【京フェス】京都SFフェスティバル2019が10月12日から開催 小川一水×小川哲対談はじめ様々な企画を実施

京フェス2019は10月12日 (土) ~10月13日 (日) 開催

2019年も京都SFフェスティバル、通称“京フェス”が京都で開催される。京フェスは、京都大学SF研究会のメンバーを中心に構成される実行委員会によって主催されるローカルSFコンベンションで、35年以上の歴史を持っている。ゲストによる講演・対談企画を軸にした日中の“本会”と、分科会形式で夜に実施される“合宿”の二部構成で、今年も多種多様な企画が実施される予定だ。

本会は実験小説、小川対談、ホラーとSF

午前11時から始まる本会では、「実験小説を語る」と題して、アメリカ文学者で翻訳者の木原善彦藤井光が登壇。海外実験小説翻訳の最前線に立つ二人が実験小説を語り尽くす。13時45分からは、SF界の“二人の小川”による対談が実現。「天冥の標」シリーズで知られる小川一水と9月に『嘘と正典』が刊行されたばかりの小川哲「アリスマ王vs魔術師 小川一水×小川哲対談」と題して創作論を語り合う。15時10分からは、ホラー作家の小林泰三矢部嵩による「ホラーとSF」が開催される。SFとホラーという二つのジャンルをテーマに、二人の考えが語られる。

京フェス2019の本会企画の概要は以下の通り。

京フェス2019 本会企画

本会タイムテーブル
1コマ目(11:00~12:15):実験小説を語る
2コマ目(13:45~15:00):アリスマ王vs魔術師 小川一水×小川哲対談
3コマ目(15:10~16:25):ホラーとSF――「未知」を描く2ジャンルの交点

11:00~
「実験小説を語る

「実験小説が大好き!」な方も、「それってなに?」と首を傾げた方も、「手を出したいけど小難しそうで……」な~んて方もお待ちかね、海外実験小説の翻訳最前線に立ち続けている木原善彦氏、藤井光氏をお招きし、実験小説のあれこれについて語っていただきます。翻訳実践レクチャーもあるかも?

 

出演者/プロフィール(敬称略)

木原善彦
アメリカ文学者、翻訳家。『実験する小説たち――物語るとは別の仕方で』著者。トマス・ピンチョン『逆光』等、訳書多数有り。2019年、ウィリアム・ギャディス『JR』で第5回日本翻訳大賞受賞。

 

藤井光
アメリカ文学者、翻訳家。『21世紀×アメリカ小説×翻訳演習』著者。サルバドール・プラセンシア『紙の民』等、訳書多数有り。2017年、アンソニー・ドーア『すべての見えない光』で第3回日本翻訳大賞受賞。

13:45~
「アリスマ王vs魔術師 小川一水×小川哲対談

今年、10年に渡る大作《天冥の標》シリーズを完結させつつも、息つく間なく精力的に作品を発表し、日本SF界の第一線を走り続ける作家・小川一水。
そして今年、日本SF大賞・山本周五郎賞受賞後第一作となる短編集『嘘と正典』を刊行し、さらなる活躍に注目が集まっている若き俊英作家・小川哲。
奇遇にも名字を同じくするほか、小川哲氏のデビューしたハヤカワSFコンテストで小川一水氏が審査員を勤めていたなど縁のあるお二人。今回はそんなお二人を京都にお招きし、創作論についてお話を伺います。

 

出演者/プロフィール

小川一水
作家。1996年、『まずは一報ポプラパレスより』で集英社より作家デビュー。今年2月、〈天冥の標〉シリーズ完結作となる『天冥の標Ⅹ 青葉よ、豊かなれ Part3』を刊行。その他の作品に、『時砂の王』『第六大陸』『アリスマ王の愛した魔物』などがある。

 

小川哲
作家。2015年、『ユートロニカのこちら側』で第3回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞しデビュー。2017年には『ゲームの王国』で第38回日本SF大賞、第31回山本周五郎賞を受賞。今年9月、最新作となる『嘘と正典』を刊行。

15:10~
「ホラーとSF――「未知」を描く2ジャンルの交点」

ホラーとSF――「未知」を描くことで、人間の心理・世界の真理に迫ろうとする小説ジャンル。時に近接し、時に離れうるこの二者の交点は、果たしてどこにあるのか?
それを解き明かすべく、今回はホラー/SF/ミステリとジャンルの幅を飛び越えて長年活躍されている小林泰三先生と、デスゲームからSF的想像力を飛躍させた名作『[少女庭国]』が今年文庫化されたほか、ジャンルの枠に囚われない独自の世界を展開されている矢部嵩先生のお二人をお招きし、SFとホラーという2つのジャンルについて、お二人の考えやこれまでの著作についてお話を伺います。

 

出演者/プロフィール(敬称略)

小林泰三
作家。1995年、「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞しデビュー。『海を見る人』『天体の回転について』などSF分野での作品のほか、『アリス殺し』『失われた過去と未来の犯罪』などミステリ方面での活躍もめざましく、活動の幅は多ジャンルに渡る。

