『もののけ姫』声優キャストまとめ サンやアシタカの声を演じたのは? 過去の出演作・その後・現在は? | VG+ (バゴプラ)

『もののけ姫』声優キャストまとめ サンやアシタカの声を演じたのは? 過去の出演作・その後・現在は?

© 1997 Studio Ghibli・H

映画『もののけ姫』の声優キャストに注目

1997年に公開された映画『もののけ姫』は、スタジオジブリとしては近藤喜文が監督を務めた『耳をすませば』(1995) の次に公開された作品。宮崎駿監督作品としては『紅の豚』(1992) 以来5年ぶりの長編映画となった。

『もののけ姫』は、宮崎駿監督の引退宣言と合わせて大きな話題となり、『E.T.』(1982) が持っていた国内興行収入記録を15年ぶりに更新する大ヒットを記録。193億円の興行収入を記録し、新型コロナウイルス感染症の拡大により劇場での新作映画公開が困難になった2020年には、6月26日から8月まで劇場での再上映が実施され、8.8億円の興収を記録した。初回と再上映時の興行収入を合算して201.8億円。2021年8月現在、日本国内の歴代興行収入ランキングでは歴代7位、作品としては『千と千尋の神隠し』(2001) に続く第2位の興収となっている。

公開から四半世紀近くが経ってもなお愛され続ける『もののけ姫』。今回は本作に参加した声優キャストに注目してみよう。この時期は、ジブリが積極的に俳優を主演声優として起用し始めた時期だ。『もののけ姫』の世界を作り出したキャラクターたちの声は、どのような面々によって演じられたのだろうか。

『もののけ姫』声優キャストまとめ

アシタカ 役 松田洋治

大和朝廷との戦争に敗れた蝦夷(えみし)の一族の末裔であり、タタリ神の呪いを解くために旅をするアシタカを演じたのは松田洋治。同じく宮崎駿監督の代表作、『風の谷のナウシカ』(1984) ではアスベル役を演じている。

子役時代は『仮面ライダーアマゾン』(1974-1975) でまさひこ役を演じて人気を博し、ドラマ『家族ゲーム』(1983) のシゲ役などで知られる。その後も数々の映画やドラマに出演しており、大河ドラマ『草燃える』(1979) では源頼朝を、『徳川家康』(1983) では徳川家康を演じた。

『もののけ姫』公開と同年の1997年には『タイタニック』でレオナルド・ディカプリオが演じたジャック・ドーソンの吹き替えも務めた。アニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(2002) ではマーシャル・マクラクランの声を担当している。

サン/カヤ 役 石田ゆり子

犬神に育てられた人間のサンと、エミシの村でアシタカを「兄様」と呼ぶカヤの二役を演じたのは石田ゆり子。当時27歳だった。石田ゆり子はドラマ『海の群星』(1988) で俳優デビューを果たした後、ドラマ『彼女の嫌いな彼女』(1993) では主演を務めた。

1994年から1996年にかけて放送された実写ドラマ版「美味しんぼ」シリーズでは栗田ゆう子を演じるなど、数々のドラマでメインキャラクターを演じた。2005年に馬宮加代役で出演した『北の零年』では、第29回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞している。

同じくジブリ作品の『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994) では狸のおキヨの声を演じた他、宮崎吾朗監督作品の『コクリコ坂から』(2011) では医者の北斗美樹の声を演じている。また、2007年から公開された「真救世主伝説 北斗の拳」シリーズではユリア役の声優を担当した。

エボシ御前 役 田中裕子

タタラ場の指導者であるエボシ御前役を演じたのは田中裕子。1979年、NHK連続テレビ小説『マー姉ちゃん』でデビュー。その後、NHK連続テレビ小説『おしん』(1983)で主人公の「おしん(田倉しん)」の成年期を演じ、アジアやイスラム圏を中心として世界的な有名俳優となる。1981年、『ええじゃないか』、『北斎漫画』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞を受賞。『天城越え』(1983)でモントリオール世界映画祭主演女優賞を受賞するなど世界的に活躍している。

