『ブルービートル』韓国で劇場公開中止 配信に切り替え | VG+ (バゴプラ)

『ブルービートル』韓国で劇場公開中止 配信に切り替え

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日本では配信されるのだろうか

2023年8月18日にアメリカで公開されたDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)第17作目にあたる映画『ブルービートル(原題:Blue Beetle)』。もともと配信作品として制作がはじまり、劇場公開作品に切り替えられた『ブルービートル』だったが、韓国の聯合ニュースが韓国での『ブルービートル』の劇場公開を中止し、配信に切り替えることを報じた。

『ブルービートル』はハイメ・レイエスというラテン系の少年を主人公に、ラテン系の人々をターゲット層にしていると言われていたが、劇場公開映画の興行成績としては約2千500万ドルと制作陣の予想を下回る結果となった。この興行成績は興行的に失敗したと言われることの多い『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』(2020)や『シャザム!〜神々の怒り〜』(2023)を下回るものだと言われている。韓国の映画関係者によれば、劇場公開した場合、マーケティングなどの費用がかかる上、現時点で最近のDC映画の成績を見ると、『ブルービートル』の興行は不透明であることも配信に切り替えた要因とされる。配信に回れば、大きな収益はなくても安定的な収益を得られると判断したのだろう。

この結果からワーナー・ブラザーズ・コリアはマーケティング・コストを節約するため韓国での劇場公開を中止し、ストリーミングやVOD市場での配信への決定を下したとされる。現在、ワーナー・ブラザーズ・ジャパンでは『ブルービートル』に関しては劇場公開も、配信に関しても情報は一切公開されていない。

日本ではDCEU最終作である2024年1月公開の映画『アクアマン/失われた王国』の公開が決まっている。このまま『ブルービートル』が公開されないということがあるとすれば、日本の映画ファンはDCEUを追う際に作品を一つ飛ばして観ることになる。『アクアマン/失われた王国』はバットマンの出演シーンなどで再撮影が繰り返されたと報じられているが、そこにブルービートルが登場するなどして日本の映画ファンが置いて行かれることは避けたいところだ。

ジェームズ・ガン共同CEOはスレッズにてDCEUからDCU(DCユニバース)に移り行く中、DC10年計画の第1章「神々と怪物」の中で公開が予定されているアニメシリーズ『クリーチャー・コマンドーズ(原題:Creature Commandos)まではDCUのCanonに含まれないといった旨の発言をしている。今後のDCUはどうなっていくのか。注目していきたい。

『ブルービートル』は現在日本公開未定。

Source
聯合ニュース

『ブルービートル』予告編第1弾の解説&考察はこちらから。

『ブルービートル』予告編第2弾の解説&考察はこちらから。

同じラテン系ヒーローとして繋がる『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』との関係性に関する記事はこちらから。

『ザ・フラッシュ』公開までの経緯のまとめはこちらから。

DCU10年計画『神々と怪物』の全作品の紹介はこちらから。

ヘンリー・カヴィルのスーパーマン降板に関する経緯はこちらから。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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