『シークレット・インベージョン』配信中
MCUドラマ『シークレット・インベージョン』は2023年6月から配信をスタート。フェーズ5では初めてのドラマ作品であり、MCUとしては初めてニック・フューリーを主人公に据えた作品でもある。
ドラマ『シークレット・インベージョン』では、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) 以降地球から姿を消したニック・フューリーが、スクラル人の地球侵略に立ち向かう姿が描かれる。フューリーと共にスクラルの企みを阻止しようと奮闘するのが、映画『キャプテン・マーベル』(2019) や『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019) でお馴染みのタロスだ。
そして、『シークレット・インベージョン』では、フューリーの盟友として知られるタロスの娘ガイアが登場。『キャプテン・マーベル』でもタロスの幼い娘として登場しているが、その30年後を舞台にした『シークレット・インベージョン』では、きちんと名前のある形で登場することになった。ガイアとは一体どんな人物なのだろうか。
演じるのはエミリア・クラーク
大人になったガイアを演じるのはエミリア・クラーク。SF・ファンタジーファンにはお馴染みの俳優で、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011-2019) のデナーリス・ターガリエン役、映画『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(2015) でのサラ・コナー役、映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018) のキーラ役などで知られる。
1986年生まれのエミリア・クラークは『シークレット・インベージョン』配信開始時点で36歳。スクラル人のは寿命は人間の3倍ということだが、人間の年齢で考えれば『キャプテン・マーベル』から『シークレット・インベージョン』までの間に30年の月日が流れたという計算とは一致する。
MCUにおける人気俳優の起用は珍しいものではないが、『キャプテン・マーベル』でヨン・ロッグを演じたジュード・ロウ、『ムーンナイト』(2022) でアーサー・ハロウを演じたイーサン・ホークのように、ヴィランとして出演するパターンも少なくない。既に名のある俳優は予算的にもスケジュール的にも継続してシリーズに参加するためのハードルが高く、話題性のために一作品だけキャスティングされるという側面もある。
『シークレット・インベージョン』の第2話まででは、タロスたちの味方とも思える行動をとっているガイアだが、最終的にはグラヴィクの座を奪ってヴィランになる展開もあるかもしれない。ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021) で“本当のヴィラン”であるパワー・ブローカーの正体が明かされた例を忘れてはいけない。
原作コミックでは?
では、原作コミックではガイアはどのように描かれているのだろうか。ガイアがコミックで初めて登場したのは2019年刊行の「Meet the Skrulls」というシリーズ。登場したのは最近で、全5巻の同シリーズと、2020年刊行の『Road to Empyre: The Kree/Skrull War #1』を合わせた6話にしか登場していないキャラクターだ。
コミック版のガイアはパートナーと3人の娘と共に将来的な地球侵略という任務のために地球に潜伏するスクラルのエージェントで、母親という立場でもあった。スクラル人の裏切りやクリー人の攻撃に晒され、家族との平和と復讐心の間で揺れ動くキャラでもある。いわばサイドストーリー的なエピソードのキャラクターであり、『シークレット・インベージョン』での立ち位置とは大きく異なる。
それだけに原作コミックの展開からドラマでのガイアの動きを予想することは難しい。しかし、故にガイアには実写版で物語を発展させていくための余白があるということでもある。ドラマ『シークレット・インベージョン』のメインキャラの一人にあえてガイアを選んだ製作陣の意図は何なのか、今後の展開に注目しよう。
ドラマ『シークレット・インベージョン』は2023年6月21日(水)より、ディズニープラスで独占配信。
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