SFレーベル Kaguya は新しいフェーズへ! | VG+ (バゴプラ)

SFレーベル Kaguya は新しいフェーズへ!

SFレーベル Kaguya は新しいフェーズへ!

SF企業VGプラスの運営するレーベルKaguyaは、2023年12月に新しいフェーズに入ります!

SFレーベルKaguyaは、2020年にかぐやSFコンテストを開催し、VGプラスのSF小説の事業を開始しました。そして同年2020年12月にオンラインSF誌Kaguya Planetを開始。毎月珠玉のSF短編小説を配信してきました。その後、2022年にはSF書籍のレーベルKaguya Booksを立ち上げ、井上彼方編『SFアンソロジー 新月/朧木果樹園の軌跡』、正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』、井上彼方編『京都SFアンソロジー:ここに浮かぶ景色』を刊行しました。

2023年10月には新しく編集者の堀川夢さんをメンバーに迎えました。三年間の実績と経験を糧に、新しいメンバーと共にKaguyaは新しいフェーズに入ります!

Kaguyaの新しい理念

オンラインSF誌 Kaguya Planetでは、2020年12月の活動開始時に、①SF界のジェンダーバランスに偏りがあること、②新人賞中心の仕組み、③海外との隔たりという三つの問題意識を掲げました。これはゼロから活動を始めるにあたって、具体的で明確な課題に取り組もうと思い、掲げた問題意識です。

これらの状況は、Kaguya Planetに限らず、多くの方々の取り組みによって状況が改善してきた部分もあります。また、活動を積み重ねていく上で、解決すべき課題を明確にするだけではなく、その先にある目指すべき目標や理念は何なのかということを考えてきました。VGプラス自身ができることの幅も増えてきました。その中でSFレーベルKaguya として、新しい理念を掲げることにしました。新理念は以下の三つです。

①社会の声に耳を傾ける
より多くの人に安心してフィクションを楽しんでいただけるよう、作品を生み出す「場」を作っている立場から、社会問題と向き合い、どのような場づくりをすべきかを考え続けます。
社会には多くの差別や格差、構造的な暴力があり、フィクションの世界もそれを取り巻く環境も全ての人に対して開かれたものとはなっていません。例えば、国籍や宗教、年齢や職業、性別やセクシュアリティといった個人の属性によって、作品の作り手/読み手から排除される人が出ないようにするためにKaguyaがすべきことはなんなのか。Kaguyaの運営メンバー自身もその都度知識と認識をアップデートし、社会の声に耳を傾け、その時々の社会の状況で問われている課題に取り組みます。

②経済と向き合う
書き手の生活を支えられるような事業体になっていくことを目指します。
Kaguyaでは、ウェブ上での作品発表から商業デビューできる道を作り出してきました。一方、出版不況が叫ばれて久しい中で、必ずしも商業出版が生活の支えになっているとは言い難い側面もあります。Kaguyaでは、適正な原稿料を支払うことはもちろん、小説を用いた広告のコーディネートやグッズ制作などで、良い作品を生み出した作家が権利収入を得られる事業の開発に取り組んできました。今後は長期的な視野を持ち、これまでの事業を発展させていくと共に、映像化等のアダプテーション事業やイベント開催、その他の関連事業にも取り組んでいきます。

③世界に開かれたSFレーベルに
書き手や読み手と一緒に、世界に目を向けます。
Kaguyaでは翻訳作品の紹介、また日本語で書かれた作品の海外への紹介を行ってきました。この活動をさらに発展させて、掲載・受賞作品を多言語へ翻訳し海外に売り込みます。書籍化によるデビューに限らず、小さなステップから作家が活動を始め、世界に出てゆける仕組みを作ります。また、さまざまな言語で書かれた作品、英語がネイティヴ言語でない作家による作品、マイノリティの声を届ける作品を積極的に紹介し、ウェブ掲載で翻訳作品へのアクセスを容易にするとともに、気軽に感想のシェアや批評の楽しみを見つけられる場を作ります。さらに、著訳者の原稿料や印税について、搾取構造に加担しない持続可能な体制を模索します。

SFレーベルKaguaも、それを運営しているVGプラスもまだまだ小さな組織です。大きな理念を掲げつつ、できることに一つずつ取り組んでいきます。

2024年は5本のアンソロジーを刊行

SFレーベルKaguya Booksでは、2024年に『野球SF傑作選:ベストナイン』、堀川夢編『翻訳ホラーアンソロジー:世界妖怪潭』、堀川夢編『北海道SFアンソロジー』、トウキョウ下町SF作家の会編『トウキョウ下町SFアンソロジー』、『新月2』と5本のアンソロジーを刊行します。詳しくはこちらの記事をお読みください。

大木芙沙子さんの単著

また2024年には、「かわいいハミー」と「二十七番目の月」をKaguya Planetに寄稿している大木芙沙子さんの単著を社会評論社から刊行します。大木さんの単著は「まもなく滅びることが決まっている星」を舞台にした連作短編集。大木芙沙子さんの単著についての詳細はこちらをお読みください。

第三回かぐやSFコンテストの読者賞と審査員特別賞の賞品、発表

2023年夏に開催された第三回かぐやSFコンテストの読者賞と審査員特別賞の賞品を発表します。

第三回かぐやSFコンテストで読者賞を受賞した、「城南小学校運動会午後の部『マルチバース借り物競走』」の著者である牧野大寧さんには賞品として、オンライン SF誌Kaguya PlanetとSF同人誌『SFG』のコラボ企画、「カレーVSラーメン マイクロノベルバトル」を監修していただきます。

第三回かぐやSFコンテストの審査員特別賞を受賞した「叫び」の著者である糸川乃衣さんへの賞品は、「叫び」を含む短編集の刊行です。短編集は電子書籍として刊行します。

各賞品についての詳細はこちらをお読みください。

SFマガジン《Kaguya Planet》創刊!

また2023年12月からKaguya Planetは段階的にリニューアルしていきます! まずは、マガジン《kaguya Planet》を創刊します。毎号テーマを決めて特集を組みます。そして新しいサイトのオープンや、読書会の開催も予定しています。Kaguya Planetのリニューアルについてはこちらをお読みください。

また、Kaguya Adaptationとして、発表した小説を次へ繋げていく取り組みを行なっていきます。より広く、できるだけベターにKaguyaの事業を展開していきますのでこれからもどうぞよろしくお願いします!

なかむらあゆみ編『巣 徳島SFアンソロジー』先行予約受付中!

2023年にあゆみ書房から刊行されるKaguya Booksの地域SFアンソロジー第三弾、なかむらあゆみ編『巣 徳島SFアンソロジー』があゆみ書房のオンラインストアで先行予約受付中!

『巣 徳島SFアンソロジー』は、徳島で暮らす7人の女性作家と、徳島ゆかりの作家である小山田浩子・吉村萬壱が参加するSFアンソロジー。「そっとふみはずす」をテーマに、SF的な想像力によって描き出される徳島の姿をお楽しみください!

『巣 徳島SFアンソロジー』

あゆみ書房オンラインストア

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