『シャザム!』で流れていた曲は…?
明るさが持ち味の映画『シャザム!』
日本で2019年4月19日(金)に公開され、世界各国で興行収入ランキング第一位を獲得した映画『シャザム!』。日本公開の1週間後に『アベンジャーズ/エンドゲーム』が公開されるも、持ち前の明るいキャラクターとストーリーで「楽しく笑いたい!」という映画ファンの受け皿となっている。
派手な演出と爽快なストーリーに合わせるように、『シャザム!』ではロックを中心とした音楽が挿入され、『シャザム!』という映画の空気感を作り出している。今回は、映画『シャザム!』で使用されたヒット曲を解説付きで紹介していこう。
以下の内容は、映画『シャザム!』の内容に関するネタバレを含みます。
クイーンのアノ名曲も
誰もが知るクイーンのクラシック「ドント・ストップ・ミー・ナウ」(1978) は、シャザムことビリー・バットソンと相棒のフレディが、シャザムのスーパーパワーを次々と試していくシーンで使用されている。『ボヘミアン・ラプソディ』でも使用されたこの曲は、隠喩として「僕は空を飛んでいく流れ星」「光の速さで駆け抜けて」といった歌詞が歌われているが、劇中ではまさにそうした能力を手に入れたビリーの心境をストレートに描いた曲として使用されている。
「ロッキー」からあの曲が
『シャザム!』で使用されたロックソングのクラシックは、クイーンだけではない。サバイバーの「アイ・オブ・ザ・タイガー」(1982) は言わずと知れた『ロッキー3』(1982) のテーマソング。フィラデルフィアを舞台にした同シリーズは、『シャザム!』の劇中でも言及されている。「アイ・オブ・ザ・タイガー」が流れるのは、シャザムが聴衆にパフォーマンスとしてスーパーパワーを披露する場面だ。なお、「アイ・オブ・ザ・タイガー」というタイトルは、原作でシャザムの相棒として登場する虎のトーキー・トーニーにも掛けているとされる。
エンドロールのあの曲は?
エンディングで流れてくるのは、ラモーンズの「大人になんかなるものか (1979, 原題: I Don’t Wanna Grow Up)」。タイトル通り「大人になんかなりたくない」と繰り返す同曲は、“中身は子供のままスーパーヒーローになる”という『シャザム!』のコンセプトにピッタリの一曲だ。トム・ウェイツの同名曲をカバーしたこの曲は、ラモーンズ最後のスタジオアルバム『アディオス・アミーゴス~さらば友よ~』に収録されていた。
最新ヒット曲も
ロック界のクラシックだけでなく、若い世代にとって嬉しい選曲も。エンディングでは、ナイル・ホーランの「スロー・ハンズ」が使用されている。2017年にリリースされ、46ヵ国でiTunes1位を獲得したヒットソングだ。同曲では、「君を残してここを去るなんて、ありえない」と歌われており、里親の家庭に溶け込んだビリーの心境が表現されている。
ただ明るいだけではなく、ストーリーには確かなメッセージが込められていた映画『シャザム!』。音楽の使われ方を見ても、作品の内容に合わせた選曲が行われていたことが分かる。歌詞の内容も噛み締めながら再度鑑賞してみると、新鮮な感覚で楽しめるだろう。
映画『シャザム!』は2019年4月19日(金)より全国でロードショー。