 

矢部嵩
作家。2006年、『紗央里ちゃんの家』で第13回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞しデビュー。『魔女の子供はやってこない』や今年ハヤカワ文庫JAで文庫化された『[少女庭国]』などに代表される、ホラー/SF/純文学といった特定ジャンルの枠に囚われない独自の作風で人気を博している。

合宿企画も充実

また、夜に開催される合宿企画では、ワールドコン (世界SF大会) 関連の企画や、東京創元社による海外SFを語る企画など、毎年恒例の人気企画も揃っている。

京フェス2019 合宿企画案内(内容は変更・追加される可能性あり)

「ワールドコンへ行こう!?ダブリン報告とニュージーランド案内

来年のワールドコン( CoNZealand )は、7月29日~8月2日にニュージーランドの首都ウェリントンで開催されます。今年のダブリンに続いて米国外での開催となります。
米国のワールドコンとは何が違うのか、交通・宿泊、そして観光は?
さまざまな疑問に、ワールドコン友の会の林田と、CoNZealandエージェントの池田がお答えします。
Facebookでも情報交換グループがありますので。こちらもよろしく。
https://www.facebook.com/groups/From.Japan.To.Conzealand/

企画提供者:林田茂 池田武 ほか

「東北大SF研、中国SFを大いに語る

ケン・リュウの活躍や劉慈欣「三体」の大ヒットにより、一躍注目の集まる中国SF。そんな中国SF・中華SFの世界を、本場中国からやってきたSFファンと日本人のSFファンとの2人が語ります。現在翻訳中の中国のSF作家、韓松の作品についても触れる予定です。

企画提供者:東北大SF研有志

「SF作家のためのワールドコン案内

ワールドコンに参加して、企画に出てみよう。でもどうやって?
方法は、英語は、マナーは。あなたの心配と不安にお答えします。
英語に翻訳された著書があれば最善、話は早い。しかしながら、著書、特殊技能、知識が英語の本がないことをカバーします。
SF作家でない人も来てね。海外SFに興味がある人には面白いと思います。時間が余ったら怪談をします。

出演者:石亀航 ほか
企画提供者:勝山海百合

「魔術的リアリズムに見るSF――ラテンアメリカ文学部屋

昨年ホセ・ドノソ『夜のみだらな鳥』が復刊され、今年もガルシア=マルケスの新訳短編集が刊行されるなど、未だ根強い人気を博すラテンアメリカ文学。その代名詞でもある「魔術的リアリズム」に含まれる奇想には、SFのセンス・オブ・ワンダーにも通じるものがあると思います。

そこで今回は、今年の創元SF短編賞日下三蔵賞受賞者で、京大SF研OBでもある谷林守氏とともに、SFファンにもおすすめしたいラテンアメリカ文学作品について語ります。

企画提供者:鯨井久志(京大SF研)、谷林守

「東京創元社と最新海外SFを語る部屋

今年も、いろいろありました英語圏SF界の最新動向や、未訳・近刊SFのあれこれについて、東京創元社の海外SF担当編集者がゆるく語ります。

出演者:石亀航(東京創元社)
企画提供者:貝光脩

「ここまで訳した『××××』

このところ何故か、twitterの一部で、いい歳した大人たちによる、自分の私訳したSFの翻訳の物々交換が…(笑)。
ということで、そういうブツを持っている人で、訳しているもののさわりを紹介したり、ツッコミを入れ合ったりしてみよう、という雑談企画。目玉はたぶんらっぱ亭さんのアレとかコレとか? 自分(たこい)は目下キース・ロバーツ『Molly Zero』に挑戦中。同じようなネタを持っている方もお待ちしてます。

企画提供者:たこい☆きよし、らっぱ亭、他?

「英語圏SFの部屋」

今回はインド、ナイジェリア、バルバドス、ヴァージニア諸島、ジャマイカ、シンガポール等、英米以外の公用語を英語とする国出身の作家にスポットライトを当てたいと思います。予備知識は不要です。気まぐれに英語圏以外にも脱線する可能性があります。

企画提供者:橋本輝幸

年に一度、SF好きが一堂に京都に会する京フェス。各企画の内容は、初心者にもわかりやすいものから、ここでしか聞くことのできないものまで多岐に及ぶ。これまでSFのイベントに参加したことのない人も、SFをもう一歩深く知るチャンスだ。この機会に参加されてみてはいかがだろうか。

京都SFフェスティバル2019 (京フェス2019) 概要

日程
:10月12日(土)~10月13日(日)
※今年度(2019年度)も例年通りの日程で行います。本会は12日(土)です。
本会は10:00開場、11:00本会開始、16:55閉会です。
※去年度とタイムテーブルが変わっております。
会場
本会:京都教育文化センター(302号室)
合宿:旅館さわや本店

参加申し込みとイベントの詳細は、公式ウェブサイトから。

京フェス2019 公式サイト

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©KUSFA

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