『ソー:ラブ&サンダー』特報解説&考察! ヤギ、ゼウス、ジェーン、音楽の意味… 7月8日劇場公開 | VG+ (バゴプラ)

『ソー:ラブ&サンダー』特報解説&考察! ヤギ、ゼウス、ジェーン、音楽の意味… 7月8日劇場公開

© 2022 Marvel

『ソー:ラブ&サンダー』初映像公開!

「マイティ・ソー」シリーズの第4作目となる映画『ソー:ラブ&サンダー』より、初映像となる「特報」が公開された。また、劇場公開日が日米同時となる2022年7月8日(金)と発表されている。これは5月4日(水・祝)公開の映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の約2ヶ月後、6月8日(水) のドラマ『ミズ・マーベル』配信開始の1ヶ月後にあたる。マーベルファンにとっては忙しい夏がやってくることになりそうだ。

また、これまで日本では「ソー」ではなく「マイティ・ソー」というシリーズ名になっていたが、本作から原題に沿う形でタイトルは「ソー」に変更になっている。MCUとしては初となるシリーズ第4作目となる『ソー:ラブ&サンダー』初映像の各シーンをじっくり見てみよう。

映画『ソー:ラブ&サンダー』特報は、森の中でダッシュする少年が青年になり、大人のソーの姿になるシーンからスタートする。青年期のソーは原作コミックに近い姿になっており、映画第3作目『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017) で見せた原作オマージュのヘルメットよりもハッキリと、原作コミックでソーが被るヘルメットの“羽”が見える。それ以外にもパンツやブーツ、ベルトなども原作コミックをイメージした配色になっている。

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次に炎の中を歩くソーは、「もう戦いはやめた」と言っているが、英語では「この手はかつて戦いのために使われた(These hands were once used for battle…)」と言っている。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018) で手に入れたストームブレイカーを墓標のように地面に突き立てたソーは、「この手は平和のためにある」と話す。

ソーは映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) の時の太った姿ではなく、また身体を絞った姿を見せている。ソーはストームブレイカーを崖に立つ木の下に埋めたようだ。なお、ストームブレイカーはグルートの腕から作られている。「答えがほしい」「自分が何者なのか」と、『エンドゲーム』で王族としての地位を放棄したソーが、自分探しの旅に出ることを示唆して、マーベルのオープニングロゴが流れる。

ここで流れている音楽は、ガンズ・アンド・ローゼズの「Sweet Child O’ Mine」(1987)。「彼女が浮かべる笑顔は子どもの頃の記憶を思い出させる」「すべてが輝く青い空のように新鮮だった頃を」と歌われており、心機一転、フレッシュな状態にあるソーの心情を示している。

次に映るソーの姿は、『エンドゲーム』の時から身体をシェイプしている時の姿のようだ。巨大な鎖を使って、バトルロープトレーニング(ロープを上下に波打たせるトレーニング)に取り組んでいる。その隣には巨大な骸骨が倒れている。幽閉されていたのだろうか、骸骨の身体には鎖が巻かれており、人里離れた場所であることが示唆されている。なお、ソーのキャップには「Strongest Avengers(最強のアベンジャーズ)」と書かれている。

今までの仰々しいコスチュームから打って変わってアメリカンな服装に身を包むソーは、「我が道を進み」「今を生きたい」と話す。すべてを失ったソーだが、だからこそ立場に囚われることなく、自由に生きることができるはずだ。

そして「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズからピーター・クイルらの姿も。マンティス、ネビュラ、ロケット、グルート、そして、ラヴェジャーズのクラグリン・オブフォンテリと思われる人物の姿も見られる。ジェームズ・ガン監督の弟であるショーン・ガンが演じるクラグリンは、ヨンドゥからヤカの矢を引き継いでいる。

実はMCUの各キャラクターの活躍を振り返るDisney+のミニシリーズ『マーベル・スタジオ 知られざる秘密』では、第12話「ラヴェジャーズ」でクラグリンがヤカの矢を引き継ぐシーンがピックアップされている。これはMCUにとって重要なシーンであることを示すものであり、『ソー:ラブ&サンダー』からクラグリンが再登場するのであれば、納得の演出である。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーといる時のソーは『エンドゲーム』の時と同じコスチュームでストームブレイカーを持っているため、時系列としては物語の序盤にあたるシーンだろう。『エンドゲーム』でガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの船に乗ったソーだが、「ヒーローは卒業だ(my superhero-ing days are over.)」と話し、私服姿で船を見送っている。

そのソーの隣にいるのは、前作『マイティ・ソー バトルロイヤル』に続いて『ソー:ラブ&サンダー』を指揮するタイカ・ワイティティ監督演じるコーグ。『バトルロイヤル』では奴隷だったコーグはソーに解放され、『エンドゲーム』では地球に再建されたニュー・アスガルドに暮らしていた。ソーのゲーム仲間でもあったコーグだが、『ソー:ラブ&サンダー』ではソーと行動を共にするようだ。

次のシーンでは、ソーが乗る船を引っ張るヤギの姿が見える。このヤギは原作コミックで登場するタングリスニとタングニョーストだろう。北欧神話にもトールの戦車をひく二頭のヤギが登場する。また、ソーが青い髪の人物と口づけを交わすシーンも。

次にソーはストームブレイカーからビフレスト(他の世界に行ける橋。ヘイムダルが管理していた)を思わせる光を放っている。再び様々な場所に足を運ぶことができるようになったのだろうか。

そして、雷の形の物体を掴み、民衆の前に立つ人物の姿が。これはギリシャ神話の最高神であるゼウスだろうか。本作ではラッセル・クロウがゼウス役を演じると報道されている。なお、ソーの父オーディンは北欧神話の最高神である。

