ネタバレ考察『アソーカ』最終話でどうなるベイラン&シン・ハティ 北欧神話から見るラスト | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『アソーカ』最終話でどうなるベイラン&シン・ハティ 北欧神話から見るラスト

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ドラマ『アソーカ』フィナーレへ

ドラマ『アソーカ』は2023年8月に配信を開始した「スター・ウォーズ」シリーズの最新作。『マンダロリアン』(2019-) で初めて実写化されたアソーカ・タノを主人公に据えた作品で、『マンダロリアン』と同じく新共和国時代を舞台にしている。

アソーカ・タノは、かつて弟子にしたサビーヌ・レンと再会を果たし、スローン大提督の復活を阻止するべく旅に出る。かつての師、アナキン・スカイウォーカーとの記憶も物語のカギになっていく。全8話で構成される『アソーカ』は、10月4日(水)には最終回を迎える。今回は気になるもう一つの師弟コンビについて考察していこう。

なお、以下の内容はドラマ『アソーカ』第7話ラストまでのネタバレを含むので注意していただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『アソーカ』第7話までの内容に関するネタバレを含みます。

ベイラン・スコールとシン・ハティ

もう一つの師弟といえば、本作のヴィランとして設定されていたベイラン・スコールとシン・ハティだ。ベイラン・スコールを演じていたレイ・スティーヴンソンは、2023年5月21日に急逝。『アソーカ』は遺作となった。一方、シン・ハティを演じるイヴァンナ・ザクノはウクライナのキエフ生まれ。映画『パシフィック・リム:アップライジング』(2013) でヴィク役などで知られる。

レイ・スティーヴンソンも映画「マイティ・ソー」シリーズや映画『RRR』(2022) への出演でも話題を集めていた素晴らしい俳優で、謎に包まれたベイラン・スコールとシン・ハティは「スター・ウォーズ」史においても注目を集める存在だった。ドラマ『アソーカ』では、シン・ハティはベイランに多くの質問はすれど逆らうことなく付き従う印象的な師弟関係を示していた。

何かと揉めがちなジェダイの師弟関係の中で、かつてジェダイの将軍だったベイラン・スコールは師弟関係のマネジメントはうまくやっているように見えた。しかし、第7話ではベイランがシン・ハティを突き放し、互いに違う道を行くことを告げる意外な展開が待っていた。

別れたベイランとシン・ハティ

ベイラン・スコールとシン・ハティはモーガン・エルズベスに雇われてスローン大提督を救出するべく、別の銀河へと渡った。だが、ベイランは自分を呼ぶ声に導かれてきたと言い、スローン以外に目的があったことを示唆する。

核心的なことというか明確なことを全然言わないベイランに対し、シン・ハティはそれでもついていく姿勢を見せていた。ところが、エズラ・ブリッジャーとサビーヌ・レンという二人のジェダイとの戦いを前にして、ベイランはシン・ハティに二人を倒して名をあげ、再びくる帝国の時代で有利な地位を獲得するよう助言したのだ。ベイランはその前にスローンの権力奪取に興味がない旨の発言をしており、ここで別れを告げたことになる。

ベイラン・スコールはサビーヌを助けにきたアソーカを一旦は足止めするが、突破を許してしまい、アソーカにシン・ハティはアソーカが援護に来たことで敗れてしまう。スローンの部隊が退散して置き去りにされたシン・ハティはアソーカに手を差し伸べられるがこれを拒否してその場を立ち去ったのだった。最終話ではベイラン・スコールの目的が明らかになることに注目が集まると共に、シン・ハティがどんな道を選ぶのかという点にも注目だ。

北欧神話にヒント?

ベイラン・スコールとシン・ハティはどうなるのか。海外のファンダムでは二人の名前に注目が集まっている。というのも、「ハティとスコル」というのは北欧神話に登場する狼の名前なのだ。『アソーカ』ではグレート・マザーの三人の名前がギリシャ神話に由来するものであり、この三人にはギリシャ神話と同じ設定が用いられていた。現実の神話をベースにするという方針がすでにとられているのだ。

北欧神話では、ハティは月を追いかけ、スコルは太陽を追いかける狼だ。月食はハティが月を捕えたために起こるとされ、日食はスコルが太陽を捕らえたために起こるとされる。共にラグナロク(北欧神話の終末)で月/太陽に追いついて災害をもたらした存在とされており、『アソーカ』の二人とも「行く道は違うが似たもの同士」という共通点がある。

二人のキャラクターがこの北欧神話をベースにしているとすれば、シン・ハティが追いかける帝国=月、ベイラン・スコールが追いかけるもの=太陽ということになる。静かに復活を目論むスローン大提督の存在は「月」と言われても納得できるものがある。であれば、ベイランが追いかける「太陽」とは、より派手な何かなのだろうか。

北欧神話通りになれば、二人が追う目標は違うものになるが、共に世界に災厄をもたらすことになるだろう。別の銀河にやってきたことが、その災厄と関わりがあるのだろうか。それとも、二人は師弟として和解し、同じ道を歩むことができるのだろうか。

『アソーカ』最終回第8話の展開に注目しよう。

ドラマ『アソーカ』は2023年8月23日(水)より、ディズニープラスで独占配信。

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【!ネタバレ注意!】『アソーカ』最終回、第8話のネタバレ解説&考察はこちらから。

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最終話目前第7話のネタバレ解説はこちらから。

グレート・マザーとギリシャ神話の繋がりに関する考察はこちらの記事で。

クワイ=ガン・ジンと同じくライトセーバーで腹部を貫かれたサビーヌが生きていた理由の考察はこちらの記事で。

ドラマ『アソーカ』の時系列についてはこちらの記事で。

マロックの正体についてはこちらから。

 

『マンダロリアン』シーズン3最終話のネタバレ解説はこちらから。

「スター・ウォーズ」映画の新三部作についての発表の詳細はこちらの記事で。

ドラマ『スター・ウォーズ:アコライト(原題)』の情報はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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