『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』ジェニファー役エリザベス・シューが『ザ・ボーイズ』でヴォート副社長を演じるまでの道のりVG+ (バゴプラ) | VG+ (バゴプラ)

『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』ジェニファー役エリザベス・シューが『ザ・ボーイズ』でヴォート副社長を演じるまでの道のり

©️Amazon Studios / ©️1989 Universal City Studio, Inc. All Rights Reserved.

『BTTF2』でジェニファーを演じたエリザベス・シュー

1989年に公開された映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』。続編を製作する予定のなかった『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)の大ヒットを受けて製作された作品で、キャストの変更も行われている。中でも大きな変更はマーティの恋人であるジェニファーの俳優変更だ。

第1作目でジェニファーを演じたクローディア・ウェルズは母親が癌を患ったため俳優業を休止、代わって『ベスト・キッド』(1984)でアリ・ミルズ役を演じたエリザベス・シューがジェニファー役に起用されている。なお、『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』の冒頭シーンは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』第1作目のエンディングシーンを引き継いでいるが、ジェニファー役の俳優が交代しているため、『PART2』の映像は撮影し直したものになっている。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズに途中出場することになったエリザベス・シューは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』(1990)でもジェニファー役で出演している。すっかりジェニファー役を引き継ぎ、キャリアを重ねていったエリザベス・シューだが、最近のSFファンには見覚えのある顔になっているはずだ。

『ザ・ボーイズ』でマデリン・スティルウェルを演じるまでの道のり

エリザベス・シューは、Amazonナンバーワンドラマの座についたAmazonオリジナルドラマ『ザ・ボーイズ』のシーズン1でヴォート・インターナショナルの副社長マデリン・スティルウェルを演じている。『ザ・ボーイズ』は腐敗したスーパーヒーローチーム“ザ・セブン”にスーパーパワーを持たない一般人たちが立ち向かう物語で、マデリン・スティルウェルはシーズン1の“悪役のボス”にあたる重要な役柄。エリザベス・シューは、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのジェニファーとは全く異なるキャラクターを演じた。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』で広く世間に知られるようになったエリザベス・シューだが、『PART3』に続いて出演した『あなたに恋のリフレイン』(1990)や『ソープディッシュ』(1990)など、その後は「恋に落ちる女の子」という役柄が多くなる。

エリザベス・シューのキャリアを大きく変えたのは1995年の『リービング・ラスベガス』への出演だった。セックスワーカーを演じた当時32歳のエリザベス・シューは、この作品でアカデミー主演女優賞にノミネートされ、全米映画批評家協会賞主演女優賞とインディペンデント・スピリット賞主演女優賞を受賞した。

「身近な女の子」を塗り替えた作品

キャリアを塗り替えた『リービング・ラスベガス』への出演について、エリザベス・シューは1996年に出演したトーク番組『レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン』(1993-2015)で以下のように語っている。

非常に複雑で、ダークな一面を持つこのキャラクターを演じられたのは本当に幸運なことでした。私には「身近な女の子」というイメージがつきまとっていたので。

俳優としてのイメージを塗り替えたエリザベス・シューは、2000年にハーバード大学に復学する。1985年に俳優業に専念するために休学していたのだ。エリザベス・シューはハーバード大学で政治科学の学位を取得、ドラマ『CSI:科学捜査班』(2000-2015)にはシーズン12から捜査官のフィン役でレギュラーメンバーとして出演した。

イメージを覆すこと

そして2019年に配信を開始した『ザ・ボーイズ』では見事に悪役のマデリン・スティルウェルを演じた。『ザ・ボーイズ』はAmazonプライムビデオ史上ナンバーワンの視聴数を獲得。2020年にはApple TV+オリジナルドラマ『グレイハウンド (邦題未定, 原題: Greyhound)』に出演する。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズでは、女性が固定的な役割を背負わされる描写が目立った。エリザベス・シューはそれ以前に出演した『リンク』(1986)や『カクテル』(1988)からのイメージもあったが、そのイメージを覆すにはそれなりの時間を要したのだ。

なお、『スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム』で新たなMJ像を提示したゼンデイヤは、ステレオタイプな役柄を引き受けないようにしながらキャリアを積んでいるという。一人一人の俳優たちの努力の結果、ハリウッドは少しずつ多様性を獲得している。

VG+編集部

映画から漫画、ゲームに至るまで、最新SF情報と特集をお届け。
お問い合わせ

関連記事

  1. 『シャイニング』が完結する……! 映画『ドクター・スリープ』日本公開で特別映像公開

  2. 【ネタバレ解説】映画『スノーピアサー』が描いた階級社会への抗い方 『パラサイト 半地下の家族』にも通じる巧みな演出【ポン・ジュノ監督、クリス・エヴァンス主演】

  3. 『シャザム!』が描いた“里親制度”ってなに? 世間のステレオタイプに一石

  4. 【ソー編】『アベンジャーズ/エンドゲーム』は“ビッグ3”をどう描いたか Part.2【ネタバレ】