『E.T.』の出演キャスト・吹き替え声優まとめ 子役のその後・現在は? E.T.を演じたのは? | VG+ (バゴプラ)

『E.T.』の出演キャスト・吹き替え声優まとめ 子役のその後・現在は? E.T.を演じたのは?

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『E.T.』のキャスト・声優に注目

1982年に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督の代表作の一つ『E.T.』。アカデミー賞4冠を達成した名作で、当時、映画史に残る大ヒットを記録した作品としても知られる。今回注目したいのは『E.T.』に出演したキャストたちだ。子役が中心となって製作された本作だが、その後・現在はどうなっているのだろうか。今回は、VHS・Blu-ray版の日本語吹き替え声優と共に出演キャストをご紹介していく。

『E.T.』に出演したキャスト・吹き替え声優

エリオット役 ヘンリー・トーマス/浪川大輔

主人公エリオットを演じたのはヘンリー・トーマス。公開当時は10歳だった。『E.T.』での演技は高く評価され、英国アカデミー賞最優秀新人賞にノミネートされている。『E.T.』に出演した1984年にはジェリー・シャッツバーグ監督の『ウィンター・ローズ』にも出演。『E.T.』では、父の不在という苦難を抱えるエリオットを演じたが、『ウィンター・ローズ』では母を失った少年役を演じた。

その後も『恋の掟』(1989)や『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』(1994)などの恋愛映画でも活躍を見せる。マクマーティン保育園裁判をドラマ映画化したエドワード・ズウィック監督の『誘導尋問』(1994)での好演は高く評価され、ゴールデングローブ賞テレビ映画部門最優秀助演男優賞にノミネートされた。また、マーティン・スコセッシ監督の『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002)でジョニー・シロッコ役を演じるなど、名監督の作品への出演が続く。

『E.T.』では父不在の少年を演じたヘンリー・トーマスだったが、近年は主人公の父親役を演じることが多くなっている。スティーヴン・キング原作、マイク・フラナガン監督の映画『ジェラルドのゲーム』(2017)では主人公ジェシーの父トムを演じた。そして、同じくスティーヴン・キング原作、マイク・フラナガン監督作品として公開された『ドクター・スリープ』(2019)では、前作『シャイニング』(1980)でジャック・ニコルソンが演じた名キャラクター、ジャック・トランスを演じた。

『E.T.』でエリオットの日本語吹き替えを担当したのは、浪川大輔。当初は吹き替え版の制作を拒んでいたスティーヴン・スピルバーグ監督から指名を受けての主演デビューとなった。浪川大輔は、その後も『ネバーエディング・ストーリー』(1984)などで子役の吹き替えを担当してキャリアを積み重ねた。

近年は、アニメでは「ルパン三世」シリーズの石川五ェ門役、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(2018) のギルベルト・ブーゲンビリア役、『BNA』(2020)のピンガ役などを演じ、吹き替えではイライジャ・ウッドやヘイデン・クリステンセンらの声を担当している。

E.T.役(声) パット・ウェルシュ/高橋和枝

『E.T.』のE.T.は、オペレーターたちの手によって操作されいる。そして、その声は、英語版ではパット・ウェルシュが担当した。彼女は、当時67歳。ラジオドラマなどで演技の仕事をしていたが、それまで俳優として目立った仕事はなかった。だが、『E.T.』に出演すると、スピルバーグ監督の盟友でありライバルのジョージ・ルーカスもパット・ウェルシュを起用。『E.T.』の翌年公開された『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983)で賞金稼ぎのブーシの声を演じた。なお、その特徴的な声は、ヘビースモーカーだったパット・ウェルシュの地声である。パット・ウェルシュは1995年に79歳でこの世を去っている。

なお、パット・ウェルシュがE.T.のけに選ばれた経緯については、以下の記事に詳しい。

日本語版のE.T.の声を担当したのは高橋和枝。アニメ『サザエさん』(1969-)で大山のぶ代を引き継いだ二代目カツオ役として知られる。『快獣ブースカ』(1963)では主演と主題歌を担当した。1999年に70歳で逝去。2011年には声優アワードに、声優という職業をメディアを通じて広めた女性声優を表彰する“高橋和枝賞”が設立された。

ガーティ役 ドリュー・バリモア/藤枝成子

『E.T.』で名演技が高く評価された俳優の一人が、妹のガーティ役を演じた当時7歳のドリュー・バリモアだ。一方で、あまりに有名になったドリュー・バリモアは、このあと学校でいじめ被害に遭い、荒んだ幼少期を過ごすことになる。12歳までに飲酒・喫煙・薬物に手を出し、リハビリ生活に。父からは虐待を受け、元役者だった母からは仕事を押し付けられ、14歳の時には自殺未遂も経験する。

