『ザ・ボーイズ』スピンオフ『GEN V』初映像が公開! 2023年配信開始 予告を解説&考察 | VG+ (バゴプラ)

『ザ・ボーイズ』スピンオフ『GEN V』初映像が公開! 2023年配信開始 予告を解説&考察

Amazon Prime Video

『GEN V』2023年配信開始

Amazonプライムビデオが誇る人気SFドラマ『ザ・ボーイズ』(2019-) より、スピンオフドラマ『GEN V(原題)』の初映像が公開された。『GEN V』は、『ザ・ボーイズ』と同じ世界を舞台に、スーパーヒーローを養成するゴドルキン大学を舞台に若き“スープス”の物語が描かれる。また、2023年に配信を開始することも発表された。

注意
本作の予告映像には、非常にグロテスクな描写が含まれます。

『GEN V』予告解説&考察

ゴドルキン大学とは

初映像の冒頭、ゴドルキン大学 (Godolkin University) にはホームランダーの銅像が立っている。ゴドルキン大学は、YouTubeで配信されたスピンオフ番組「Seven on 7」で名前が登場している。ゴドルキン大学の学生を対象にしたヒーロードラフトが行われることが紹介されており、卒業生としてクイーン・メイヴ、ディープ、Aトレインの名が挙げられている。

「Seven on 7」では、世間は既に次年度のドラフト候補である3年生のゴールデン・ボーイに注目していることが紹介されていた。そして、そのゴールデン・ボーイは『GEN V』のメインキャラクターである。

なお、ゴドルキン大学の名前の由来は、原作コミックに登場するジョン・ゴドルキンだと思われる。ゴドルキンの元ネタは「X-MEN」のプロフェッサーXで、能力を持つ子ども達を集めて屋敷に住まわせ、XメンならぬGメンを組織していた。

ゴドルキン大学の廊下にあるスナックの自販機には、卒業生のAトレインの写真が使用されている。ゴドルキン大学は「あなたが安全に成長できる場所」と言われているが、壁には血のような真っ赤な文字で「MURDERER(人殺し)」と書かれている。扉には「NO LOOKIE LOOS!(覗き見禁止)」という表記と共にブラック・ノワールの絵が描かれている。

レッド・リバー出身のマリー

このゴドルキン大学に入学してきたのは、ジャズ・シンクレア演じる主人公のマリー・モロー。おそらくバスルームで両親を殺してしまったであろう時の幼少時代のマリー・モローの姿も映し出されている。マリー・モローは、スピンオフアニメの『ザ・ボーイズ ダイアボリカル』第2話と、『ザ・ボーイズ』シーズン3第2話に登場したレッド・リバー出身だ。

レッド・リバーとは、能力者達の子どもが預けられる施設で、家族を殺してしまった子どもや、親から見放された子ども達が集まる。『ダイアボリカル』第2話では、自分達を捨てた親に復讐する子ども達の物語が描かれた。ビクトリ・ニューマン議員もここの出身で、スタン・エドガーはここで“ナディア”と呼ばれていたニューマンを見つけて養子にしている。

そして、『GEN V』の主人公であるマリー・モローは『ザ・ボーイズ』シーズン3第2話でヒューイがレッド・リバーを訪れた時に写真が登場している。職員がヒューイに「おすすめの子ども達」と見せるプロフィールの中に、「Marie M.」という名前の人物がいる。年齢は17歳と表記されているので、時系列的には『ザ・ボーイズ』シーズン3の後に、『GEN V』でゴドルキンに入学するという流れなのかもしれない。

とすれば、シーズン3前に大学3年生だったゴールデン・ボーイは4年生として登場するはずだ。「Seven on 7」では、ヒーロードラフトでは4年生だけが指名されることに触れられている(アメリカの多くのプロスポーツでは、大学2年生から指名できる)。学生の時点で注目を集めるゴールデン・ボーイは“プロ入り”を控えた時期の登場ということになるのだろうか。

カメオも続々

投げキッスをしているのはP・J・バーン演じるアダム・バーク。『ザ・ボーイズ』の劇中映画『セブンの夜明け』の監督として登場した人物だ。ヴォート広報から副社長、そしてCEOへと昇進していったアシュリーや、Aトレインの姿も。予想していた以上に『ザ・ボーイズ』本編からの出演者は多くなりそう。ディープの姿をしたパペットの姿も見られる。

