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「SF作品では人類は一丸に——」在米記者が対コロナウイルスで団結を呼びかけ

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新型コロナウイルスで広がる差別

感染が拡大している新型コロナウイルス。日本国内では日々新たな感染者についてのニュースが届いている。同時に、国際社会では新型コロナウイルスを口実とした差別も広がる。Twitter上では、アジア系の人々による「#iamnotavirus」(=私はウイルスではない) というハッシュタグが登場し、人種差別に対抗する動きも生まれている。

そんな中、中国メディアの環球時報 (Global Times) で、差別を乗り越えて新型コロナウイルスとの戦うことを呼びかけたのは、ニューヨーク在住のRong Xiaoqing記者だ。「コロナウイルスは、国際社会が共に戦わなければならない共通の敵」と題した記事で、史実とSF作品を挙げて論じている。

歴史とSFが示した共闘

1985年、アメリカのロナルド・レーガン大統領とソ連のミハイル・ゴルバチョフ書記長は、仮にエイリアンの侵略などによって地球が危機にさらされた場合に、アメリカとソ連が協力してこの危機に挑むことに合意した。同記者はこのエピソードを紹介した上で、更にあるSF小説のストーリーを紹介している。

同様のシナリオが、SF作家 劉慈欣による2000年の作品「さまよえる地球」でも展開されました。太陽に飲み込まれつつある地球を救うために、地球連合政府が組織されたのです。

「さまよえる地球」は、2019年に『流転の地球』のタイトルで映画化され、 中国初のSFブロックバスター映画として大ヒットを記録した。Rong Xiaoqing記者は、歴史とSF作品を通して、人類共通の危機を乗り越えるために世界中の人々が団結する例を提示した上で、こう続ける。

私が知る限り、エイリアンによる侵略や宇宙の脅威といった地球を滅ぼしてしまうほどの喫緊の問題はないようです。しかし、武漢から拡大した新型コロナウイルスは、中国の国内外に拡大し、人類が共通の脅威に直面した時に互いの違いを脇に置いておけるかというテストを課しています。そして、団結するのは難しい挑戦であるということがわかりました。

同記者は、欧米メディアによる中国に対する差別的な表現だけでなく、中国国内におけるネット上での旅行者への不条理なバッシング、無理矢理な陰謀論についても触れている。それでも、イギリス人男性が「これは中国の問題ではなく、世界の問題だ」と呼びかけたTikTokの動画や、中国人カップルがアメリカ入国の際に厳重なチェックを受け、中東の人々の気持ちが理解できたと述べたというアメリカでの新聞記事も紹介。

「人類はお互いを差別できますが、ウイルスは無差別です」「私たちはかつて一つの村でした。今はそうではありません。しかし、このウイルスによって、好むか好まざるかに関わらず、私たちは確かに一つのグローバルコミュニティなのだということを思い出しています」と、この記事を締めくくっている。

人類が共通の危機に直面し、団結して問題に取り組むというストーリーは、SF作品ではよく見られるものだった。SFを通して想像力を養ってきたはずの人類は、この危機を団結して乗り越えることができるのだろうか。

Rong Xiaoqing記者が挙げた中国のSF小説「さまよえる地球」を実写化した映画『流転の地球』は、Netflixで配信中。

『流転の地球』(Netflix)

Source
環球時報 (Global Times)

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