N・K・ジェミシン『輝石の空』発売
N・K・ジェミシンの《破壊された地球》三部作の完結編にあたる『輝石の空』が2023年2月13日(月)に東京創元社より発売される。前二作と同じく、翻訳を小野田和子、表紙イラストをK,Kanehira、カバーデザインを岩郷重力+W.Iが手がけている。前作『オベリスクの門』には勝山海百合による解説が収録されたが、『輝石の空』には池澤春菜による解説が収録されている。
『輝石の空』は、2020年6月に日本語訳が刊行された『第五の季節』、2021年9月刊行の『オベリスクの門』に続く《破壊された地球》三部作の最終作。《破壊された地球》はSF最高賞の一つであるヒューゴー賞の長編小説部門で、前人未到の三連覇を達成したシリーズだ。第三作目の『輝石の空』はネビュラ賞とローカス賞も受賞し、三大SF賞制覇を意味する“トリプルクラウン”も達成している。
《破壊された地球》は、文明を破壊するレベルの大災害〈第五の季節〉が数百年ごとに発生する世界が舞台。『輝石の空』のあらすじは、東京創元社から以下の内容が公開されている。
古代絶滅文明が遺した巨大な力を用い、数百年ごとに文明を滅ぼしてきた〈第五の季節〉を永久に終わらせ世界を救おうとする母。同じ力を用いて、憎しみに満ちた世界を破壊しようとする娘。地球の裏側にある古代文明の遺跡都市をめざし、二人の最後の闘いがはじまる。
2021年6月には、『第五の季節』から始まる《破壊された地球》の映画化も報じられている。同年9月には原作者のN・K・ジェミシンが脚本を手がけ、『ブラックパンサー』(2018)のキルモンガー役などで知られる俳優のマイケル・B・ジョーダンがプロデューサーとして加わると報じられて話題を呼んだ。
2023年2月現在、《破壊された地球》のTRPG『The Fifth Season: The Fifth Season: Roleplaying in the Stillness』の制作も進められており、予約を兼ねたクラウドファンディングでは5万ドルの目標金額をゆうに超える15万ドル近くの注文が入っている(2月13日現在)。
『輝石の空』の刊行で、日本でも全3巻が出揃ったN・K・ジェミシンの《破壊された地球》シリーズ。映像化やゲーム化に備えるためにも、早めにチェックしておこう。
N・K・ジェミシンの『輝石の空』(小野田和子 訳) は、2023年2月13日(月)に創元SF文庫より発売。
第一作目『第五の季節』、第二作目『オベリスクの門』は共に小野田和子による翻訳で創元SF文庫から発売中。
2021年3月には、N・K・ジェミシン『空の都の神々は』から始まるThe Inheritanceトリロジーのドラマ化も報じられている。詳しくはこちらから。