『キャプテン・マーベル』で流れた90年代ヒットソングまとめ | VG+ (バゴプラ)

『キャプテン・マーベル』で流れた90年代ヒットソングまとめ

via: Screenshot on ディズニー・スタジオ公式 Youtube

『キャプテン・マーベル』の90年代ソングをチェック!

新たなヒーロー像を提示した『キャプテン・マーベル』

2019年3月に公開された『キャプテン・マーベル』は、公開から2週連続で興行収入首位を獲得。全世界興収も7億を突破し、『アクアマン』以来となる10億ドル超えも目前だ。『キャプテン・マーベル』では、男性から女性へ上から目線で説教をする“マンスプレイニング”が一つのテーマに。現代的なヒーローの在り方を提示してみせた。

一方で、『キャプテン・マーベル』の舞台となったのは1995年だ。レンタルビデオ・DVDショップのブロックバスターや、懐かしのウィンドウズ95が登場。その他にもクスッと笑わせる“時代ネタ”が盛りだくさんの内容だ。そこで今回は、『キャプテン・マーベル』の劇中で流れた90年代ヒットソングに注目してみよう。

キャロルの旅路で流れた曲

ブロックバスター・ビデオの外にいる警備員の車から流れていた曲はソルト・ン・ペパー「Whatta Man feat. En Vogue」(1993)。「なんていい男だ!」と女性から見た「いい男」について歌われている。オリジナルは1968年にリリースされたデイブ・クロフォードの「What a Man」で、2016年には韓国のアイドルグループ・I.O.Iが「Whatta Man」のタイトルでカバーしている。

キャプテン・マーベルことキャロルが「パンチョのバー」を探すシーンでは、エラスティカの「Connection」(1994)が流れる。エラスティカは当時、ボーカルギターのジャスティーン・フリッシュマンを含めて、メンバーの4分の3が女性という構成。この曲は、『キャプテン・マーベル』のCMでも使用されている。

キャロルがバイクを盗むシーンで流れていたのは、スコットランドのロックバンド・ガービッジの「Only Happy When It Rains」(1995)。ガービッジは1995年にデビュー、1stアルバムの『Garbage』(1995)、2ndアルバム『Version 2.0』(1998)は、いずれも500万枚以上の売り上げを記録している。ガービッジの女性ボーカル、シャーリー・マンソンは、俳優としてもドラマ『ターミネーター サラ・コナー・クロニクルズ』(2008-2009)に出演、キャサリン・ウィーバー役を演じている。ドラマーのブッチ・ヴィグは、ニルヴァーナの名盤『ネヴァーマインド』(1991)のプロデュースを手掛けた人物でもある。

ニック・フューリーとキャプテン・マーベルが空軍基地に向かう車中で流れているのは、女性R&Bグループ・TLCの「Waterfalls」(1995)。HIVや薬物をテーマにし、ドラッグディールに手を染める息子を持つ母の心情を描き出したこの曲は、全米で7週連続1位に輝いている。

作品のテーマに沿った楽曲も

キャプテン・マーベルとスプリーム・インテリジェンスの対話シーンで流れているのは、ニルヴァーナの「Comes As You Are」(1992)。「自分らしくあれ、かつてそうだったように」「古い記憶のように」と、記憶とアイデンティティをテーマにした『キャプテン・マーベル』のストーリーに通じる内容が歌われている。

物語の後半、キャプテン・マーベルがラボで戦いを繰り広げるシーンでは、ノー・ダウトの「Just a Girl」(1995)が流れる。社会から投げかけられるステレオタイプな「お嬢さん」という視点への反抗を歌ったこの曲は、『キャプテン・マーベル』という作品のテーマにピッタリの選曲だと言える。

また、主演のブリー・ラーソンとニック・フューリー役のサミュエル・L・ジャクソンが同曲を熱唱する映像も公開されている。これには、ノー・ダウトのボーカルであるグウェン・ステファーニの感激のツイートを投稿した。

終盤の“会議”の場面では、R.E.M.の「Man On The Moon」(1992) が流れている。R.E.M.は“ロックの殿堂”にも入っている伝説的ロックバンド。「Man On The Moon」は1984年に急死したパフォーマーのアンディ・カウフマンを題材とした曲だ。

エンディングでかかるのは、米西海岸発のロックバンド、ホールの「Celebrity Skin」(1998)。ホールのボーカル、コートニー・ラブの夫は、1994年に逝去したニルヴァーナのカート・コバーンだ。劇中では95年またはそれ以前の曲がかかっていたが、エンディングには1998年のこの曲が採用された。「あのドレスを着るには早すぎて、ハリウッドのどこかでしおれてしぼんでた」「ここに来れてよかった」「私は安売りしない」というリリックは、ようやく実写映画化されたキャプテン・マーベルの心情を描いているようにも聞こえる。

以上が、『キャプテン・マーベル』の作中で流れた主な90年代ソングである。女性ボーカルのバンド・グループがメインに選曲されており、90年代に活躍していた女性たちに再びスポットライトを当てることにもなった。どの曲も当時の空気感を反映しながら、『キャプテン・マーベル』のストーリーと結び付く選曲となっている。すでに同作をご覧になった方も、未見の方も、どのタイミングでどの楽曲が使われているかに注目して鑑賞すると、発見があるかもしれない。

¥2,000 (2024/04/16 08:14:04時点 Amazon調べ-詳細)

VG+編集部

映画から漫画、ゲームに至るまで、最新SF情報と特集をお届け。 お問い合わせ

関連記事

  1. 【全曲解説】映画『ブライトバーン』で流れた音楽まとめ エンディング曲は?【ネタバレ】

  2. 【音楽解説】『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』で流れた曲まとめ【テーマ曲・主題歌・挿入歌・エンディング・サントラ】

  3. 『TENET テネット』サントラ全曲と“逆再生バージョン”が公開中 音楽にも注目

  4. ドラマ『ザ・ループ TALES FROM THE LOOP』サントラが聴ける! 全1時間の“リラックス用BGM”公開中。音楽を手がけたのはフィリップ・グラス&ポール・レナード=モーガン