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『X-MEN: ダークフェニックス』で流れた音楽は?
『ダークフェニックス』公開
「X-MEN」シリーズ最新作『X-MEN: ダークフェニックス』が2019年6月21日(金)より全国で公開された。『ダークフェニックス』は「X-MEN」シリーズ第12作目にして、『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』(2011)から続いてきた新シリーズの最終作。タイムスリップ (『X-MEN: フューチャー&パスト』) に神との戦い (『X-MEN: アポカリプス』) まで経験してきたプロフェッサーXら、X-MENの最後の戦いが描かれる。
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🤦♂️ついに公開❗
\これが #最後のXメン X-MENたちの戦いと、シリーズの壮絶なフィナーレを劇場で見届けよう❗
劇場リストは👉https://t.co/jvYQ32hyjt#さよなら僕らのXメン #ダークフェニックス pic.twitter.com/nWZHpmz6lV
— 最後の『X-MEN』 (@XmenMovieJP) June 20, 2019
音楽に注目
「X-MEN」シリーズでは、劇中の音楽が毎回重要な役割を果たしてきた。『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』では、エンディング曲の「ラヴ・ラヴ (原題: Love, Love)」でチャールズとエリックの想いを伝える歌詞が歌われていた。
『ダークフェニックス』では、挿入曲はそれほど多くなかったものの、それでもインパクトのある音楽が作品をリードしていた。今回は、『X-MEN: ダークフェニックス』という作品を音楽を通して見てみよう。
以下の内容は、映画『X-MEN: ダークフェニックス』の内容に関するネタバレを含みます。
挿入歌に小ネタも
あのミュータントが歌っていた曲は?
『X-MEN: ダークフェニックス』の“挿入歌”として最も印象に残った曲は、序盤、キャンプファイヤーのシーンで流れてくる一曲だろう。歌の主はミュータントのダズラー。コミック版では古参のミュータントで、スター歌手として知られる。実は、ダズラーをスクリーンデビューさせることは、今作が初監督作品となったサイモン・キンバーグ監督の悲願。ハルストン・セイジが演じたダズラーは物語に直接関係しなかったが、印象深い楽曲を歌い上げそのデビューを飾っている。
「灯を全て点けて、私に触れて」という内容が歌われているこの曲は、映画用のオリジナル曲でOdessaというバンドが演奏している。残念ながら公開時点ではサントラ等には収録されておらず、この曲をチェックできるのは劇場のみとなっている。
ラジオから流れていた曲にメッセージが
この他に『X-MEN: ダークフェニックス』に登場した挿入歌は、わずかではあるが、冒頭のシーンで車中のラジオから流れてきた楽曲だ。1975年を舞台にしたこのシーンでは、当時のヒットソングが聞こえてくるのだが、そこには意外な小ネタも仕込まれているのだ。
グレン・キャンベル「恋はフェニックス」(1967)
最初にラジオで流れている曲は、グレン・キャンベルの「恋はフェニックス」(1967)。原題の「By the Time I Get to Phoenix」は、「フェニックスに着くまでに」という意味で、「僕がフェニックスに着く頃には、彼女は目覚めているだろう」と歌われている。フェニックスはアリゾナ州南部に位置する街の名前で、今作の『ダークフェニックス』というタイトルにかけた選曲だ。
ウォーレン・ジヴォン「ロンドンのオオカミ男」(1978)
この選曲に反発したジーンが選んだ曲はウォーレン・ジヴォンの「ロンドンのオオカミ男」(1978)。原題は「Werewolves of London」だ。設定が1975年であるにもかかわらず、1978年に発表されたこの曲をわざわざ採用した意図は、一つしかないだろう……。ジーンが“オオカミ男”の曲を選べば、ウルヴァリンを想起せずにはいられない。
その後はザッピングの中で、ホワイト・プレインズの「恋に恋して (原題: My Baby Loves Lovin’)」(1970) や、クイーンの「キラー・クイーン (原題: Killer Queen)」(1974) といった1970年代当時のヒット曲が確認できる。
挿入歌以外にも注目ポイントが
巨匠ハンス・ジマーが参戦
『X-MEN: ダークフェニックス』の序盤以降は、挿入歌に代わって壮大なBGMが物語をリードする。前二作はジョン・オットマンが音楽を手がけていたが、今作ではハリウッド音楽界の巨匠ハンス・ジマーが担当している。
ハンス・ジマーは、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズや「ダークナイト」トリロジーをはじめとするクリストファー・ノーラン監督作品の作曲で広く知られている。弟子は『アイアンマン』(2008)、『パシフィック・リム』(2013) を手がけたラミン・ジャヴァディだ。
エミリー・サンデーとコラボレーション
更に、劇中には登場しないものの、『X-MEN: ダークフェニックス』とスコットランド出身の歌手、エミリー・サンデーのコラボレーションも話題となった。エミリー・サンデーは、ロンドンオリンピックの開会式と閉会式でパフォーマンスを行う程のスター歌手。サードアルバム『Real Life』に収録される「Extraordinary Being」のMVに、『X-MEN: ダークフェニックス』の劇中映像が挿入されている。
「Extraordinary Being」の歌詞は、一人一人が特別であり強さを秘めている、という内容だ。自分がその強さに気づき、それを信じることの必要性についても触れられている。『X-MEN: ダークフェニックス』のテーマと共鳴する内容だ。
『X-MEN: ダークフェニックス』で一つの区切りを迎えた映画「X-MEN」シリーズ。次回作『ニュー・ミュータンツ』(2020) から始まるであろう新シリーズでも、その音楽に注目だ。
映画『X-MEN: ダークフェニックス』は、2019年6月21日(金)より全国でロードショー。