テレビアニメへの出演は『あしながおじさん』(1979)で主人公のジュディ役、劇場アニメ作品では他に『ゲド戦記』(2006)でのクモ役がある。

ジコ坊 役 小林薫

師匠連の一員であるジコ坊の声優を務めたのは俳優の小林薫。映画『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』のオトン役、大河ドラマ『青天を衝け』(2021-) の渋沢市郎右衛門役などで知られる。2021年は映画『花束みたいな恋をした』で山音広太郎を演じた他、ケン・リュウ原作のSF映画『Arc アーク』では、物語のキーパーソンになる利仁役を演じている。

ジブリ作品では『もののけ姫』で初めての声優に挑戦し、その後も『ギブリーズ episode2』でトシちゃん役、『ゲド戦記』(2006) で 国王役の声を演じている。また、2000年から2019年までドキュメンタリー『美の巨人たち』のナレーションを担当した。

モロの君 役 美輪明宏

サンを育てた犬神のモロの君の声を演じたのは美輪明宏。1935年生まれ、当時62歳で同役を務め、「黙れ小僧!」のセリフで強い印象を残した。美輪明宏は歌手として「メケ・メケ」(1957)、「ヨイトマケの唄」(1965) といった名曲を生み出し、1960年代からは俳優としても活躍。2010年代まで数多くの舞台に出演した。

7年後の2004年には、『ハウルの動く城』 で宮崎駿監督作品としては『もののけ姫』以来2作目となる声優を務めた。その5年後にはアニメ『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ』(2009) でアルセウスの声を演じている。

乙事主/エミシの老人 役 森繁久彌

乙事主エミシの老人の二役を演じたのは俳優でコメディアンの森繁久彌。1913年生まれ、戦中にはNHKのアナウンサーとして満洲に赴任した経験もある。1950年に『腰抜け二刀流』で映画初主演、1953年から映画「次郎長三国志」シリーズに森の石松役で8作連続で出演するなど、人気俳優として活躍した。

声優としては、『もののけ姫』に出演した1997年にディズニー映画『ヘラクレス』と山本おさむの漫画を映画化した『どんぐりの家』でナレーションを勤めている。2001年には映画『ドラえもん のび太と翼の勇者たち』で鳥野守博士の声を演じた。

乙事主の声を担当した当時は84歳。2009年に96歳で逝去した。

ヒイさま 役 森光子

エミシの村をまとめる巫女のヒイさまの声を担当したのは歌手で俳優の森光子。1920年生まれ、77歳で出演した『もののけ姫』で自身初のアニメ声優を経験。2004年にはディズニーのアニメ映画『ブラザー・ベア』でタナナ役を演じた。

森光子は1930年代から俳優活動を開始し、戦後間もない頃には進駐軍のキャンプでジャズ歌手としても巡業を行っていた。TBSドラマ「時間ですよ」シリーズなどで人気を集め、林芙美子の小説を舞台化した『放浪記』では2017回もの公演で主演を務めた。森繁久彌の命日のちょうど3年後にあたる2012年11月10日、92歳で逝去した。

甲六 役 西村雅彦

牛飼でトキの夫である甲六の声優を務めたのは、俳優の西村雅彦。劇団俳優として数多くの三谷幸喜作品に出演した後、ドラマ『振り返れば奴がいる』(1993) の平賀医師役で注目を集める。1994年にスタートした「古畑任三郎」シリーズで今泉慎太郎役でその人気を確固たるものとした。ドラマ「サラリーマン刑事」シリーズでは主人公・武富春彦を演じ、映画『ラヂオの時間』(1997) では牛島龍彦役で第21回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞した。

ジブリ作品では『ギブリーズ episode2』(2002) で野中くん役、『風立ちぬ』(2013) で黒川役を演じた。2017年からは「西村まさ彦」に改名している。

ゴンザ 役 上條恒彦

エボシ御前の側近、ゴンザの声優を担当したのは上條恒彦。歌手、俳優として活躍し、宮崎駿作品では『紅の豚』でマンマユート・ボス役を、『千と千尋の神隠し』では父役を務めた。特撮作品では『宇宙刑事シャリバン』(1983-1984) 、『大魔神カノン』(2010)に出演している。

