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映画『ゲド戦記』の声優キャストは？
2006年に公開されたジブリ映画『ゲド戦記』は、宮崎吾朗の初監督作品。脚本を宮崎吾朗監督に加え、丹羽圭子が手掛けている。なお、宮崎吾朗監督が手掛け、2020年末にNHKで放送されたジブリ映画最新作『アーヤと魔女』は、2021年4月29日(木・祝) の劇場公開を予定している。
今回は、歴代ジブリ映画の中でも第7位の興行収入を記録した『ゲド戦記』の豪華声優陣を振り返ってみよう。
映画『ゲド戦記』の声優キャストまとめ
アレン役 岡田准一
アレン役の声優を担当したのは岡田准一。2011年には宮崎吾朗監督の『コクリコ坂から』で風間俊と澤村雄一郎の声を担当している。なお、ジャニーズ所属の俳優では、『ハウルの動く城』(2004) で木村拓哉がハウルの声を演じている。
岡田准一が劇場アニメで声優を務めたのは上記の作品のみだが、第38回日本アカデミー賞では『永遠の0』(2013) で最優秀主演男優賞、『蜩ノ記』(2014) で最優秀助演男優賞を受賞するなど、俳優として輝かしいキャリアを遺している。2021年には、10月公開予定の映画『燃えよ剣』で主人公・土方歳三を演じる。なお、岡田准一が所属するV6は2021年11月1日をもって解散する予定となっている。
テルー役 手嶌葵
テルー役の声優を担当したのは歌手の手嶌葵。『ハウルの動く城』でソフィー役を演じた倍賞千恵子に続き、声優に加えて主題歌も担当したが、当時の手嶌葵は無名の新人歌手。プロデューサーの鈴木敏夫伝いに手嶌葵を知った宮崎吾朗によって抜擢された。
手嶌葵が歌った『ゲド戦記』の主題歌「時の歌」は、宮崎吾朗と新居昭乃 が作詞を手掛けている。同じく宮崎吾朗が作詞を手掛けた劇中挿入歌「テルーの唄」が、手嶌葵にとってメジャーデビュー曲に、映画公開と同月に発売された『ゲド戦記歌集』がデビューアルバムになった。
翌2007年には2ndアルバム『春の歌集』を発売。2019年に発売した二枚目のベストアルバム『Aoi Works II ～best collection 2015-2019～』を含め、計14枚のアルバムを制作している。
また、岡田准一同様『コクリコ坂から』にも出演。悠子役を演じ、こちらでも主題歌「さよならの夏 〜コクリコ坂から〜」と挿入歌を歌い、アルバム『コクリコ坂から歌集』が発売されている。2021年2月には、ドラマ『天国と地獄〜サイコな2人〜』主題歌に起用された7枚目のシングル「ただいま」を発売した。
ハイタカ（ゲド）役 菅原文太
ハイタカ役を演じたのは菅原文太。言わずと知れた名俳優で、「仁義なき戦い」シリーズや「トラック野郎」シリーズ、ドラマ版『黄色いハンカチ』(1982) での主演などで知られる。ジブリ作品では『千と千尋の神隠し』(2001) に釜爺の声優を担当している。
2012年、俳優として引退を宣言したが、細田守監督のアニメ映画『おおかみこどもの雨と雪』(2012) には韮崎役の声優として出演。2014年11月に81歳で逝去し、同作が遺作となった。沖縄知事選で米軍基地の辺野古移設反対派である翁長雄志を応援するなど、晩年は政治的な主張も積極的に行っていた。
クモ役 田中裕子
クモ役を演じたのは俳優の田中裕子。ドラマ『おしん』(1983-1984) で主人公・田倉しんを演じたことで知られる。菅原文太と同じく、過去にジブリ作品に出演しており、『もののけ姫』(1997) でエボシ御前の声を演じた。2020年に放送されたNHKの特別ドラマ『太陽の子』には石村フミ役で出演している。
ウサギ役 香川照之
