シーズン2はどうなる?『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』最終話から徹底考察 ブラック・ウィドウとトレスに注目 | VG+ (バゴプラ)

シーズン2はどうなる?『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』最終話から徹底考察 ブラック・ウィドウとトレスに注目

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『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』シーズン2に期待

『ワンダヴィジョン』に続くDisney+オリジナルのMCUドラマ第2弾として配信された『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』は、全6話を通じてサムとバッキーの新たな物語を届けてくれた。同作では『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) で残された“宿題”に正面から向き合い、フェーズ4に入っていくMCUは大きな一歩を踏み出すことに成功した。

気になるのは『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のシーズン2についてだ。マーベルはエミー賞へのエントリーにあたって、同作を続編製作の可能性があるドラマ部門を選択。シーズン2の可能性はないとされ、リミテッド・シリーズ部門でエントリーされた『ワンダヴィジョン』とは異なる対応となった。プロデューサーのネイト・ムーアは、シーズン2について「シーズン1の最後には、次のシーズンで語られることについて、そのポテンシャルを見出してもらえれば」語っている

つまり、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』第6話=シーズン1最終話を迎えた時点で、今後のポテンシャルを感じてほしいという旨の発言をしていたのだ。今回は、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』シーズン1の最終話を迎え、シーズン2でどのような展開があり得るのかを、希望的観測も含めて考察していきたい。なお、この先の文章は『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』シーズン1の最終話までのネタバレを含むので、注意していただきたい。

最終話のネタバレ解説はこちらから。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の内容に関するネタバレを含みます。

『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』シーズン2はどうなる?

バッキーの物語

これは言わずもがなかもしれないが、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』シーズン2に求めるのは、何よりもバッキーの物語だ。シーズン1は、やはりファルコンことサムが黒人としてキャプテン・アメリカになるまでの姿を中心に描いており、サムの物語だったと言えるだろう。エンディング曲も最終話を除いて「ルイジアナ・ヒーロー」という曲が設定している。このタイトルはルイジアナ出身のサムを示しており、ファルコンの新たなテーマ曲となっている。

確かにシーズン1は、生涯で唯一の友人だったスティーブ・ロジャースを失ったバッキーが、サムという存在を通して新しい人生を歩み出すまでの物語だったとも言える。それでも、バッキーの活躍がもっと見たかったというファンも多かったのではないだろうか。サムは今後キャプテン・アメリカとして活躍することは明白だが、バッキーはまだ今後の生き方が明確になっていない。シーズン1の最後もサムの地元で笑顔を見せていた。もちろんこのまま幸せになってくれてもいいのだが……。

ウィンター・ソルジャーはどこに?

気になったのは、シーズン1最終話のラストにタイトルが「キャプテン・アメリカ&ウィンター・ソルジャー」と表記された点だ。バッキーはもうウィンター・ソルジャーではないが、「ウィンター・ソルジャー」という表記は残されていた。バッキーの洗脳が解けていないというのは考えにくいが、バッキー以外のウィンター・ソルジャーがシーズン2で登場するという展開はあり得るのではないだろうか。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016) では、バッキー以外にもウィンター・ソルジャーが複数存在していたことがジモによって明かされたが、これらのウィンター・ソルジャーはジモによって処分されている。新たなウィンター・ソルジャー計画が持ち上がるシナリオも考えられるだろう。

注目したいのは2021年7月9日(金)公開を予定している映画『ブラック・ウィドウ』で語られる物語だ。『ブラック・ウィドウ』では、女性達を洗脳してスパイを育てる“レッドルーム”と呼ばれる施設について語られる。原作コミックでは、“ブラック・ウィドウ”と“ウィンター・ソルジャー”は共に“レッドルーム”で養成された戦士のコードネームとして使用されている。もし『ブラック・ウィドウ』の物語にウィンター・ソルジャーに関わるシナリオが登場すれば、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』シーズン2の内容に繋がっていく可能性がある。

映画『ブラック・ウィドウ』の考察と原作コミックの解説はこちらから。

新たなファルコンの物語

では、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の「ファルコン」の方はどうだろう。シーズン1の最後に「ファルコン」は完全に「キャプテン・アメリカ」になっているではないか、と思われるだろう。だが、「キャプテン・アメリカ」がスティーブ・ロジャースである必要がないのと同様に、「ファルコン」がサムである必要もないのだ。

『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』シーズン2を作るのであれば、“二代目ファルコン”の物語が描かれるべきだろう。それは外でもないホアキン・トレス中尉の物語だ。第1話からサムのサイドキックとしてファルコンの活躍を支えたトレスは、第5話でサムから故障したファルコンのスーツとレッドウィングを預かっている。

原作コミックのホアキン・トレスは、キャプテン・アメリカとなったサムからファルコンを引き継ぐ人物。コミック通りならば、MCUでもトレスが二代目ファルコンを引き継ぐ可能性がある。そうなれば、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』シーズン2の「ファルコン」はトレスということになるだろう。

ラテン系のアメリカ人の物語

なお、ドラマ中トレスのオリジンは明かされなかったが、トレスを演じるダニー・ラミレスはコスタリカとメキシコにルーツを持つ俳優だ。黒人であるサムの物語が描かれた後に、南米にルーツを持つトレスがアメリカ社会で生きていく物語を描くというのは、十分に考えられるストーリーだろう。

特に、メキシコ国境に壁を作ることを宣言したトランプ政権下のアメリカでは、メキシコ系移民に対する風当たりは強くなった。シーズン1のサムのスピーチシーンでは、イザイアと同じように、トレスもまたパソコンに釘付けになってサムの話を聞いていた。サムの言葉はトレスの胸にも深く響いたはずだ。

心配なのは、バッキーがトレス仲良くできるかということだが、最終話ではバッキーはジョン・ウォーカーと仲良さげにしていたので、意外とバディを組むのが得意なのでは。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』シーズン2は、バッキー&ホアキン・トレスの物語に期待したい。

ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』はDisney+で独占配信中。

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最終話 第6話のネタバレ解説はこちらから。

トレスを含む『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のキャスト&吹き替え声優のまとめはこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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