4話ネタバレ感想『日本沈没―希望のひと―』迫りくる関東沈没、政府の対策は あらすじ・解説 | VG+ (バゴプラ)

4話ネタバレ感想『日本沈没―希望のひと―』迫りくる関東沈没、政府の対策は あらすじ・解説

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ドラマ『日本沈没―希望のひと―』第4話はどうなった?

ドラマ『日本沈没―希望のひと―』は、小松左京による伝説的な原作SF小説をドラマ化した作品。「半沢直樹」シリーズでお馴染みの「日曜劇場」で放送され、Netflixでも世界に配信されている。

第3話の翌週は第49回衆議院選挙の速報特番放送のため、ドラマ『日本沈没―希望のひと―』は一回お休みに。かなり良いところで終わった第3話の続きをを心待ちにしている人も多かったはずだ。第4話では、またも物語が大きく動く。関東沈没が迫っていることをリークされた政府はどのように動くのだろうか。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『日本沈没―希望のひと―』第4話の内容に関するネタバレを含みます。

ドラマ『日本沈没―希望のひと―』第4話ネタバレあらすじ&感想

「国民はすぐに忘れる」

天海と椎名貴社のリークによって、70%以上の確率で半年以内に関東沈没が起こることが毎朝新聞で報じられた。経済界とのつながりが強く、大企業に先んじて情報を漏らしていた里城副総理と行動を先延ばしにする東山総理に耐えかねての行動だった。

段階的に情報を公開する計画が崩れたことで、未来推進会議では4,000万人の避難方法を考えざるを得なくなった。常盤はリーク元として天海を疑うが、そこに東山総理が会見を開くとのニュースが入る。里城副総理は「この国の人間は実にお行儀がいい。怒りや不満はすぐに忘れてくれますよ」と話し、会見はしなくてもよいと東山総理に助言する。

「国民はすぐに忘れる」というフレーズは聞き覚えがあるだろう。これは2015年に安倍政権が国会で安保法案を強行採決した際に、首相に近い参院議員の言葉として報じられたものだ。2019年にも安倍元首相に近い人物が桜を見る会問題について「年が明けたら雰囲気は変わる」と、“忘れやすい国民性”を楽観視していることが報じられている。

里城副総理は、日本の人々が選挙まで怒りを継続させられないとタカを括っているのだ。実際に関東沈没が起こるかどうかではなく、あくまで人々の感情の動き、選挙への影響しか頭にない里城という人間のキャラクターが存分に発揮されている。

総理がついに会見

サンデー毎朝の椎名記者は、週刊誌で止められた記事をグループ内の新聞社にリークしたことで、編集長の鍋島から叱責を受け、さらに東山総理から呼び出しを受ける。家族のことを心配する椎名に、天海は自分が全ての責任を取ると宣言する。これは天海が上司や政治家から聞きたかった言葉なのかもしれない。

椎名記者を呼び出した東山総理は直接情報源を聞き出そうとするが、ジャーナリストには情報源の秘匿義務がある。椎名は里城からも国家機密が漏れていたことを指摘するが、東山は返す刀で会見を開くというのは虚偽報道だと指摘する。

それでも、椎名は政府が「生命に関する重大情報を人々に秘匿した」として、今からでも会見で人々に説明するように進言する。東山総理が天海や椎名といった若い人々からの説得を受けられるのは幸運なことだ。実際の首相や政治家はそうではないだろう。

長沼官房長官は、東山総理に政権維持のために里城派を敵に回さないようにと助言する。やはり官邸内では政権の話が優先されてしまうのだ。そこに現れたのは天海。会見に備えた原稿案を用意したという。若手官僚が一国の総理をコントロールしているように見えるのは気になるが……。

会見を怖がる東山総理に対し、天海は「国民に寄り添ったガラス張りの政治」という就任時の言葉を引用して説得する。現実の日本には存在しないが、必要である政治の在り方を改めて提示している。

東山総理は関東沈没について会見を開き、関東沈没の可能性を認める。東山総理は、未来推進会議が危機対策の中心となることを明言。だが、原因についてはCOMSではなく地球温暖化による海水面の上昇ということで発表した。東山総理なりの落とし所だったのだろう。総理は記者からの質問をほとんど受け入れずに会見を終了する。説明を尽くしたとは言い難い。

総理の会見を受けて、関東の人々は首都圏を脱出しようとする。ロックダウン時の欧州を見ているようだ。日経平均は3,000円以上下落し、2万円を割ることに。大幅な低下を受けてサーキットブレーカーが発動する。

サーキットブレーカーとは、異常事態に伴って取引を強制停止することである。現実においても、2011年の東日本大震災と原発事故に関して3月15日に菅直人首相が会見を行った後など、時折発動している。