トキ 役 島本須美

タタラ場の女性、トキの声を演じたのは島本須美。何と言っても『風の谷のナウシカ』(1984)でナウシカを務めたことは忘れられない。他、『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)でヒロインのクラリス、『となりのトトロ』(1988)では母役を演じるなど宮崎駿作品には縁が深い。

1980年代以降は『めぞん一刻』(1986-1988)の音無響子、『それいけ!アンパンマン』(1988-)のしょくぱんまん、『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』(1992-1998)の銀鈴などの代表作がある。2021年に第52回星雲賞のコミック部門を受賞した『鬼灯の冷徹』のアニメ版(2014)では馬頭役を演じた。

山犬 役 渡辺哲

モロの子である山犬の声優を担当したのは渡辺哲。黒澤明『乱』(1985)で映画デビュー後、長いキャリアを誇るベテラン俳優だ。名バイプレーヤーとして数々の映画やドラマに出演しているが、特撮作品にも数多く出演している。ゴジラシリーズでは『ゴジラvsキングギドラ』(1991)、『ゴジラvsモスラ』(1992)、『ゴジラ×メカゴジラ』(2002)、『シン・ゴジラ』(2016)に、ガメラシリーズでは『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995)、『小さき勇者たち〜ガメラ〜』(2006)に出演。2021年は映画『ある用務員』に出演した。

タタリ神 役 佐藤允

タタリ神の声を演じたのは佐藤允。1934年生まれで、生涯に亘り映画とドラマを中心に活躍。アニメ作品にはTV、劇場を問わず『もののけ姫』が唯一の出演だ。『独立愚連隊』(1959)の主演で一躍脚光を浴びるものの、後年には岡本喜八監督と仲違いしてしまったようだが1978年のキネマ旬報誌インタビューをきっかけに和解が実現。2012年、急性肺炎のため78歳で逝去。

牛飼いの長 役 名古屋章

牛飼いの長の声を演じたのは名古屋章。1930年生まれで、数々の映画やドラマを名バイプレーヤーとして彩った。特撮作品では、『帰ってきたウルトラマン』(1971-1972)のナレーター役や『ウルトラマンタロウ』(1973-1974)の朝日奈勇太郎隊長役が代表作だ。同じく円谷プロダクション制作のTVドラマ『恐怖劇場アンバランス』(1973)にも出演。2003年、肺炎のため72歳で逝去。

病者の長/じいじ 役 飯沼慧

病者の長/じいじの声優を担当したのは飯沼慧。1926年生まれで、テレビドラマには黎明期より出演。代表作は『部長刑事』。『帰ってきたウルトラマン』(1971-72)には第35話「残酷! 光怪獣プリズ魔」に出演。劇場版アニメ作品では他に『ゲド戦記』でルート役を演じた。映画『テルマエ・ロマエ』(2012) が遺作となり、2011年に呼吸器不全のため85歳で逝去した。

キヨ 役 香月弥生

エボシを慕う番子のキヨの声優を担当したのは香月弥生。1963年生まれ、当時34歳でキヨ役を演じた。ジブリ作品に多く起用される劇団文学座のメンバーで、『猫の恩返し』(2002) にも参加している。『ハウルの動く城』(2004) ではソフィの妹レティーの声を演じた。2006年に劇団四季に移籍した際に名義を本名である都築香弥子としている。

以上が映画『もののけ姫』で声を演じた主な声優キャストたちだ。豪華キャストによって演じられ、形作られた『もののけ姫』の世界を今一度堪能しよう。

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『となりのトトロ』の声優キャストはこちらから。

『借りぐらしのアリエッティ』の声優キャストはこちらから。

『風の谷のナウシカ』の声優キャストはこちらから。

『アーヤと魔女』の声優キャストはこちらから。

『ハウルと動く城』の声優キャストはこちらから。

『ゲド戦記』の声優キャストはこちらから。

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