第52回星雲賞各部門の受賞作品が決定
2020年7月21日(水)、第52回星雲賞の結果が日本SFファングループ連合会議、および第60回日本SF大会公式サイトで発表された。星雲賞は日本で最も歴史が長いSF賞で、日本SF大会の参加者の投票によって受賞作品・受賞者が選ばれる。贈賞式は第60回日本SF大会の会期中、8月21日(土) 12時30分より高松市文化芸術ホール(サンポートホール高松)で行われる。
日本長編小説部門を受賞したのは林譲治『星系出雲の兵站』。日本SF作家クラブが主催する日本SF大賞との二冠を達成した。
また、日本短編小説部門には二作品が選出。柴田勝家「アメリカン・ブッダ」、池澤春菜が堺三保の映画『オービタル・クリスマス』をノベライズした「オービタル・クリスマス」が選ばれた。海外長編部門は劉慈欣『三体II 黒暗森林』(翻訳: 大森望・立原透耶・上原かおり・泊功) が第1作目に続き受賞。海外短編部門は橋本輝幸編『2000年代海外SF傑作選』に収録されたアレステア・レナルズ「ジーマ・ブルー」がグレッグ・イーガン「不気味の谷」(翻訳: 中原尚哉)が選ばれている。
メディア部門には『ウルトラマンZ』、コミック部門は『きみを死なせないための物語(ストーリア)』『鬼灯の冷徹』の二作品。
『鬼灯の冷徹』は今回の受賞を記念して30巻の無料配信キャンペーンがスタートした。
アート部門は二年連続となるシライシユウコ、ノンフィクション部門に瀬名秀明『NHK 100分de名著『アーサー・C・クラークスペシャル ただの「空想」ではない』』、自由部門には『疫病退散の妖怪アマビエ』が選ばれた。
日本SFファングループ連合会議の公式サイトでは、受賞者によるコメント、参考候補作と受賞作の一覧が確認できる。以下のリンク先からチェックしよう。
第52回星雲賞の贈賞式は、2021年8月21日(土)~22日(日)に開催される第60回日本SF大会で実施される。参加申し込みはこちらから。
【第52回星雲賞 贈賞式】
日時:第60回日本SF大会会期 2021年8月21日(土曜日) 12:30
場所:第60回日本SF大会会場
「高松市文化芸術ホール(サンポートホール高松)」
〒760-0019 高松市サンポート2-1
TEL:087-825-5000 FAX:087-825-5040
Mapcode: 60 635 869*81
第52回星雲賞受賞作
<日本長編部門>
作品名 『星系出雲の兵站』
著 者 林譲治
出版社 早川書房
<日本短編部門>2作品
作品名 「アメリカン・ブッダ」
著 者 柴田勝家
出版社 早川書房
書籍情報 『アメリカン・ブッダ』収録
作品名 「オービタルクリスマス」
著 者 池澤春菜
原 作 堺三保
出版社 河出書房新社
書籍情報
Web河出
『NOVA 2021年夏号』収録
<海外長編部門>
作品名 『三体II 黒暗森林』
著 者 劉慈欣(りゅう・じきん)
訳 者 大森望・立原透耶・上原かおり・泊功
出版社 早川書房
<海外短編部門>
作品名 「ジーマ・ブルー」
著 者 アレステア・レナルズ
訳 者 中原尚哉
出版者 早川書房
書籍情報 ハヤカワ文庫SF『2000年代海外SF傑作選』収録
<メディア部門>
作品名 『ウルトラマンZ』
メイン監督 田口 清隆
制作 円谷プロダクション
<コミック部門>2作品
作品名 『きみを死なせないための物語(ストーリア)』
著 者 吟 鳥子 作画協力:中澤 泉汰
出版社 秋田書店
書籍情報 ボニータコミックス
作品名 『鬼灯の冷徹』
著 者 江口夏実
出版社 講談社
書籍情報 モーニングKC
<アート部門>
シライシユウコ
<ノンフィクション部門>
作品名 『NHK 100分de名著『アーサー・C・クラークスペシャル ただの「空想」ではない』』
著 者 瀬名秀明
出版社 NHK出版
<自由部門>
正式名称 『疫病退散の妖怪アマビエ』
受賞者 妖怪アマビエ
受賞理由 ”日本人に希望を与えた。”、”コロナ禍にSNSへ投稿されたイラストの数々”、”140年ぶりの流行”
受賞者によるコメントと受賞作品のリスト、参考候補作のリストは日本SFファングループ連合会議の公式サイトで確認できる。