実写版『カウボーイビバップ』 海外ファンが菅野よう子の再起用を熱望 | VG+ (バゴプラ)

実写版『カウボーイビバップ』 海外ファンが菅野よう子の再起用を熱望

「誰にも菅野よう子の代わりは務められない」

音楽は誰が!? 海外で議論に

Netflixオリジナルドラマとして制作される実写版『カウボーイビバップ』を巡って、海外ファンの間である議論が起きている。きっかけは、マーベルの『スクレイル・ガール』でアイズナー賞を受賞したことなどで知られる、コミックライターのエリカ・ヘンダーソンの発言だ。

2019年4月5日、Netflixは実写版『カウボーイビバップ』のメインキャストを発表。主人公のスパイクをジョン・チョー、ジェットをムスタファ・シャキール、フェイ・ヴァレンタインをダニエラ・ピネダ、ビシャスをアレックス・ハッセルが演じることがわかった(メインキャストの経歴とこれまでの吹き替え声優については、以下の記事をご覧いただきたい)。

「正しい答えは一つしかない」

この発表の後、エリカ・ヘンダーソンは以下のようにツイートした。

誰が音楽を手がけるか分かるまで、『カウボーイビバップ』(の実写化) には期待しないし、正しい答えは一つしかない。

『カウボーイビバップ』のファンであれば、この「正しい答え」が誰を指しているのか、すぐに分かるだろう。コミックカラリストでありイラストレーターのジョーダン・ギブソンは、「まさにそうつぶやこうとしてたところ」と返信。これにエリカ・ヘンダーソンは「一番大切な部分だね」と応答している。

海外ファンは菅野よう子起用を熱望

このエリカ・ヘンダーソンのツイートに、海外ファンからは続々と賛同の声が寄せられている。アニメ版『カウボーイビバップ』で音楽を手がけた菅野よう子をドラマ版にも起用するよう望む声が多数あがっているのだ。一般のファンから次々と集まっている“菅野よう子推し”のコメントから、その一部をご紹介しよう。

・菅野よう子に使用料を支払って原曲を使用するべき。音楽だけは台無しにしちゃいけない。
・誰にも菅野よう子の代わりは務められない。
・唯一の正しい答えは、菅野よう子だ。
・菅野よう子…唯一無二の女王。
・まじで、菅野よう子が関わらないくらいならアニメの曲を使い回したほうがマシだ。
・シートベルツ [菅野よう子率いるジャズバンド] 以外が音楽を手がけるなら、このシリーズに携わっている人たちはとんでもないレベルの失敗を経験するよ。

『カウボーイビバップ』と音楽

言葉の端々から海外ファンの熱量が伝わってくる…。とりわけ『カウボーイビバップ』という作品においては、音楽が重要な役割を果たす。同作では各話のタイトルとテーマが音楽と連動し、シリーズ全体の構成が菅野よう子が手がけた音楽によって導かれていた。SFアニメでおもちゃを売るという当時のスキームに逆らい、独特の世界観と上質な音楽を売りにした意欲作でもある。海外でも高い評価を受けており、今回もメインキャストそっちのけで議題にあがっているというわけだ。

代替案も…

だが、海外ファンも菅野よう子を推すだけではない。次のような“代替案”もあげられている。

・今の日本にも素晴らしいジャズバンドがいる。菅野の音楽は愛してる。けど、日本から新たな才能がチャンスを掴んだとしても怒りはしないよ。
・一番安全なのは、新しいバンドが原曲をリミックスすることじゃないかな。

日本のジャズバンドであることや、原曲のリミックスであることなど、“条件付き”ではあるものの、菅野よう子以外のアーティストに託すことも許容する構えを見せている。

SFアニメを通して日本のアーティストに高い評価

また、「誰にも菅野よう子の代わりは務められない」というコメントに対して、「ヌジャベスならあり得たかもしれない」と、2010年に交通事故で逝去したDJでトラックメイカーのNujabesの名前を挙げる海外ファンも。近年では、『メガロボクス』のmabanua、『DEILMAN crybaby』の牛尾憲輔など、日本出身のアーティストがSFアニメで手がけた音楽を通して海外で高く評価されている。今回は、その元祖ともいえる菅野よう子に、海外ファンからの変わらぬ愛が示される格好となった。

一方で、ドラマ版『カウボーイビバップ』の音楽に、フィリップ・グラスやダニー・エルフマンら、具体的なアメリカ人アーティストの名前を挙げるファンもいる。果たして、実写版『カウボーイビバップ』の音楽は誰が手がけることになるのだろうか…。Netflixの発表を待とう。

Source
Erica Handerson Twitter

VG+編集部

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