『ヴェノム2』シュリークに注目
2018年に公開された『ヴェノム』のシリーズ第2弾『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』が2021年9月24日にアメリカで公開される(日本では2021年中に公開予定)。日本時間の8月2日(月)には新予告が公開され、前作『ヴェノム』のポストクレジットシーンから繋がる劇中シーンが明かされた。
今回の新予告で明かされたシーンは、それだけではない。『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』でカーネイジに次ぐ“第2のヴィラン”として登場する“シュリーク”を映し出した新たなシーンも公開されている。
シュリークことフランシス・バリソンは『28日後…』(2002) のセリーナ役、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのティア・ダルマ役、『ムーンライト』(2016) の主人公リトルの母親ポーラ役などで知られるナオミ・ハリスが演じる新キャラクター。
これまでの予告編では、エリア51の施設でベッドに横たわる姿、新聞紙を手に叫び声をあげ部屋中のものを音波で巻き上げる姿を見せていた。
シュリークの力が明らかに
最新版となる第3弾の予告編では、これまでの予告編に登場していた“炎に包まれた建物を背景に歩く二人の影”がカーネイジことクレタス・キャサディとシュリークことフランシス・バリソンのものだったことが確定している。つまり、カーネイジとシュリークは二人でレイブンクロフト刑務所を脱獄するということだ。
他にも、カーネイジがヘリを墜落させる場面から、爆発を背景にシュリーク/フランシス・バリソンが運転する車でカーネイジ/クレタス・キャサディと共に走るシーンも。そして終盤には、運転するシュリークが叫び声をあげて車のフロントガラスを割る場面が見られる。Shriek=金切り声という名前通り、声を駆使して音波を武器にするシュリークのパワーを見せてつけている。
シュリークって誰?
シュリークは原作コミックに登場するキャラクターで、音波を操るミュータントだ。『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の予告編でも見せたように音波を使った攻撃や、超音波によって人々の感情を不安定にする能力も持つ。1993年に出版された『マキシマム・カーネイジ』ではレイブンクロフトで出会ったカーネイジと共に脱獄に成功する 。今回の映画『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の物語は、このエピソードが土台になるとされている。
シュリークが厄介なのは、音波を操ることでヴェノムやカーネイジを含むシンビオートにとっての天敵になる得るという点だ。『スパイダーマン3』(2007) や『ヴェノム』でも見られたように、シンビオートの弱点は高熱と高周波。『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の予告編では、炎(爆発)から逃げる際にカーネイジを助ける姿が見られる。一方で、シュリークはヴェノムにとっての弱点になる高周波を発せる。圧倒的な力の差があるカーネイジと、弱点を握るシュリークを相手にヴェノムはどのような立ち回りを見せるのだろうか。
二つの可能性
シュリークがキーキャラクターとなる『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』では、二つの展開の可能性が考えられる。一つは、ヴェノム側に味方のキャラクターが登場する展開だ。原作コミックの『マキシマム・カーネイジ』ではヴェノムはスパイダーマンを含むアベンジャーズと協力してカーネイジを倒す。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のマルチバース化が進む中で、ソニーが展開するSPUMC(ソニー・ピクチャーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター)にMCUのキャラクターが登場する可能性もあるだろう。もちろん、映画『モービウス』(2022)、『クレイヴン・ザ・ハンター』(2023) の公開を予定しているSPUMCのキャラクターが登場する展開にも期待したい。
二つ目の可能性は、シュリークがヴェノム側につく展開だ。ヴェノムにとってもカーネイジにとっても弱点となる高周波を発せるシュリークがどちらに付くかによって、戦況は大きく変わる。シュリークが戦う動機、カーネイジに協力する理由が鍵になるが、果たして……。
『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』は2021年9月24日(金) 米公開。日本では2021年に全国ロードショー。
前作のヴィラン、ドレイク/ライオットを演じたリズ・アーメッドのストーリーはこちらから。
前作『ヴェノム』に登場した“シーヴェノム”についてはこちらの記事を。