第55回ネビュラ賞発表! 長編部門はサラ・ピンスカー、ゲーム部門に『アウター・ワールド』(受賞リスト掲載)VG+ (バゴプラ) | VG+ (バゴプラ)

第55回ネビュラ賞発表! 長編部門はサラ・ピンスカー、ゲーム部門に『アウター・ワールド』(受賞リスト掲載)

SFWA

第55回ネビュラ賞の受賞作発表

米時間の2020年5月30日(土)、SFWA (アメリカSFファンタジー作家協会) が主催する第55回ネビュラ賞の授賞式が開催された。新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、今回の授賞式およびカンファレンスは完全オンラインで実施、授賞式の模様はFacebook Liveにて無料公開された。

ネビュラ賞はSFファンタジーの最高賞の一つで、プロの作家や編集者、ゲームライターらで構成されるSFWA会員が受賞作を決定する。SFファンの投票によって受賞作が決まるヒューゴー賞と対になる賞でもある。

2020年のネビュラ賞授賞式は、SFWAの会長であり『星ぼしを計算する (仮題, 原題: Calculating Stars)』で昨年のネビュラ賞長編部門を受賞したメアリ・ロビネット・コワルの挨拶からスタート。スピーチを交えながら各賞の受賞作品が発表されている。

長編小説部門はサラ・ピンスカー

第55回ネビュラ賞長編小説部門を受賞したのは、サラ・ピンスカー『A Song for a New Day』。サラ・ピンスカーは受賞スピーチで、警察の黒人に対する暴力に端を発したアメリカ全土に広がる暴動にも触れ、「私たちは今ディストピアの中を生きています」と話し、「Please make my book fiction again (私の作品をフィクションに戻してください)」とスピーチを締めくくった。

サラ・ピンスカーは2016年に「Our Lady of the Open Road」でネビュラ賞中編小説部門を受賞しており、長編小説部門は初めての受賞となる。2019年に発表され、フィリップ・K・ディック賞を受賞した『Sooner or Later Everything Falls into the Sea』(2019)は、竹書房から刊行される予定だ。

中長編、中編、短編は…

短編小説部門にはA・T・グリーンブラット「Give the Family My Love」、中編小説部門にはキャット・ランボー「Carpe Glitter」が選ばれた。中長編小説部門にはアマル・エル=モータル & マックス・グラッドストン「This Is How You Lose the Time War」が選ばれている。

なお、アマル・エル=モータルは、「ガラスと鉄の季節」(原島文世 訳) が『SF マガジン』2020年6月号に掲載されている。

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ゲームライティング部門は…

今回で2回目を迎えるゲームライティング部門には『アウター・ワールド』(PS4、Xbox ONE、Nintendo Switch、PC)が選ばれた。昨年はNetlfixのインタラクティブドラマ『ブラック・ミラー: バンダースナッチ』が選ばれており、初めてビデオゲームが同賞を受賞した。ネビュラ賞のゲームライティング部門では、テーブルトークRPGやインタラクティブノベルなど、幅広く“ゲーム”が対象となっている。

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なお、ネビュラ賞と同時に発表された、映像作品を対象にしたブラッドベリ賞にはドラマ『グッド・オーメンズ』(2019-)のシーズン1第3話「不和」が選ばれ、脚本家のニール・ゲイマンが受賞のスピーチを行った。ヤングアダルト作品を対象にしたアンドレ・ノートン賞にはフラン・ワイルド『Riverland』が選ばれている。フラン・ワイルドは2016年以来2度目のアンドレ・ノートン賞受賞となった。

各部門の受賞作品は以下の通り。

受賞作品一覧

長編小説部門

『A Song for a New Day』by サラ・ピンスカー

中長編小説部門

「This Is How You Lose the Time War」by アマル・エル=モータル & マックス・グラッドストン

中編小説部門

「Carpe Glitter」by キャット・ランボー

短編小説部門

「Give the Family My Love」by A・T・グリーンブラット

ゲームライティング部門

『The Outer Worlds』by Leonard Boyarsky, Megan Starks, Kate Dollarhyde, Chris L’Etoile

ブラッドベリ賞 (映像作品)

『グッド・オーメンズ』「不和」by ニール・ゲイマン

アンドレ・ノートン賞 (ヤングアダルト作品)

『Riverland』by フラン・ワイルド

 

第55回ネビュラ賞のノミネート作品は以下の記事から。

第54回ネビュラ賞の受賞作品は以下の記事から。

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