト』や、『ミズ・マーベル』『シー・ハルク』など、映画に登場していないキャラクターを主演に据えたドラマシリーズが展開される。新たなスターがドラマシリーズから生まれることを期待しよう。

ドラマ『ムーンナイト』はDisney+で独占配信。配信予定日は「近日(Coming Soon)」とされている。

Disney+

追記:米時間2022年1月17日、配信日が3月30日になることと、初の予告編とポスター、新ロゴ、そしてドラマのあらすじが公開された。詳しくはこちらから。

2022年2月には新画像が公開され、ケヴィン・ファイギとオスカー・アイザックが作品の特徴についてコメントしている。詳しくはこちらから。

同時に発表されたドラマ『シー・ハルク』に関する情報はこちらから。

『シークレット・インベージョン』のニック・フューリーの姿についての解説はこちらの記事で。

ドラマ『ミズ・マーベル』に関する解説と考察はこちらから。

ドラマ『ホークアイ』はDisney+で11月24日(水)配信開始。

ドラマ『ボバ・フェット』はDisney+で12月29日(水)配信開始。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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