ウサギ役を演じたのは歌舞伎俳優の香川照之。劇場アニメで声優を務めたのは『ゲド戦記』が初めて。岡田准一、手嶌葵と共に2011年には『コクリコ坂から』にも出演し、徳丸理事長の声をあてている。翌2012年には映画『ONE PIECE FILM Z』でビンズの声を演じた。2020年は『半沢直樹』第2期で大和田暁を再演して話題になったが、2021年は小松左京原作のSFドラマ『日本沈没-希望のひと-』(10月放送開始予定) で田所雄介役を演じる。
テナー役 風吹ジュン
テナー役を演じたのは俳優の風吹ジュン。ドラマ『はみだし刑事情熱系』(1996-2004) の根岸玲子役などで知られる。『コクリコ坂から』では松崎良子役を演じた。初の声優としての出演は1982年公開の『コブラ SPACE ADVENTURE』におけるドミニク役。2020年には二宮和也、妻夫木聡、菅田将暉らが出演した映画『浅田家!』で浅田順子役を演じた。2021年にはSF作家ケン・リュウ原作の映画『Arc アーク』に出演する。
女主人役 倍賞美津子
女主人を演じたのは倍賞美津子。姉は『ハウルの動く城』で主演を務めた倍賞千恵子で、映画デビュー作『純情二重奏』(1967) は千恵子との共演作だった。田中裕子が単発ドラマ版で主演を務めた『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』の連続ドラマ版 (2007) ではオカン役を演じた。『時をかける少女』(1997) や『大奥』(2010)、『あしたのジョー』(2011) といった実写化作品にも多く出演している。2021年には秋公開予定の映画『護られなかった者たちへ』に遠島けい役で出演する。
ハジア売り役 内藤剛志
ハジア売り役を演じたのは内藤剛志。ドラマ『家なき子』(1994-1995) で父親役を演じるなど、数多くのドラマで活躍。『必殺仕事人2010』(2010) では逝去した藤田まこと演じる中村主水に代わる新仕事人として同シリーズに加わった。『千と千尋の神隠し』では千尋の父親役を演じ、『コクリコ坂から』では小野寺善雄の声を担当している。なお、OVA版『ブラック・ジャック』(1996) ではブラック・ジャック役を演じる予定だったが、急病のため大塚明夫が演じることになった。
王妃役 夏川結衣
王妃の声優を担当したのは俳優の夏川結衣。『夜がまた来る』(1994) で映画初主演。ドラマ『青い鳥』(1997) の町村かほり役、映画「家族はつらいよ」シリーズで平田文枝役などで知られる。声優としての映画出演は『ゲド戦記』が初めてだった。2021年には4月20日TBSで放送開始のドラマ『着飾る恋には理由があって』で早乙女香子役を演じる。
国王役 小林薫
国王の声を担当したのは俳優の小林薫。映画『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』ではオトン役、大河ドラマ『青天を衝け』(2021-) で渋沢市郎右衛門役を演じた。ジブリ作品では『もののけ姫』でジコ坊役、『ギブリーズ episode2』(2002) でトシちゃん役を演じており、『ゲド戦記』が3作目の参加になっている。2021年は映画『花束みたいな恋をした』で山音広太郎を演じた他、風吹ジュンと同じく、ケン・リュウ原作の日本映画『Arc アーク』への出演が決定している。
以上が映画『ゲド戦記』で声優を担当した主なキャストである。宮崎吾朗の初監督作品も、ジブリならではの豪華キャストで製作されていたことが分かる。また、多くの出演者が後に宮崎吾朗が監督を務める『コクリコ坂から』にも出演している点にも注目だ。良作を見比べてみると新たな発見があるかもしれない。
映画『ゲド戦記』と『コクリコ坂から』はBlu-rayが発売中。
宮崎吾朗監督最新作『アーヤと魔女』の声優キャストはこちらの記事で。
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