かぐやSFコンテストで大賞作品がスペイン語に
第一回かぐやSFコンテストで大賞を受賞した勝山海百合の「あれは真珠というものかしら」が、スペイン語誌のNagari Magazineに登場した。スペイン語の題は「¿ES ACASO UNA PERLA?」で、翻訳を手掛けたのは、近年続々と日本のSF掌編を翻訳して海外に発信しているToshiya Kameiだ。
「¿ES ACASO UNA PERLA?」(Nagari Magazine)
「あれは真珠というものかしら」は、バゴプラが2020年夏に主催した第一回かぐやSFコンテストで栄えある初代チャンピオンに輝いた作品。副賞として英語と中国語に翻訳され、10月中に公開される予定だ。同コンテストの規約として、作品の著作権は執筆者が保有することになっているため、他言語の翻訳に制限はない。今回スペイン語版が公開されたことで、既に公開されている日本語版と合わせて、「あれは真珠というものかしら」は4ヶ国語で読まれることになる。
中国語版については、繁体字と簡体字が用意されているため、5種類の「あれは真珠というものかしら」が世界中の人々に読まれる。商業出版を介していない小説が多数の言語に翻訳される、新しいケースを提示しようとしている。
「あれは真珠というものかしら」の日本語版は以下のリンク先から読むことができる。
勝山海百合×Toshiya Kameiの作品では、『竜岩石とただならぬ娘』に収録された「羅浮之怪」と「白桃村」がオーストラリアのAntipodeanSF誌に掲載されたばかり。米時間の10月2日(金)には「魚怪」の英訳がInsignia Stories が手がけるプロジェクト “HORROR MATSURI 2020” に掲載される。