15歳で両親から離れ、俳優として再スタートを切ると、『ボディヒート』(1992)、『バッド・ガールズ』(1994)、『マッド・ラブ』(1995)といった作品で立て続けに主演。『25年目のキス』(1999)で初めての製作総指揮を兼任すると、『チャーリーズ・エンジェル』(2000)でも主演兼プロデューサーを務め、その才覚を遺憾なく発揮している。2009年には『そんな彼なら捨てちゃえば?』でも製作総指揮を務めた傍ら、『グレイ・ガーデンズ 追憶の館』ではゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞。改めて俳優としての名誉も手にしている。

2017年にはNetflixの『サンタクラリータ・ダイエット』に主演。2020年にはジェイミー・バビット監督の『The Stand-In』でも主演を務めるが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でトライベッカ映画祭での上映がキャンセルに。それでも、2020年9月からは冠番組のトークショー『The Drew Barrymore Show』がCBSで放送開始。パリス・ヒルトンや、『チャーリーズ・エンジェル』で共演したキャメロン・ディアス&ルーシー・リュー、元夫のトム・グリーンらとトークを繰り広げ、元気な姿を見せている。スポットCMでは、幼少期の自身と共演する粋な演出も話題になった。

『E.T.』でガーティの声を演じたのは藤枝成子。『イウォーク・アドベンチャー』(1984)のテレビ版では、シンデルの声を、『ジュマンジュ』(1995)のVHS・DVD版ではジュディの声を担当。2000年の後半で声優業の一線から退いている。

メアリー役 ディー・ウォレス/駒塚由衣

エリオットの母、メアリーを演じたのはディー・ウォレス。公開当時は33歳だった。翌1983年にはスティーヴン・キング原作の映画『クジョー』で、1986年にはSFコメディ映画『クリッター』などで主演を務めるなど、主に若い母親役を演じて活躍した。70歳を超えても現役の俳優として活躍しており、2019年にはドキュメンタリー映画も含むと計5作品に出演。『クリッター』のリブート版にあたる『Critters Attack!』にも33年ぶりに出演し、話題となった。

メアリーの声を担当したのは駒塚由衣。シガニー・ウィーバーやメリル・ストリープを担当してきたことで知られる。俳優としても数多くのドラマや舞台に出演し、吹き替え声優としても活躍している。阿部潤の漫画を実写ドラマ化した『パパがも一度恋をした』(2020)には片瀬文子役で出演している。

なお、『ターミネーター2』(1991)の劇場公開版では、リンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーの声を担当したが、『ターミネーター2』のフジテレビ版では『E.T.』でエリオット役を演じた奥川大輔が息子のジョン・コナーの声を担当している。

マイケル役 ロバート・マクノートン/鳥海勝美

エリオットの兄、マイケルを演じたのはロバート・マクノートン。『E.T.』での好演が認められ、ヤング・アーティスト賞の映画部門助演男優賞を受賞、翌1983年公開の『I Am the Cheese』では主演を務めた。その後はテレビドラマを中心に活躍を見せるが、2002年に引退。その後は郵便配達に転職したが、2015年には『ある殺し屋 KILLER FRANK』『マミーVSフランケンシュタイン』に出演した。

ロバート・マクノートンが演じたマイケルの日本語吹き替えを担当したのは鳥海勝美。1983年には『銀河漂流バイファム』でスコット・ヘイワード役、『みゆき』で若松真人役と、立て続けにメインキャラクターの声を担当。『ロミオ+ジュリエット』(1996)では、ロミオの声を、テレビ朝日版の吹き替えを『E.T.』でエリオットを演じた波川大輔が演じ、フジテレビ版を鳥海勝美が演じている。『E.T.』で兄弟役を演じた二人の意外な共通点である。

タイラー役 C・トーマス・ハウエル/菊池英博

マイケルの仲間の三人組の内、注目の俳優は当時15歳でタイラーを演じたC・トーマス・ハウエル。『E.T.』に出演した後、翌1983年の『アウトサイダー』や、1986年の『ミスター・ソウルマン』などで主演を務めた。

その後も数多くの映画に出演し、2005年に『H.G.ウェルズ 宇宙戦争 -ウォー・オブ・ザ・ワールド-』で主演を務めると、若年期の『E.T.』出演も影響したのか、2008年には自ら『新・宇宙戦争』『地球が静止した日』(大作映画ではなく、模倣作品) で監督・主演。映画『アメイジング・スパイダーマン』(2012)やドラマ『ウォーキング・デッド』(2010-)にも出演するなど、SFと縁の深い俳優の一人だ。

『E.T.』の出演キャスト・日本語吹き替え声優一覧
エリオット役 ヘンリー・トーマス/浪川大輔
E.T.役(声) パット・ウェルシュ/高橋和枝
ガーティ役 ドリュー・バリモア/藤枝成子
マイケル役 ロバート・マクノートン/鳥海勝美
メアリー役 ディー・ウォレス/駒塚由衣
タイラー役 C・トーマス・ハウエル/菊池英博
グレッグ役 K・C・マーテル/杉元直樹
スティーブ役 ショーン・フライ/岩田光央
鍵の男役 ピーター・コヨーテ/安田隆
プリティ・ガール役 エリカ・エレニアック/村田彩

映画『E.T.』は4K ULTRA HD + Blu-rayセットが発売中。

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