『ムーンナイト』第3話どうなる?
MCU最新作『ムーンナイト』は、2022年3月30日(水)より配信を開始。第1話と第2話は高い評価を得ており、マーベル公式もトレイラーで「過去最高のマーベルシリーズ」というTECHRADAR誌の評価を引用するほど、自他ともに認める傑作シリーズになりつつある。
気になるのは残された4話で物語がどのような展開を見せ、そしてどのように着地するのかということだ。『ムーンナイト』はドラマシリーズでは初めて新キャラが単独主人公を務める作品になっている。
これまでのMCUドラマシリーズでは、主人公の過去や人となりが分かっていたため、舞台になる世界の状況や敵の正体を知ることが視聴者の最大の関心事だった。しかし、『ムーンナイト』では、第1話と第2話ではほとんど主人公スティーヴン・グラント/マーク・スペクターが何者なのか、どんな状況にあるのかという視点で物語を見ていくことになった。
ミッドナイトマン登場に期待
そうなれば第3話で期待がかかるのが、本作のメインヴィランとされているミッドナイトマンの登場である。『ムーンナイト』には既にイーサン・ホーク演じるアーサー・ハローがヴィラン然とした人物として登場しているが、本人がムーンナイトと闘うタイプのキャラクターではない。なお、アーサー・ハローは原作コミックでのマッド・サイエンティストという設定が大きく変更されており、MCUでの扱いは大きくなっている。
イーサン・ホークは将来的なMCU作品への再登場について「(演じるか演じないか)どちらの可能性もある」と話しており、リーダー格の大物ヴィランになっていく可能性も否めない。そんな中、ファイタータイプのヴィランであるミッドナイトマンがどのタイミングで登場するのかには注目が集まる。『ムーンナイト』第2話ラストでは、身体の主導権がマーク・スペクターに移行した。傭兵で優れた戦闘スキルを持つマーク中心の回で新たな敵の出現は大いにあり得る。
ミッドナイトマンの原作での設定は?
ミッドナイトマンことアントン・モガートは、原作コミックでは深夜に泥棒を働く小悪党だ。いつも深夜(midnight=ミッドナイト)に出没するため、「ミッドナイトマン」と命名された経緯がある。
また、原作のミッドナイトマンは死の前に息子のジェフに善を行うよう教え、ジェフは後に“ミッドナイト”としてムーンナイトのサイドキックになる。一方で、スーパーパワーがない状態では、マーク/ムーンナイトとミッドナイトマンの力の差は歴然。MCU版では設定変更があるのかどうかにも注目しよう。
なお、ドラマ『ムーンナイト』でミッドナイトマンを演じたギャスパー・ウリエルは、本作の撮影終了後の2022年1月18日、スキー中に衝突事故に遭い、翌19日に逝去した。37歳だった。ギャスパー・ウリエルは映画『ハンニバル・ライジング』(2007) では、若き日のハンニバル・レクターを演じた他、『SAINT LAURENT/サンローラン』(2014) や『たかが世界の終わり』(2016) といったフランス映画での主演で高い評価を受けていた。
ミッドナイトマン役で出演した『ムーンナイト』はギャスパー・ウリエルの遺作となった。冥福を祈ると共に、ギャスパー・ウリエル最後の演技を、しっかりこの目に焼き付けたい。
『ムーンナイト』第3話のネタバレ解説はこちらから。
ドラマ『ムーンナイト』は2022年3月30日(水)よりDisney+で独占配信。
『ムーンナイト』の原作コミックは堺三保による日本語訳全2巻が発売中。
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