『ウエストワールド』シーズン2 衣装への意外なこだわり
衣装デザイナー組合賞が発表
ハリウッドで活動するコスチュームデザイナーによる組合、衣装デザイナー組合 (Costume Designers Guild) が主催する衣装デザイナー組合賞が発表された。2019年のSFドラマ部門に選ばれたのは、『ウエストワールド』シーズン2のコスチュームデザイナーを務めたシャレン・デイヴィス。25年以上のキャリアを持つベテランデザイナーだ。
これまでに『ドクター・ドリトル』(1998) や『ドリームガールズ』(2006) 、『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)など、幅広いジャンルのコスチュームデザインを手がけてきた。『Ray/レイ』(2004)と『ドリームガールズ』では、アカデミー賞の衣装デザイン賞にもノミネートされている。『ウエストワールド』シーズン2は、エミー賞でも衣装デザイン部門にノミネートされていた。
台本を読んで「顎が外れた」
長いキャリアの中でも初めての栄冠を手にしたシャレン・デイヴィスだが、『ウエストワールド』シーズン2の台本を読んだ時には、その意外な展開に「顎が外れた」という。HBO公式サイトでのインタビューで、同作で取り組んだ衣装デザインについて語っている。
SFと時代劇が好きなんです。それとパズルもね。『ウエストワールド』にはあらゆる要素が取り入れられていて、この仕事に取り組むことをとても楽しみにしていました。
『ウエストワールド』シーズン2は、SF作品でありながらも、作中で様々な世界観を提示し続けた。西部劇から現代劇まで、幅広いジャンルの作品で衣装デザインを手がけてきたシャレン・デイヴィスでなければ乗りこなすことは難しかっただろう。
It’s in the details. #Westworld pic.twitter.com/PuDP2DpZp0
— Westworld (@WestworldHBO) 2018年11月12日
メイヴの衣装が変わり続ける理由は…?
シャレン・デイヴィスが特にこだわりを持って衣装をデザインしたのが、ドロレスとメイヴというシーズン2の二人の主人公だ。その意外なこだわりについて、デイヴィスは以下のように話している。
カメラの前に立つタフな女性達には、本当に興味をそそられました。シーズン1の最後にはメイブとドロレスは自我を持ち、各々の道を行くことになりました。俳優自身が思い浮かべていた登場人物達の雰囲気を崩す必要があったのです。ドロレスをよりたくましく強く見せ、まだ自分探しを続けているメイヴは定期的に衣装を変えるようにしました。
It’s calling to us.
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確かに演じるエヴァン・レイチェル・ウッド演じるドロレスの雰囲気は、シーズン1とは全く異なるものになっている。メイヴを演じたタンディ・ニュートンは、シーズン2では着物での演技にも挑戦。見事、エミー賞助演女優賞を受賞したが、デイヴィスが語ったように、メイヴの衣装変更には“自分探し”の意味も込められていたのだ。
『ウエストワールド』は、すでにシーズン3の製作が決定しており、2019年3月より制作に入る予定だ。同作のシーズン1とシーズン2は、Amazonプライムビデオで配信中。
Source
HBO