銃を向ける白髪に白髭の老人はベテラン俳優のクランシー・ブラウンが演じている。父のクラレンス・ブラウンJr.は、共和党の下院議員だった。パペットの背骨が引き抜かれた後に振り返る上半身裸のように見える人物は、パトリック・シュワルツェネッガー演じるゴールデン・ボーイだ。パトリック・シュワルツェネッガーの父は俳優のアーノルド・シュワルツェネッガーで、母方の祖母はジョン・F・ケネディ元大統領の妹である。

若き日のマリー・モローと思われる人物がナイフを取り出す場面は、壁に「RR(レッド・リバー)」の紋章があり、床にも「RED RIVER」と書かれている。『GEN V』では、レッド・リバー時代の物語も描かれるようだ。

そこからはスーパーパワーを使う若者達とその力の犠牲になる人々、泣き叫ぶマリー・モローの姿が映し出される。小さな人物がコップに封じ込められるシーンは、シーズン3第1話で衝撃を呼んだアントマンのパロディキャラ、ターマイトを想起させる。

『ザ・ボーイズ』流の青春譚に?

ラストシーンでは、「その勇気はどこから湧いてくるのでしょうか?」というインタビュアーの質問に、マリー・モローが「私はスーパーヒューマンです。私たちは鋼鉄でできています」と答える。『GEN V』の初映像の予告ではRoyal Deluxeの楽曲「I’m Gonna Do My Thing」(2015) が流れており、最後も「I’m Gonna Do My Thing(私は私のことをやる)」のフレーズが流れて幕を閉じる。

「I’m Gonna Do My Thing」では、「あなたは警察でも医者でもない、私は売られも買われもしない」「私を支配できないってことが分からないか?」「私はあなたの操り人形(パペット)じゃない」と歌われている。パペットが繰り返し登場した今回の予告と関連があるのだろうか。支配から逃れ、自由になりたいという感覚は、多くのティーネイジャーに共通するものだろう。スーパーパワーを持つ人々は、それも『ザ・ボーイズ』世界の人々は、この苦悩にどう向き合うのだろうか。

なお、『GEN V』というタイトルは、Z世代やその上のY世代を指す時に英語で「Generation Z」「Generation Y」を省略して「Gen Z」「Gen Y」と呼ぶことを元ネタにしている。「V」とはもちろん『ザ・ボーイズ』で登場した“コンパウンドV”のことだろう。タイトルを直訳すれば、「コンパウンドV世代」ということになる。コンパウンドVは人間にスーパーパワーを与える強化薬で、天性の力を持っていると思われていたスーパーヒーロー達はヴォート社によって人工的に生み出された存在であったことが明らかになっている。

『GEN V』では、『ザ・ボーイズ』を手掛けたエリック・クリプキは製作総指揮として携わる。『GEN V』のショーランナーは、マーベルドラマ『エージェント・カーター』(2015-2016) を手掛けたミッチェル・ファゼカシュ&タラ・バターズが務める。出演者には、ジャズ・シンクレアとパトリック・シュワルツェネッガーに加え、リゼ・ブロードウェイ、チャンス・パードモ、シェリー・コン、マディ・フィリップス、ロンドン・ソア、デレック・リュ、エイサ・ガーマン、ショーン・パトリック・トーマス、マルコ・ピゴッシらが名を連ねている。

制作が進む『ザ・ボーイズ』シーズン4の前に、新たな物語を届けてくれる『GEN V』。こちらも見逃さずにチェックしよう。

ドラマ『GEN V』はAmazonプライムビデオで2023年に独占配信。『ザ・ボーイズ』はシーズン3まで配信中。

『ザ・ボーイズ』原作コミックの日本語版は、G-NOVELSから発売中。

誠文堂新光社
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『ザ・ボーイズ』シーズン3最終話のネタバレ解説はこちらから。

シーズン3までの経緯とYouTube配信のスピンオフ番組の内容、アニメ版の注目エピソードはこちらの記事で。

『ザ・ボーイズ』シーズン4についての情報はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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