常盤は里城副総理から天海に主導権を握らせないよう指示を受ける。里城は「政治家を目指すなら甘さは命取りになる」と、人々の命よりも政治生命を重視しているのだった。

対策本部結成

東山総理の会見を受けて、未来推進会議を中心とした対策本部が作られる。映画『シン・ゴジラ』(2016) を思わせる展開だ。警視庁の小山が加わり、不眠不休での作業が始まる。天海はハザードマップで危険度を5段階に分け、2ヶ月以内に避難を終わらせるスケジュールを披露。総務省が避難先がない住民は地方自治体に協力を要請し、法務省は特措法を準備する。

天海を中心に民主的に作業が進んでいくが、常盤は快く思っていないようだ。天海がやっているのは、より多くの人々を救うための大きな政治。常盤がやっているのは、自分のキャリアとプライドをかけた小さな政治だ。

一方の椎名は出勤停止処分になっていたが、自分は東京に残り、母だけを逃がそうとしている。さらに、天海に頼まれて田所教授のテレビ出演を取り付けていた。東山総理の曖昧な会見に異議を唱えていた田所教授は、会見の問題点を指摘する。

「半年以内に70%」の見解を示した上で、「急いで関東を脱出するべき」「半年以内は明日にでも起こるということ」と直接的な表現でテレビの前の人々に呼びかけるのだった。

これで東山総理は逃げられなくなり、一刻も早く住民の避難を実現すると明言する。田所教授の発言は海外投資家の動きにも影響を及ぼし、日経平均は二日連続で3,000円を超える下落を記録し、14,000円台まで落ち込む。海外投資家が日本の政治家の声ではなく、学者の声に反応するのがリアルだ。

里城副総理は株価が下落したことに激昂し、総理の役目はもう終わりでいいのでは、と閣議の場で決定的な一言を漏らす。だが、東山総理は、この状況で内輪揉めを露呈すれば海外からの信頼も下落すると主張し、里城を押さえ込む。つまり、今総理が降りれば余計に経済に影響が出るということだ。結局のところ里城にはこれが一番効くのだろう。

そしてここからは、関東沈没を想定した具体的な日本の動きが早足で描写される。まずは「警戒宣言」が発令される。これは現実においても南海トラフ地震を対象に発令できるように特措法が制定されている。

避難者に給付金が配られるという点は素晴らしい。現実の政府よりもよっぽど良心的である。防衛省と警察庁は協力体制を敷き、外務省は在留外国人のために滑走路を開けるように国交省と交渉。関東地区は一斉休校に入るなど、コロナ禍でも取られるべきだった政策が進められている。一方、市場では航空券がメルカリなどで高値で取引されている点はリアルだ。

人心掌握と離脱

常盤は、天海に友人として情報をリークしたのかどうか言えと詰め寄るが、天海は自分ではないという主張を曲げない。微妙な空気のまま、二人は生島自動車の生島会長に協力を要請するため面会に向かう。

生島会長は日本を代表する大企業として、避難のためにバスを無料で提供し、金銭的にも援助すると約束する。なお、コロナ禍のトヨタもPCR検査車両の無償貸与をはじめ、大小様々な対策に協力している。

天海は、経団連会長でも生島に、経団連加盟社にも協力依頼するよう要請。ブランドイメージ向上につながると説得するが、そこに現れたのは里城副総理だった。「関東沈没対策ばかりでは日本経済は疲弊する一方だ」と強弁する里城に、天海は次の選挙を見据えて行動するよう進言する。

これを聞いた里城はすぐに経団連の臨時総会で支援を要請し、メディアへのアピールに成功する。天海は人をうまく動かしているように見える。だが、これは短期的な利害の一致を利用しているだけである。派閥に付くなど、立場を選ぶことをしないため、将来にはつながらない。そして立場を選ばないのは、より多くの人々のことを考えているからだ。天海は必要なことを実現するために、利害を一致させているだけなのだ。

椎名記者は再び天海に会い、天海の使命感に動かされた話す。「もし何も起きなかったら」を考えれば危機対策は進まないと話す天海。だが、椎名の母も合流したこの場面を何者かが撮影していた。その写真を手にした官房長官は天海を官邸に呼び出す。

天海は東山総理に最も危険な地域の住民の9割が避難を完了したと報告。札幌への首都機能移転や災害復興についても考え始める段階に来ていると助言するが、東山総理は天海と椎名が写っている写真を突きつける。天海はやり方が強引だったことを認めながらも、それによって危機対策が進んだことを主張する。だが、東山は天海を「信用できない」として、話を続けることを拒否する。

この場面が重要なのは、東山総理が第3話で同じく国家機密を経済界にリークした里城副総理に対するものとは全く違う態度を示しているからだ。総理の自分がコントロールされ、格下の天海が調子に乗っているように感じてプライドが傷ついたのだろう。現実に起きていることよりも、部下が「調子に乗っている(と感じる)かどうか」を判断基準にする悪い上司の姿だ。どうも東山総理は芯のあるリーダーという感じがしない。

出る杭は打たれる

天海は常盤への嘘もバレてしまった。それでも天海は常盤のやり方では時間がかかり過ぎると、自分の考えを曲げるつもりはない。「一人でも多くの人の命を助けたかった」というのが本音で、そのために動き続けた結果だ。

