『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』あの謎が明らかに
映画『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』が2022年11月11日(金)より劇場で公開。前作『ブラックパンサー』(2018) に続くシリーズ第二作目で、これまでブラックパンサーことティ・チャラを演じてきたチャドウィック・ボーズマンの急死を受けて、ティ・チャラが死んだ後のワカンダ王国の姿が描かれる。
『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』のラストでは、ワカンダのその後について曖昧な描写もあった。その背景について、エムバク役を演じたウィンストン・デュークが語った。なお、以下の内容は、映画『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』の結末に関する重要なネタバレを含むので、必ず劇場で本編を鑑賞してから読んでいただきたい。
以下の内容は、映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』の内容と結末に関するネタバレを含みます。
誰が次の王座に?
『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』のラストで曖昧になっていたのは、誰が次の王になったかということだ。ティ・チャラなき後のワカンダは、ラモンダ女王が治めており、ワカンダのヴィブラニウムを狙う欧米諸国に対して毅然とした態度で対応する優れたリーダーシップを見せていた。
しかし、『ワカンダ・フォーエバー』ではネイモア率いるタロカンの襲撃を受けて、ワカンダはラモンダ女王まで失ってしまう。再襲撃の不安を抱えながらも行き場を無くした長老たちは一時エムバクを頼り、ジャバリ族の縄張りに集落を移動させた。
王家では王位継承一番手となったシュリだが、エムバクが長老たちを束ねている間にまずは人工のハートのハーブを完成させる。そして、ブラックパンサーの力を得たシュリは、王位の座は曖昧にしたままタロカンへの攻撃を指揮。ラモンダが罷免したオコエをミッドナイト・エンジェルとして復帰させると、ドーラ・ミラージュやナキア、エムバク、リリ・ウィリアムズらを率いてタロカンとの戦争を戦った。
シュリは、ネイモアから降伏を引き出す際にはワカンダが欧米諸国からタロカンを守るという条件を提示しており、政治家としての姿も見せている。一方で、終戦後には王座をかけた決闘の場にシュリは現れず。代わりにエムバクが現れると王位への挑戦を宣言するが、これによってエムバクが王になったのかどうかは示されないままだった。
エムバク役俳優が回答
『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』のラストに残された謎の一つとなった「ワカンダの王位」について、エムバクを演じたウィンストン・デュークが口を開き始めている。米Esquireのインタビューでは、ウィンストン・デュークは「映画の最後に〇〇〇〇がワカンダの王であることが明かされるのはクールですよね。大きなことです。どうであれ、楽しくなりますよ」と発言していた。
「〇〇〇〇」の部分はピー音で消されており、「エムバク」と言っていることは明らかだったが、この度、米マーベル・スタジオのInstagramで行われたQ&A企画でエムバクが王位についたのかどうかについて、はっきり発言している。
今、彼には大きな責任があります。ジャバリ族とそれ以外のワカンダ社会を再統合する責任です。数百年もワカンダ社会に合流していなかったことを考えれば、とても大きな仕事です。彼は二つのカルチャーを繋ぐリーダーです。
(中略)映画の最後に彼は王になります。彼は挑戦の日に“戦士の滝”に現れ、「シュリは今日はこれない」と告げ、王の座に挑戦すると宣言します。そして誰も名乗りをあげなかった。これで彼は王になりました。
『ブラックパンサー』でエムバクがティ・チャラに挑戦して敗れた戦士の滝での決闘。王座をかけた戦いに王家の人間であるシュリは現れず、エムバク以外に誰も名乗りをあげなかったことでエムバクは晴れて王の座についたようだ。
エムバクのリーダーシップに期待
注目したいのは、ウィンストン・デュークがエムバクの仕事をジャバリ族とワカンダのマジョリティの再統合だと述べている点だ。ジャバリ族は山奥で暮らしてきた少数部族であり、ヴィブラニウムとテクノロジーの恩恵を受けてきたワカンダの中心的な社会とは切り離されてきた。故にキルモンガーの支配から逃れることができたわけだが、今度はワカンダ国内の分断を終わらせるという大きな仕事をエムバクは背負っている。
ウィンストン・デュークは、エムバクが本作で「ワカンダのことを最優先に考えろ、人々のことを最優先に考えろ、戦争は避けるべきだ」と言っていることを強調している。エムバクの本質は平和主義者であり、人々を結束させる力には長けているのかもしれない。そしてそれは、エムバクが「兄弟」と呼ぶティ・チャラから受け継いだ部分もあるのだろう。
長く続いた王家による統治から脱却したワカンダ。エムバクが治めるこの国は今後のMCUでどんな姿を見せてくれるのだろうか。
映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は2022年11月11日(金)より劇場公開。
シュリがブラックパンサーになるコミック『ブラックパンサー:黒豹を継ぐ者』は中沢俊介による翻訳が発売中。
Source
Marvel Instagram / Esquire YouTube
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のサントラは配信中&CDも発売中。
アナログレコード版は2023年2月3日(金)発売予定で予約受付中。
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