ソーとコーグの前には白くて巨大な生物が倒れているが、これは原作コミックに登場するファリガーという生き物で、ゴア・ザ・ゴッド・ブッチャーの餌食になったと考えられる。ゴア・ザ・ブッチャーは本作のヴィランとされており、「ダークナイト」シリーズのバットマン役で知られるクリスチャン・ベールが演じることになっている。

様々な船が寄港し発展した姿のニュー・アスガルド、机上に各国の旗が立てられた会議でネクタイを締め退屈そうな表情を浮かべるヴァルキリーも映し出されている。ヴァルキリーは『エンドゲーム』でソーに代わってニュー・アスガルドのリーダーの座に就いている。

オリンピアと思われる街も登場。中央には世界の七不思議の一つである“オリンピアのゼウス像”と思われる巨大な像が建っている。なお、ドラマ『ムーンナイト』(2022) では世界の七不思議の一つであるギザの大ピラミッドが登場したばかりである。なお、この場面ではソーとコーグ、そして赤いマントを付けたもう一人の人物がこの場所を訪れていることが分かる。

この映像の背景では「もし迷ったら、愛する人の目をみつめろ」とクイルが話している。その視線の先にはマンティス、ネビュラ、ドラックス、グルート、ロケットの姿が。「愛する人の目」の部分は、英語では「the eyes of the people that you love.」となっており、特定の人物ではなく「自分が愛する人々の目を見ろ」と言っていることが分かる。

マンティスだけどこを見ているのか分からないのも相変わらずだが、そのクイルの視線に入り込むソーに「俺じゃない」とツッコミを入れる姿も懐かしい。タイカ・ワイティティ監督らしいユーモアに溢れる作品になりそうだ。なお、このシーンでソーの目が両眼ともに青色になっていることがよく分かる。『インフィニティ・ウォー』でロケットからオレンジ色の義眼をもらったソーだったが、新たな義眼を手に入れたのだろうか。

そして、最も重要なのが特報のラストシーンだ。飛んできたムジョルニア(ソーのハンマー)を掴む人物が。それは、ソーのコスチュームを着たナタリー・ポートマン演じるジェーン・フォスターだった。今回の特報でソーが共にオリンピアを訪れていたマントの人物は、ジェーンなのだろうか。

ジェーン・フォスターはシリーズ第1作目の『マイティ・ソー』(2011) からソーのパートナーとして登場していた天文物理学者で第2作目の『マイティ・ソー/ダークワールド』(2013) ではエーテルことリアリティ・ストーンに寄生された。『エンドゲーム』ではタイムスリップしたロケットがジェーンに寄生していたリアリティ・ストーンを回収した。

ドラマ『ワンダヴィジョン』(2021) では、ジェーンの手伝いをしていたダーシー・ルイスが天文物理学者として登場。これまで天文物理学者だったのはジェーンの方であり、初登場時には政治科学専攻の学生だったダーシーがジェーンの専門分野で学者として登場するという意外な展開を見せていた。

リアリティ・ストーンが体内に寄生したことと、今回ジェーンが“ソー”になることに関わりはあるのだろうか。それとも、マルチバース展開で違う世界のジェーンが現れたのだろうか。注目は、ジェーンが手にするムジョルニアにヒビが入っていることだ。

ソーが愛用してきたムジョルニアは『マイティ・ソー:バトルロイヤル』でオーディンの最初の子どもでソーの姉にあたる死の女神ヘラに破壊されている。ジェーンが手にしているムジョルニアは、この時に粉砕されたムジョルニアだと考えられるため、少なくともムジョルニアは他のユニバースのものではなさそうだ。

『エンドゲーム』ではソーが2013年のムジョルニアを現代に持ち帰り、最終決戦ではキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースが使いこなす姿を見せたが、最後にはスティーブが元の時代に持ち帰っている。これまでMCUでムジョルニアを持ち上げることができたのはソーとオーディン、ヘラ、ヴィジョン、スティーヴだけであり、ジェーンが6人目になる。

なお、ジェーン・フォスターがマイティ・ソーになる展開は原作コミックで既に描かれている。元々コミックではナースという設定だったジェーンは、近年になってアベンジャーズのドクターになると、ソーが力を失った際にムジョルニアが次の資格ある持ち主としてジェーンを見出した(ムジョルニアを失ったソーは、MCUでも描かれた通りストームブレイカーを手に入れている)。ジェーンはガンを患いながらもマイティ・ソーとしての戦いを続けていく。

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ドラマ『ロキ』では、神聖時間軸から外れた“変異体”の存在が明かされた。『ロキ』にはカエルになったソーの変異体も登場している。『ソー:ラブ&サンダー』では、『ロキ』の設定を生かすのかどうかにも注目したい。また、ヴァルキリーの活躍にも期待したい。新たにマイティ・ソーとなるジェーンには何があったのかソーは自分探しの旅の中でどんな出会いを果たすのか。そして、『ラブ&サンダー』の意味とは。

疑問も期待も尽きない『ソー:ラブ&サンダー』。まずは『ムーンナイト』『ドクター・ストレンジ:マルチバース・オブ・マッドネス』『ミズ・マーベル』を十分に楽しんで、公開を待とう。

映画『ソー:ラブ&サンダー』は2022年7月8日(金) 劇場公開。

『ソー:ラブ&サンダー』公式サイト

主演を務めるクリス・ヘムズワースのコメントはこちらから。

ロキ役トム・ヒドルストンが語った出演の可能性についてはこちらから。

『ドクター・ストレンジ:マルチバース・オブ・マッドネス』新映像の解説&考察はこちらから。

『ミズ・マーベル』予告の解説&考察はこちらから。

新たにスタートした「ワニロキ」のコミックシリーズについてはこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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