常盤と天海の関係は決裂し、天海は日本未来推進会議から外される。なんだか天海は外されてばかりである。愛媛の母に離婚することを告げる。それは仕事を選んだ結果だったが、その仕事も奪われた。さすがに仕事を追われたことを母に告げることはできない。

一方の里城副総理は、天海のことを「もしかすると恐ろしい男かもしれない」と常盤に話していた。Dプランズ社が中核都市で一等地の土地を買い占めているという。つまり、首都圏脱出を試みた不動産企業が地方の土地を買うのを、Dプランズは先回りしていたというのだ。これが事実ならDプランズは安くで手に入れた土地を大手不動産会社に高値で売り、大儲けできる。里城はDプランズ社の広告塔だった田所教授を「稀代の詐欺師」ではないかと疑う。

Dプランズ社の買い占めが嘘ではないとすれば、里城の考えは案外こじつけではないのかもしれない。第4話の冒頭では、前回のリークについて「バックに誰かがいるはず」と話しており、天海が“正義”のために行動を取ったとは思いもよらないのだろう。自分の利害以外に行動原理が存在することを知らないのかもしれない。

一方で、天海が未来推進会議を離れることを告げると、田所博士はこれまでにない態度を見せていた。第4話では出番が少なかった田所博士だが、それなりに天海のことを買っていたらしい。

ついに始まる関東沈没

無償避難バスの発着所では、椎名の母と香織、茜が関東を退避しようとしていた。椎名の母は椎名に「仕事よりも命を」と告げる。関東から福岡までバスで行くのは大変だが、官僚の家族でもバスを利用しているあたり、政府は相当切羽詰まっているのだろう。
天海は娘の茜と再会することを約束。一方で香りには離婚届を渡していた。離婚届は目黒区役所のものになっているが、提出は郵送でもOKだ(区役所が残っていればだが……)。

家族を見送った天海は椎名に、総理にリークがバレたことを話し、常盤に嘘をついたことは「あいつは将来がある人間だから」と、キャリア重視の常盤を巻き込まないための行動だったと明かす。情報公開と住民の避難という目的は達成したと話す天海に、「それでいいのか」と食い下がる椎名。天海は政府から追い出されたことで居場所がなくなったと話すが、椎名は「どこでもやれることはある」と助言する。

と、ここで大きな地震が。地面に亀裂が入り、東京のビル群がみるみるうちに沈んでいく。関東沈没が始まる。地割れが二人に襲いかかり、天海が足を取られたところで、『日本沈没―希望のひと―』第4話は幕を閉じる。

次回予告では、「見えない敵」を前にして、「常盤が立ち上がる」とされている。次回は常盤回になるようだ。田所教授の予測が現実になった今、政府に残った人間として常盤はどのような動きを見せるのだろうか。そして、予告の映像には天海が登場しなかったが、果たして……。

ドラマ『日本沈没―希望のひと―』第4話 感想まとめ

第4話では、ストーリーが大きく前進。天海と椎名の強硬策のおかげで避難が始まると共に、遂にビルが崩壊するほどの地震が発生した。まだ詳細な現象は明らかになっていないが、ビルの崩れ方は地盤ごと沈没しているようにも見える。これが関東沈没なのだろうか。

直前にバスで出発した三人は、おそらくまだ関東を出ていないのではないだろうか。まずはハザードマップの危険地域に指定されていた場所から沈没が始まったとすれば、被害は大きくないはずだが……。

そして、最後に足を取られたように見える天海は、第5話では一回休みということになるのだろうか。原作小説のように、途中から群像劇のようになる可能性もあるが、市民を避難させる“D計画”がスタートする時におそらく常盤は天海を呼び戻すだろう。

一方、原作小説やその他の作品では主人公は民間の人間だった。椎名に「どこでもやれることはある」と言われたように、型にハマらない天海が民間人としてのびのびと活動する姿も見てみたい。

気になるのはDプランズ社の存在だ。里城副総理は天海と田所教授がDプランズ社と組んでいると主張していたが、実際にDプランズ社と組んで金儲けをしているのは里城であり、濡れ衣を二人に着せようとしている可能性はないだろうか。原作の“D計画”を意識した名前がついたDプランズ社の背後には誰がいるのか、後半戦で明らかになることに期待したい。

そして、第5話では松山ケンイチ演じる常盤の“第二主人公”としての活躍に期待しよう。

ドラマ『日本沈没―希望のひと―』は、TBS系の日曜劇場枠で2021年10月10日(日)より毎週日曜日21時から放送中(10月31日は選挙でおやすみ)。Netflixでも配信されている。

『日本沈没―希望のひと―』公式サイト

小松左京『日本沈没』は新装版がハルキ文庫から発売中。

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『日本沈没―希望のひと―』第5話のネタバレ感想はこちらから。

第1話のネタバレ感想はこちらから。

第2話のネタバレ感想はこちらから。

第3話のネタバレ感想はこちらから。

『日本沈没―希望のひと―』の出演者まとめはこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。 お問い合わせはコチラから
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